介護付き有料老人ホームとは|はじめに確認する基本的な情報をご紹介

専門家の監修のもと、介護付き有料老人ホームの基礎知識を解説します。サービス・費用・メリット・デメリットなど、はじめて入居を検討している人が知りたい情報をまとめました。「住宅型有料老人ホーム」「特別養護老人ホーム」など他の施設との違いも紹介します。

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平栗 潤一

この記事の監修

平栗 潤一

一般社団法人 日本介護協会 理事長

大手介護専門学校にて12年で約2,000名の人材育成に関わり、その後、人材定着に悩む介護事業所の人材育成や運営支援を実施。2020年4月からは一般社団法人日本介護協会の理事長に就任し、介護業界の発展を目指して介護甲子園を主催している。

介護付き有料老人ホームとは

介護付き有料老人ホームを端的に説明すると「介護などのサービスが付いた高齢者向けの居住施設」です。「介護付き」とあるように、介護を必要としている人に24時間ケアを受けられる暮らしが整っています。他にも施設が提供するサービスが豊富です。食事入浴着替え排泄などの身の回りのお世話はもちろん、レクリエーションも充実しています。

介護付き有料老人ホームは自治体の指定を受けた「特定施設」

介護付き有料老人ホームは、自治体から「特定施設入居者生活介護」(通称:特定施設)の認定を受けた施設です。

特定施設入居者生活介護とは、介護保険法に基づいた厚生労働省の基準を満たしている施設です。介護付き有料老人ホームを運営するには、人員・設備・運営に関する基準を満たしていなければいけません。一定の基準が満たされた施設のみが、都道府県・市町村から認可を受けます。いわば、国が指定した基準以上の環境が約束されている施設ともいえるでしょう。

特定施設入居者生活介護の認定を受けた施設は、毎月一定額の介護保険料を支払うことで24時間にわたって介護サービスを受けられるのです。常時、介護が必要な人にとっては安心して日々を過ごせます。

介護付き有料老人ホームの入居条件

介護付き有料老人の入居条件は、原則65歳以上の高齢者です。自立から要支援、要介護など施設により入居条件が異なります。

「医療行為が必要な人」や「重度の認知症患者」を受け入れる施設もありますので、入居条件の詳細は施設へ問い合わせしてください。

介護付き有料老人ホームの種類

介護付き有料老人ホームには主に「介護専用型」と「混合型」があります。介護専用型は、介護度が重い人のための住まいです。混合型は、自立の人も、介護度が重い人も利用できる住まいです。

自立の人は介護専用型の制約が多い生活にストレスを感じるかもしれません。ご自身の介護度に合わせて施設を選んでください。「介護度が重い人」と「自立の人」が夫婦で入居を考えている場合は「混合型」の介護付き有料老人ホームがおすすめです。

介護付き有料老人ホームの種類
種類 特徴
介護専用型 ・入居対象は要介護1以上

・介護度が重度な人でも暮らしやすい設備や体制

混合型 ・要介護・要支援・自立、誰でも入居可能

・自立の人が、介護が必要になっても住み続けられる

介護付き有料老人ホームの特徴

前述したように介護付き有料老人ホームは、特定施設入居者生活介護の認可を受けた施設であるため、運営基準が法律で定まっています。しかし、基準さえクリアしていればどのような体制でも問題ありません。

そのため、施設によって強みや注力しているポイントはさまざまです。「認知症ケアに特化している」「ホテルのようなラグジュアリー空間」「看護師が24時間常駐」など、多様な施設が展開されているのも介護付き有料老人ホームの特徴といえます。

すべての介護付き有料老人ホームで共通している運営内容は主に以下の6点です。

  • 介護サービスは施設のスタッフが提供
  • 1日3食の食事を提供
  • 要介護者3人に対して1人以上の介護職員または看護師を配置
  • 介護職員を24時間常駐させる
  • 看護職員を日中常勤させる
  • 協力医療機関を定める

国で定められた運営基準

介護付き有料老人ホームを運営するためには、高齢者が介護を受けられる体制・環境を整えなければいけません。そのため介護保険法で人員配置や設備の基準が定まっています。

すべての介護付き有料老人ホームは、以下の条件を満たしているため安心です。

人員基準
職員 人員
施設長(管理者) 1人(専従)
生活相談員 1人以上(常勤換算)※他の業務と兼業できない
計画作成担当者 1人以上(常勤換算)
介護職員 看護職員と合わせ要介護者3人に対して1人以上
看護職員 入居者30人までは1人以上

入居者50人増すごとに1人追加

機能訓練指導員 1人以上
そのほか配置する職員 栄養士、調理員、事務員

※常勤換算とは、従業員の勤務延べ時間を常勤従業者が勤務すべき時間数で割る算出方法

(参考:厚生労働省「平成27年度介護報酬改定に向けて」)

設備基準
設備 基準
居室
  • 1人部屋は13㎡以上
  • 2人部屋は26㎡以上
  • ナースコールの設置
  • スプリンクラーの設置
  • 洗面所、トイレ、収納設備の設置
廊下
  • 手すりの設置
  • 常夜灯の設置
  • 片廊下の幅は1.8m以上
  • 中廊下の幅は2.7m以上
階段
  • 手すりの設置
  • 傾斜は緩やかにする
トイレ
  • 常夜灯の設置

介護付き有料老人ホームの費用・料金

介護付き有料老人ホームは、公的施設と比較すると費用は高めといえます。サービスの手厚さや設備の充実度が異なるように、施設ごとの費用にも幅があり、費用感を掴むことは難しいかもしれません。

費用は「入居一時金」「月額費用」の2つに分けて考えると分かりやすいです。

費用の目安
入居一時金(初期費用) 0~数千万円
月額費用 10~30万円

入居一時金とは

入居一時金とは、入居時に支払う初期費用のことです。施設を終身利用するために、居住費を前払いします。前払いの期間はだいたい5年です。金額や期間に決まりはないため、高級施設になると億を超える額になることもあります。

一方、入居一時金を払わないで入居でき、その代わりに月ごとの居住費を支払う「月額払い方式」を採用している施設もあります。いわゆる「入居費用0円」プランです。

このように介護付き有料老人ホームでは「入居一時金方式」と「月額払い方式」の2種類の支払い方式があります。そのため、初期費用は0円~1億円と差があるのが介護付き有料老人ホームの特徴です。

介護付き有料老人ホームの支払い方式
入居一時金方式 入居時に一定期間の居住費を前払い。その分、月額費用が安く抑えられる
月額払い方式 初期費用は0円。月ごとに居住費を支払う

入居一時金を支払うメリット・デメリット

支払い方式は入居を決めるときに悩むポイントです。入居一時金を支払うメリット、デメリットを解説します。

入居一時金方式は、月額費用を安く抑えられることはもちろん、前払いした一定期間を過ぎても、月額費用を据え置きで利用できます。長く住むほど得をするプランです。

ただし何らかの理由で早期退去を迫られたときには注意が必要になります。入居一時金は15~30%は初期償却されるため、早期退去してしまった場合は返金されません。

月額払い方式は初期費用が発生しないため、まとまった費用を用意しなくても、入居できます。しかし、長期で住み続けた場合は、入居一時金方式よりもトータルの支払いコストが高くなります。

支払い方式の選択は、のちのちの生活に影響を及ぼすため、両者のメリットとデメリットを踏まえて、検討してください。

支払い方式のメリット・デメリット
入居一時金方式 月額払い方式
メリット ・月額利用料が安く抑えられる

・長期で住むほど得をする

・初期費用0円
デメリット ・入居時に多額な資金が必要

・早期退所なると損をする

・月額の利用料が高い

・長期入所になると損をする

月額費用とは

月額費用は入居後に毎月支払う料金になります。月額費用の内訳は、おおまかに分けて「生活費」「介護サービス費」「その他の日用品」です。

「介護のほんね」入居相談室調べによると、生活費は10~30万円ほどかかります。ただし、支払い方式により月額費用は異なるため、あくまでも目安です。詳しくは各施設へ問い合わせをしてください。

月額費用で注目したいポイントは「介護サービス費」です。介護サービス費は、毎月定額で利用でき、国や自治体が一部負担してくれます。月々の支払額は介護度により自己負担額も変動します。

また場合によっては「上乗せ介護費」が加わることも覚えておきましょう。「上乗せ介護費」とは、基準以上の人員配置で運営している施設のみに発生する費用です。例えば、要介護者3人に対して介護職員を2人配置している施設では、上乗せ介護費が発生します。費用の内訳は施設によって異なるため、トラブルにならないように事前の確認が必須です。

月額費用の内訳
月額費用 内訳 目安
生活費 居住費 毎月定額、10~30万円
食事
管理費
水道光熱費
介護サービス費 介護サービス費の自己負担額 毎月定額(介護度により変動)
上乗せ介護費 施設により支払うことも
その他の日用品 消耗品代(おむつ代など) 必要に応じて支払う
レクリエーション費
医療費

介護保険利用時の自己負担額

介護付き有料老人ホームでは、24時間介護サービスが受けられる環境です。そのため介護サービス費は高くつくイメージを持たれているかもしれませんが、ご安心ください。

介護保険制度によって国・自治体が費用を負担するため、入居者の自己負担額は原則「1割負担」です。所得に応じて2割負担や3割負担になる場合もあります。

7段階に分かれた介護度に応じて一定の金額を支払います。1割負担の場合、要介護度1で1万6,000円程度、要介護5で2万4,000円程度です。地域ごとに多少の差はありますが、介護度が重くなるほど自己負担額も増加します。

日常的に介護が必要な人にとっては、介護サービスを定額で利用できることは大きな利点です。また、外部のサービスを利用できないという弱点があることも覚えておいてください。

介護度別の自己負担額の例
要介護度 月額の自己負担額
要支援1 5,340円
要支援2 9,300円
要介護1 1万6,080円
要介護2 1万8,060円
要介護3 2万0,130円
要介護4 2万2,050円
要介護5 2万4,120円

※1単位10円、自己負担1割、1カ月30日の場合

介護付き有料老人ホームの負担を軽減する方法

あらゆる介護施設のなかでも、介護付き有料老人ホームは月額費用が高めです。ただし、負担を軽減する方法もあります。ここでは「扶養控除」「障害者控除」「医療費控除」を紹介します。

ちょっとした手続きや申告で節約できるので、ぜひ対象がどうかを確認してみてください。

扶養控除

扶養控除は、対象家族が有料老人ホームに入居しても対象です。例えば、介護付き有料老人ホームに70歳以上の親が入居しているケースは「同居老親等以外」に当てはまり、控除額は48万円となります。

配偶者控除額
区分 控除額
配偶者 一般の控除対象配偶者 38万円
老人控除対象配偶者(※) 48万円

※控除対象配偶者のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人が対象

扶養控除額
区分 控除額
扶養親族 一般の控除対象扶養親族(※1) 38万円
特定扶養親族(※2) 63万円
老人扶養親族(※3) 同居老親等以外 48万円
同居老親等(※4) 58万円

※1:扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人が対象

※2:控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人が対象

※3:控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人が対象

※4:老人扶養親族のうち、納税者またはその配偶者の直系の尊属(父母・祖父母など)で、納税者またはその配偶者と普段同居している人の人が対象

(引用:国税庁「お年寄りを扶養している人が受けられる所得税の特例 」)

障害者控除

自分自身や家族が所得税法上の障害者に当てはまる人は、所得控除を受けられます。障害者控除の対象となる人は国税庁のホームページにて確認してください。

障害者控除額
区分 控除額
障害者 27万円
特別障害者 40万円
同居特別障害者(※) 75万円

※:同居特別障害者とは、特別障害者である同一生計配偶者又は扶養親族で、納税者自身、配偶者、生計を一にする親族のいずれかとの同居を常としている人が対象

(引用:国税庁「No.1160 障害者控除 」)

医療費控除

医療費控除とは、自分自身や家族のために支払った医療費に適用される控除です。特別養護老人ホームなどの公的施設は、介護サービス・食費・居住費が医療費控除の対象となります。しかし、介護付き有料老人ホームなどの民間施設は医療費控除の対象になりません。

ただし、おむつ代や治療費などは医療費控除の対象となります。

おむつ代が医療費控除の対象として認められるためには「寝たきり状態」「治療上おむつの私用が必要」であることが条件です。それを踏まえて医師が「おむつ使用証明書」を発行し、医療費控除の対象となります。

介護付き有料老人ホームのメリット・デメリット

介護付き有料老人ホームの入居を検討する際に、メリット・デメリットを知ることは重要です。どちらの側面も知ることで、ご自身に合った施設を検討できます。

メリット

  • 24時間、介護を受けられる環境
  • 医療連携も取れているから緊急時も安心できる
  • 定額で介護サービスを受けられる
  • 看取り対応している施設が多い
  • レクリエーションが充実している
  • 入居者や地域の人など、家族以外との交流が増える

デメリット

  • 公的施設と比べると費用が高い
  • 介護サービスを利用しなくても、定額の費用が発生する
  • デイサービスや訪問リハビリなど外部の介護サービスは利用できない

他の有料老人ホームや介護施設との違いを解説

ここでは他の有料老人ホームや介護施設を比較します。

有料老人ホームだけでも「介護付き」「住宅型」「健康型」と3種類あり、その種類の多さに戸惑うかもしれません。さらに日常的に介護を必要とする人が入居する「特別養護老人ホーム」もあります。

介護付き有料老人ホームと他の施設の違いを把握してください。

住宅型有料老人ホームとの違い

住宅型有料老人ホームは、外部の介護サービスを利用します。

前述したように、介護付き有料老人ホームは特定施設入居者生活介護ですが、住宅型有料老人ホームは、違います。介護付き有料老人ホームよりも細かい基準がないため、住宅型有料老人ホームはより柔軟な体制で運営しています。

特に違いが現れているのは「介護サービスの提供方法」です。

介護付き有料老人ホームは施設のスタッフが提供します。24時間介護サービスが受けられる環境で費用も定額です。

住宅型有料老人ホームは外部の介護サービスを自由に選択できます。そのため、介護サービスを使った分だけ費用が増加するので注意が必要です。自立度の高い人は介護付き有料老人ホームより住宅型有料老人ホームのほうが、月額費用が安く済むかもしれません。

こんな人におすすめ
住宅型有料老人ホーム 外部の介護サービスを自由に選びたい人
介護付き有料老人ホーム 24時間介護サービスが受けられる環境で安心したい人

住宅型有料老人ホームについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

住宅型有料老人ホームとは、特徴や費用の目安などの基本情報を紹介

健康型有料老人ホームとの違い

健康型有料老人ホームは、自立した人しか入居できません。

健康型有料老人ホームは、食事サービスや家事などの生活支援が受けられる、設備が充実した施設です。主に自立の人を対象としています。原則、日常的な介護や医療が必要になれば退去しなければいけません。終身利用したいと考えている現在の高齢者のニーズとは合っていないため、全国に16施設しかなく縮小傾向にあります。

元気な人でも、終身利用したい場合は、介護付き有料老人ホームがおすすめです。

こんな人におすすめ
健康型有料老人ホーム 元気なうちに、設備が充実した住まいでアクティブに暮らしたい人
介護付き有料老人ホーム 終身利用できる住まいで、末永く暮らしたい人

健康型有料老人ホームについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

健康型有料老人ホームとは、費用や特徴など基本的な情報をご紹介

サービス付き高齢者向け住宅との違い

サービス付き高齢者向け住宅は高齢者のための賃貸住宅です。

高齢化のなか、増え続けている「サービス付き高齢者向け住宅」。「サ高住」「サ付き」とも呼ばれています。

サービス付き高齢者向け住宅と介護付き有料老人ホームは施設の形態が異なります。サービス付き高齢者向け住宅は国土交通省が管轄している「賃貸住宅」です。安否確認と生活相談のサービスは受けられますが、介護サービスは義務付けられておりません。介護が必要になった際は、外部のサービスを利用します。

一方、介護付き有料老人ホームは、厚生労働省が管轄している「介護施設」です。生活相談はもちろん介護サービスも受けられます。月額の介護サービスの料金も定額のため、介護度が重い人にとっては介護付き有料老人ホームのほうが安心できる体制かもしれません。

サービス付き高齢者向け住宅のメリットとして、自由度の高さが挙げられます。介護サービスも自分で選べることもしかり、自由に外出・外食・外泊することが可能です。

介護付き有料老人ホームは、施設を出かける際に、その都度に届け出が必要となります。

入居者の状況により、メリット・デメリットは異なるため、費用・サービス・生活のスタイルなど、多角的に検討してみてください。

こんな人におすすめ
サービス付き高齢者向け住宅 見守りや生活相談などのサービスがある住まいで、自由度の高い生活を送りたい人
介護付き有料老人ホーム 日常的な介助をお願いできる住まいで、穏やかな日々を過ごしたい人

サービス付き高齢者向け住宅について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

サービス付き高齢者向け住宅とは、費用や入居条件、人員基準などをご紹介

特別養護老人ホームとの違い

特別養護老人ホームは、公的施設であり費用も安価です。

特別養護老人ホームは、要介護3以上を対象とした終身利用できるホームです。介護サービスも手厚く、介護付き有料老人ホームと似ています。

大きな違いは、特別養護老人ホームは公的施設であること。一部の費用は国が負担しているため、費用も安価かつ入居希望者も多い状況です。自治体によれば1年以上待機する施設もあります。

また、特別養護老人ホームは多床室がほとんどです。介護付き有料老人ホームは個室のため、プライバシーもきちんと守られています。要介護3以上の人は、メリット・デメリットを把握して検討してください。

こんな人におすすめ
特別養護老人ホーム 要介護3以上で、月々の費用を抑えたい人
介護付き有料老人ホーム プライバシーが守られている個室で暮らしたい人

特別養護老人ホームについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

特別養護老人ホームとは、入居条件や費用、有料老人ホームとの違いを紹介

介護付き有料老人ホームの具体的なサービス内容

介護付き有料老人ホームは、あらゆるサービスがあり24時間体制でケアが受けられます。介護が必要な人にとっては安心できる環境です。では、施設での生活がイメージできるように、もう少し具体的なサービス内容を紹介します。

健康管理サービス

介護付き有料老人ホームは、病院や医療機関との連携が必須です。協力医療機関が定期的に訪問診療や健康相談を実施します。さらに、日中は看護職員が常駐し、以下のサービスを提供します。

  • 血圧、体温、脈拍の測定などの健康チェック
  • 薬の管理(投薬・服薬)
  • 体調に異変があった際の応急処置
  • 病院への付き添い

緊急時も、協力医療機関の指示を仰ぎ、適切に対応してくれます。基本、夜間は看護師が不在です。一部では看護師は24時間常駐の施設もあります。夜間の医療行為が必須の人は、医療・看護体制がどうなっているか確認してください。

介護サービス

介護付き有料老人ホームでは、主に「身体介護」や「生活支援」を提供しています。

身体介護は、介護職員が入居者の体に触れながらサポートする介護です。食事や入浴、排泄、着替えなどの介助も介護職員にお任せください。

生活支援は、主に買い物や洗濯、清掃など生活をサポートします。入居者の生活を整えます。介護職員は24時間常駐していますので、入居者に寄り添ってくれる頼もしい存在です。

運営基準は要介護者3人に対して介護職員1人です。これを介護業界では「3:1」と表現します。なかには「2:1」「1.5:1」と手厚い人員を配置している施設もあります。

施設を選ぶ際には、人員体制はもちろん、ケア方針にも目を向けてください。「自立を促すために必要以上の介助はしない」「入居者一人ひとりに専属の介護職員を付ける」など、施設ごとに特色が出ています。

食事サービス

栄養バランスに配慮した食事を1日3食提供しています。館内の厨房で調理している施設から、外部に委託している施設まで、食事のおいしさやこだわりは施設により違います。見学時に試食ができる施設もありますので、ぜひお試しください。

嚥下機能が低下している人のために、介護食(ソフト食・きざみ食・ミキサー食など)に対応している施設もあります。介護食はもちろん、治療食や制限食が必要な人は、個別対応が可能か施設へ事前確認してください。

レクリエーション・イベント

介護付き有料老人ホームは、定期的にレクリエーションやイベント行事を実施しています。

レクリエーションは、絵画・手芸・合唱・カラオケ・脳トレ・運動など、その内容も多種多様です。

手先を動かす、頭を使うなど、レクリエーションを通じて、脳の活性化を促せるため、認知症予防としても期待されています。他にも季節行事、お誕生日会、外出イベントを開催する施設もあり、自然と入居者同士の交流が深まります。

活気ある時間を過ごしたい人は、レクリエーションの開催頻度を調べてみてください。

リハビリテーション・機能訓練

リハビリの目的は「自立支援」であり、介護度を重くしないためにも日頃のリハビリは大切です。おおかたの施設では、集団体操などの運動を実施しています。

在宅復帰を目指したい人、退院後で身体機能が低下している人には、リハビリに特化した施設がおすすめです。リハビリ強化施設では、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などの専門職が常駐したり、機器が充実していたりと、体制や環境が整っています。

入浴

介護付き有料老人ホームでは、入浴は週2回以上と定められています。介護度に関わらず最低でも週2回は入浴可能です。週あたりの入浴の回数は、施設の「重要事項説明書」に記載されています。

浴室の設備は施設により異なりますが、主に「一般浴」「中間浴」「機械浴」の3種類です。歩行が困難な人や寝たきりの人は、浴室の設備も確認してください。

主な浴室の種類
一般浴 自立した人向けの自宅のような浴槽
中間浴(リフト浴) 歩行や立つことは困難だけど座っていられる人向けの浴槽
機械浴 歩行や座位が保てない人向けの寝たままの体勢で入れる浴槽

居室タイプ

介護付き有料老人ホームの居室は、個室タイプが大半です。夫婦で入居できる2人部屋がある施設もあります。

車椅子の人が生活しやすいバリアフリー仕様です。トイレと洗面台が完備されています。他にもナースコールや見守りセンサーなどが設置されていますので、緊急時にもすぐに職員が駆けつけられる体制です。

介護付き有料老人ホームの実際の生活とは【施設にインタビュー】

介護付き有料老人ホームの特徴や入居条件、費用などについてお伝えしましたが、実際の生活についてはまだイメージできていないかもしれません。そこで、介護付き有料老人ホームのインタビュー際の記事についてご紹介します。施設ごとの魅力や一日の生活リズムについて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

東京都杉並区のソナーレ浜田山

ソナーレ浜田山は東京都杉並区の介護付き有料老人ホームです。「Life Focus(ライフフォーカス)」を合言葉に入居者の生きがいを発見し、活力のある日々を送っていただくことを重視しています。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
【前編】生きがいを形にするための仕組みとは? ソナーレ浜田山が実践する「Life Focus」に注目!
【後編】 ソナーレ浜田山が取り組む「スリープマネージメント」とは? 改善につながったアプローチを紹介

神戸市灘区のコンフォートヒルズ六甲

コンフォートヒルズ六甲は神戸市灘区の介護付き有料老人ホームです。「老いていくことを不安に感じるのではなく、自然に受け入れられるホーム」として、自然かつ快適な生活をしていけるホームとなっています。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
「コンフォートヒルズ六甲」が考える、老いを自然に受け入れるために大切なこと

さいたま市桜区の浦和さくら翔裕館

浦和さくら翔裕館はさいたま市桜区の介護付き有料老人ホームです。「感動介護」を目指し、家族や入居者本人目線での介護を重視しています。なかでもレクに力を入れている施設です。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
浦和さくら翔裕館が唱える「感動介護」とは? 実践している笑顔の作り方

神奈川県横須賀市のオーシャンビュー湘南荒崎

オーシャンビュー湘南荒崎は神奈川県横須賀市の介護付き有料老人ホームです。名前の通り、海が見えるのが大きな魅力。しかも24時間看護師常駐という安心感がある施設になっています。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
【前編】海に囲まれたオーシャンビュー湘南荒崎の暮らし 「普通の生活」を大切にする理由とは?
【後編】オーシャンビュー湘南荒崎の暮らし 「普通の生活」を自分らしく楽しむための工夫とは?

東京都杉並区のツクイ・サンシャイン杉並

ツクイ・サンシャイン杉並は東京都杉並区の介護付き有料老人ホームです。入居者とご家族の双方の意見を取り入れながら介護を進めている施設です。24時間体制で看護師がサポートをしクリニックも併設されているので、深夜や早朝のトラブルにも柔軟に対処ができます。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
【前編】「ご本人とご家族の思いに寄り添う」――ツクイ・サンシャイン杉並が一番大切にしていること
【後編】「ご本人とご家族の思いに寄り添う」――ツクイ・サンシャイン杉並が一番大切にしていること

千葉県松戸市のグレースメイト松戸

グレースメイト松戸は千葉県松戸市の介護付き有料老人ホームです。個室ではなく、複数の入居者が一緒に生活する多床室であることが大きな特徴。他人との交流を通してぬくもりを感じられる生活ができます。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
多床室の「グレースメイト松戸」はなぜ人気なのか 個室にはない“ぬくもり”がありました

横浜市中区のシニアホテル横浜

シニアホテル横浜は横浜市中区の介護付き有料老人ホームです。もともとホテルとして使っていた部分を改装したという高級感のある内外装はもちろん、病院・透析センターを併設した安心しているので安心した生活が可能になります。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
「シニアホテル横浜」が選ばれる理由 病院・透析センターを併設した老人ホームの真の強みとは?

千葉県流山市のマザアス南柏

マザアス南柏は千葉県流山市の介護付き有料老人ホームです。入居前から情報を収集することで、本人らしい「あるがまま」の暮らしを目指して、入居者や家族と接しています。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
ご本人とご家族に寄り添うマザアス南柏の「あるがまま」の生活とは?

東京都文京区のネクサスコート本郷

ネクサスコート本郷は東京都文京区の介護付き有料老人ホームです。全国的にもいちはやく医療措置を取り入れ始めたほか、リハビリに力を入れており、要介護度が大幅に改善した実例もあります。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
要介護5から要介護2へ改善! 結果を出すための「ネクサスコート本郷」のリハビリ施策とは?

東京都世田谷区のサクラビア成城

サクラビア成城は東京都世田谷区の介護付き有料老人ホームです。介護付き有料老人ホームですが、入居者の半数以上は自立の方という珍しい施設になります。スタッフがきめ細やかなサポートをすることで快適さを実現している施設です。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
【前編】「スタッフの力」で心地よさを追求 サクラビア成城の本当の魅力とは?
【後編】「スタッフの力」で心地よさを追求 サクラビア成城の本当の魅力とは?

東京都杉並区のトラストガーデン荻窪

トラストガーデン荻窪は東京都杉並区の介護付き有料老人ホームです。特に食事に力を入れており、フレイル予防のためにタンパク質などは細やかに計算されたうえで提供しています。また由緒ある別荘地としての落ち着いた風合いも魅力的な施設です。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
トラストガーデン荻窪が目指す「感動のある生活」とは

神戸市垂水区のドマーニ神戸

ドマーニ神戸は神戸市垂水区の介護付き有料老人ホームです。建物の1階にはクリニックがあり、看護師も24時間常駐という「安心」を体現している施設になります。「何かあったとき」に備えられる施設です。詳しいインタビュー記事は以下のリンクからご覧ください。
「ドマーニ神戸」の徹底した「安心」が支える自由な生活とは?

まずは介護付き有料老人ホームを選ぶ基準を明確に

はじめて施設を探す人にとって、自分や家族の条件に合った施設を見つけることは難しいことかもしれません。介護付き有料老人ホームや他の施設の特性を知ることは、施設を探すうえで大事なことです。

介護付き有料老人ホームには食事が豪華な施設や、プール付きなど設備が充実した施設、温泉付きの施設など、さまざまな施設があります。逆に言えば選べる施設が多いため、希望する生活スタイルを明確にすると施設を探しやすいでしょう。

希望がない場合は、まずはあらゆる施設を見て、利用料と環境のバランスを考えながら選ぶと希望に近い施設を選ぶことができます。

この記事のまとめ

  • 介護付き有料老人ホームとは「介護などのサービスが付いた高齢者向けの居住施設」
  • 介護専用型と混合型の2種類がある
  • 費用の目安は「入居一時金=0~数千万円」「月額費用=10~30万円」