「グランクレール成城シニアレジデンス」と「グランクレール成城ケアレジデンス」は、世田谷区成城にある高齢者住宅です。シニアレジデンスは自立の方を対象にしたサービス付き高齢者向け住宅、ケアレジデンスは要支援から要介護の方を対象にした介護付き有料老人ホームです。
対象者別に2つの施設が並んでいることで、いったいどのようなメリットがあるのか。グランクレール成城シリーズとしての強みを支配人の遠藤大輔(えんどう だいすけ)さんにお伺いしました。
同じ敷地に住宅型と介護付きあり! 自立から要介護まで暮らし続けられる安心感
――グランクレール成城シリーズとしての強みについて教えてください。
やはり「シニアレジデンス」と「ケアレジデンス」の両方がある点ですね。シニアレジデンスは住宅型有料老人ホームです。入居対象は「自立して生活できる方」となっています。いっぽうケアレジデンスは介護付き有料老人ホームです。条件は「要支援1~要介護5までの方」となっています。
例えば「今後の生活の備え」としてシニアレジデンスに入居された方が、介護が必要になった際にケアレジデンスに移ることもあります。すぐ隣なので、お引っ越ししやすいです。加えてシニアレジデンスに住んでいた際に使っていた共用設備のうち、一部は使い続けていただけます。
――なるほど。やはりご入居を決められる方は「シニア」と「ケア」の両方がある点に魅力を感じられるのでしょうか。
はい。そういった方はやはり多いです。また「ご夫婦や親子で一緒にご入居いただくケース」にも便利に使っていただけます。例えば奥様は自立なのでシニアレジデンスに、旦那様は要介護状態なのでケアレジデンスに……といった具合に柔軟に入居できる点も評価していただきますね。
またケアレジデンスのほうに関しては「病院から退去しなくてはいけなくなったものの、特養では生活しにくい」と感じられる方にご入居いただくこともあります。
高級施設ながら小規模でアットホームな雰囲気のグランクレール成城ケアレジデンスの魅力
――では、ここからはケアレジデンスとシニアレジデンスについて、それぞれの強みをお伺いできればと思います。まずはケアレジデンスについて教えてください。
はい。まず大きいのが「入居者様1.5名に対して1名の職員がいる」という手厚さですね。2フロアで定員が31名と比較的こじんまりとしており、家庭的な雰囲気が漂っているのが特徴です。
――内外装や食事の豪華さ、費用面などはハイクラスで、いわゆる「高級施設」といえると思うのですが、施設内はアットホームな雰囲気があるんですね。高級施設は規模が大きいところが多いイメージがありますので、意外でした。
そうですね。高級感があって、なおかつ親しみやすい、という施設は少ないと思います。
小規模ですので、介護ケアが行き届く点が特徴の一つですね。私は以前、別の大規模な高級施設で支配人をしていましたが、どうしても職員の目が届かないことがあるんです。
入居者様が少ないと、スタッフの余裕もあります。まず入居者様の動きを把握しやすいので、転倒などのトラブルを防ぎやすいのは大きなメリットだと思いますね。またご入浴もすべて個別浴槽でお一人ずつ対応させていただきます。こういった点は小規模ならではのメリットです。
――介護サービスに関してはいかがでしょうか。
介護サービスに関しては「個別ケア」を意識しています。一辺倒なサービスを提供するのではなく、入居者様お一人おひとりに関して柔軟にケアの方針を変えられるのが強みです。
――どのようにして一人ひとりに対してケアの方向性を変えているのでしょう。
まず入居者様ごとに「複数人の担当チーム」を編成しています。チームで1人の入居者様の様子をチェックして「どう接すればいいか」「どんな言葉をかけるべきか」といった細部までを、毎日のカンファレンスで話し合います。そして介護ケアの方針を決めている状況です。
これまでの生活歴、性格、趣味などを理解したうえで「介助時に気をつけること」などを決めています。
――どうして複数人にしているのでしょうか。
1人だと主観が入りすぎてしまうことがあります。複数の目をいれることで「客観的な意見」に近づくんです。チームには介護スタッフやケアマネなど、さまざまな分野の者がおり、専門性を生かしながら話し合って決めています。靴の履かせ方まで、入居者様それぞれで違うんですよ。
明るい雰囲気のなかで機能維持ができる!グランクレール成城シニアレジデンスの魅力とは
――では続いてシニアレジデンスについて「強み」を教えてください。
シニアレジデンスのほうは「自立」の方のみがご入居いただけますので、介護サービスはありません。力をいれているのは「おもてなし」ですね。
入居される方は、比較的ハイクラスな生活を送ってきた方が多いです。だからこそ「きちんとした接遇」は人間関係を築くうえで基本だと考えています。
――接遇のクオリティーを高めるために心がけていることはありますか?
ケアレジデンスと同じで、入居者様一人ひとりに適したコミュニケーションをするようにしていますね。職員と入居者様は、さまざまな場所で日常的に会話しています。シニアレジデンスの場合は、会話の情報を事務所に持ち帰って、職員内で共有するようにしています。
連携ができると、職員全員が「入居者様の好きなもの」「かけられたら嬉しい言葉」が分かってきます。するとだんだん信頼関係ができてくる。こうした関係値づくりによって、入居者様に快適に暮らしていただくことを意識しています。
――信頼関係を築くために情報共有を積極的にしているわけですね。健康な方が多いと思いますが、自立状態を保つために工夫されていることはありますか?
はい。レクリエーションは毎日何かしらおこなっています。なかでも週2回、ロコモティブシンドローム予防のための体操をしています。参加率は約40%と高いですね。
また株式会社東急イーライフデザイン全体で共通なのですが、順天堂大学と連携して、定期的に身体測定・歩行測定をしています。測定結果を順天堂大学で解析していただいて、報告書を受け取る流れです。その結果を踏まえて、入居者様それぞれの健康面の課題を洗い出します。その課題を日常生活やレクリエーションによって解消することを目指しています。
――なるほど。データに基づいて機能維持をしているんですね。
はい。仮に要介護状態になっても、ケアレジデンスに引っ越せますが、入居者様には長く自立状態を保っていただきたい。「健康寿命をいかに長くするか」というのがシニアレジデンスのテーマの一つですね。
――では、最後にいま施設への入居を考えられている方に向けてメッセージをお願いします。
はい。シニアレジデンスでいいますと、「雰囲気の良さ」を感じていただきたいと思います。職員や他の入居者様との交流もあるので、毎日をリラックスして過ごしていただけます。
またお買い物などの際にはシャトルバスで送迎させていただくなど、ご要望を可能な限り実現できるように努めています。私自身、入居者様とお話の機会を設けるために、シャトルバスを運転することもあるくらいです(笑)。
生活のなかで仮に要介護の状態になってしまっても、そのままケアレジデンスに引っ越せます。できるだけ負担をかけずに、成城の地に住み続けられますので「今後に備えたい」と考えていらっしゃる方はお気軽にご相談ください。
【グランクレール成城シニアレジデンス】
【グランクレール成城ケアレジデンス】
この記事の寄稿者
緒方
介護のほんね編集部。認知症サポーターです。
介護を始めたての方に向けて、老人ホームや認知症に関する知っておきたい情報を、誰もが分かる簡単な言葉でご紹介します。