JR「関内」駅より徒歩3分という横浜の中心にある介護付き有料老人ホームが「シニアホテル横浜」です。近隣には中華街や山下公園、みなとみらいなどの横浜の観光地があります。利便性が優れた立地であることはもちろん、他にはどんな魅力があるのか施設長を務める立古直之(りゅうこ なおゆき)さんにお話を伺いました。
ホテルのような心地よさをお届け
──シニアホテル横浜は老人ホームには珍しい外観ですね。
はい。「他の老人ホームとは違ってインパクトがありますね」とよく言われます。もともとホテルとして使っていた建物を改装したんですよ。館内もホテルの美しさをそのまま残した造りになっています。
──どうしてホテルの部分を残したのでしょうか?
一般的に「施設」という言葉の響きって、閉鎖的な生活を思い浮かべてしまう方も多く、あまりポジティブなイメージがないですよね。シニアホテル横浜では、要介護度の重い人でも気持ちよく生活できる環境を届けたいという想いも込めて、ホテルの心地よさの部分を残しました。ホーム名にも「ホテル」が入っています。自分の経験からも、職員が「施設」だと思ってしまうと入居者さまの人格を軽視してしまうということがあるので「ホテル」を目指すのは大事だと思っています。
──居室にも心地よさにこだわっている部分があれば教えてください。
そうですね、シニアホテル横浜では全室にお風呂を設置していますので、お一人で入浴できる方であれば自由に利用いただけます。老人ホームは共同浴場が多いので、各部屋にお風呂があることは入居者さまにも喜ばれていますね。もちろん介助が必要な方のための「一般浴室」や「機械浴室」も用意してありますから安心して入浴していただけますよ。
シニアホテル横浜は、自立から要介護5の方まで受け入れているので、すべての方に満足していただけるように、設備や環境を整えています。
介護棟への移動はありません
──お元気な方と、介護が必要な方の割合はどのぐらいですか?
現在は100名ほどの入居者さまがいて、6割ぐらいが要介護1以上。残りの4割が自立または要支援のお元気な方たちです。
お元気な人でも介護が必要な方でも敢えてフロア分けはしておりません。もちろん介護棟のようなものもありません。 好みが分かれるところですが、当ホームではお元気な方が介護が必要になったとしても、無理に介護棟へ移動してもらうことはありません。そのまま住み慣れたお部屋で暮らしていただけます。
──同じお部屋に住み続けられることは、入居者さまにとってどんなメリットがあるのでしょうか。
歳を重ねていくうちに、お元気だった方が介護が必要になる。これは誰にでも起こるであろう状況なのですが、ご本人やご家族にとっては受け入れ難いんですよ。「介護棟へ転居する」という事実に心を痛めてしまう方は多くいらっしゃいます。他の老人ホームでは自立棟から介護棟へ移動することを"島流し”と表現する人もいるそうです。そういった面でも、穏やかな気持ちで住み続けられることがメリットといえますね。
また認知症の方にとっても住環境の変化はストレスになるといわれています。認知症ケアという観点でもおすすめできます。あえてフロアを分けていないので、いろんな方が生活していることはご理解いただきたいところです。
病院併設だからこそ、できること
──要介護の方が、自立の方と同じフロアでも安心して暮らせるのでしょうか。工夫していることがあれば教えてください。
定期的に職員がお部屋を訪問していますね。あと、なるべく日中は孤立しないように、食堂や多目的ホールでレクリエーションやゲームを楽しんでもらっています。
何より当ホームは病院を併設しています。これはシニアホテル横浜の一番の強みですね。1階から9階までは同じふれあいグループである「ふれあい横浜ホスピタル」が入っています。その上の10階から18階までが私たちが運営している老人ホームです。病院と老人ホームがワンセットになっているので、緊急時もすぐに対応できます。
──夜間の緊急時も対応してもらえるのでしょうか。
はい、24時間対応しています。下のドクターに診てもらい「入院が必要か」「部屋で安静に過ごしてもらうか」などをすぐに判断してもらいます。救急病院ではないため、すぐに措置が必要な場合だけは救急車を呼びますね。
老人ホームでは入居者さまが夜間に不調を訴えることも珍しくありませんが「少し体調が悪そうだけど朝まで様子を見ておこう」などと時間を空けて対応することはまずありません。
──夜間の医療対応以外に、病院が併設されているこその魅力を教えてください。
1番のメリットは「通院」が便利という点でしょう。多くの老人ホームは外部に協力医療機関があるため、通院が億劫になってしまいます。さらに、1人で病院へ行けない方は、誰かの付き添いが必要です。
しかし毎回、通院に付き添ってくれる老人ホームは多くありません。訪問診療が入っている老人ホームも増えていますが検査は出来ませんし、基本は内科なので整形等の症状には対応していません。そうなると、ご家族の付き添いが必要になるんです。通院の頻度が高ければ入居者さまだけではなく、ご家族にとっても負担がかかります。そんな理由もあり、通院がおろそかになってしまったということをよく聞きますね。
シニアホテル横浜は、エレベーターを降りるだけで通院できます。通院へのストレスがほぼありません。職員が受診に同行しますので、ご家族様にご足労いただくこともありません。病院についてから長時間待たされることが無いのもメリットですね。
透析治療の通院も付き添います
──通院は入居者さまだけではなく、ご家族にとってもハードなんですね。
そうなんです。自分だけで通える方だったら問題ないですが、介護度が重い人にとっては大変ですね。
特に透析治療が必要な方は、週3で通院しなければいけません。しかし週3で職員やご家族が付きそうのは現実的に厳しいでしょう。そういった背景もあり、透析の受け入れ可能な老人ホームでも「自分で通院できなければ入居は難しい」と断られてしまうことも多いようですね。
ふれあい横浜ホスピタルは透析センターを併設していますので、一人で透析の通院ができない方も積極的に受け入れていますよ。これだけ透析にアクセスしやすい老人ホームは全国的にも珍しいと思います。
──現在、透析治療をしている方は何名いらっしゃいますか?
現在、透析治療をしている方は5名です。そのうち自力で通院できる方はお1人だけですね。毎回付き添いますので、そういった点でもご家族さまに喜ばれています。実際に入居していただけたら通院の手軽さを実感していただけると思いますよ。
医療法人ならではの強みとは
──医療法人が母体の「ふれあいグループ」ならではの特長を教えてください。
同じグループであるため病院も老人ホームも同じ会社のいち部門という感じです。ドクターとホームのナースや職員との連携が密ですね。
不調を感じとったらドクターに相談します。小さな変化を見逃さないことはもちろん、その場で指示がもらえるのでスマートに対応できるんです。急に体調が悪化した場合も入居者さま用のベッドを確保していますので、必要な時はすぐに入院できますね。
──他にも連携していることがありますか?
2カ月に1回、病院と同じ研修にシニアホテル横浜のメンバーも参加しています。最近だと、感染症対策の研修を受けました。医療従事者ではない介護職員たちも、医療知識は割とみんな頭に入っていますね。
利便と自然豊かな横浜に住まう
──なるほど、医療法人だからこその知識も身についているんですね。1日の生活の流れも教えてください。
1日のスケジュールはお食事の時間は決まっていますが、基本は入居者さまの自由です。横浜の中心地にありますので、日中はお買い物や、散歩を満喫する方も多くいらっしゃいますね。みなとみらいや山下公園などの観光スポットも徒歩圏内にありますから。外食も可能ですので「子どもや孫と横浜中華街でお食事を楽しんできたよ」というご報告もよく受けますよ。
──最後に施設探しをなさっている読者の方にメッセージをお願いします。
はい。シニアホテル横浜を運営している「湘南ふれあいの園」は、神奈川や東京を中心に11ホームを展開しています。そのうちの7ホームは病院や透析センターを併設していますので「血液透析の治療が必要なため他の施設を断られた」「満足な医療ケアが受けられていない」などでお困りの方はご相談ください。医療体制には自信があります。
最後に、シニアホテル横浜のラウンジから富士山が見えるので紹介させてください。天気の良い日に限りますが、入居者さまや職員は富士山の眺望に癒やされております。ぜひ、皆様の見学をお待ちしております。
──18階という高層階なだけあって見晴らしが素晴らしいです。本日はありがとうございました。
老人ホーム・介護施設の概要
施設名:シニアホテル横浜
事業者名:有限会社湘南ふれあいの園
住所:神奈川県横浜市中区万代町2-3-3
シニアホテル横浜の詳細ページ
この記事の寄稿者
井上
介護のほんねニュース編集部。
認知症サポーターです。介護に関する今話題のトピックや疑問を、分かりやすくお届けします。