「舞子高校前」バス停より徒歩約2分に位置する介護付き有料老人ホーム「ドマーニ神戸」。舞子駅や垂水駅へのアクセスにも優れた便利な立地でありながら、周辺には豊かな緑が広がります。「ドマーニ神戸」での生活について、入居ご案内グループの久井亮さんに伺いました。
充実した医療サポート体制
――ドマーニ神戸の1番のこだわりを教えてください。
はい。ご入居者に安心して暮らしていただけるよう、医療支援体制に力を入れています。建物の1階にクリニックを併設(テナント)していて、さらに看護師も24時間常駐です。看護師は夜間も2名以上配置しています。
――かなり手厚い体制ですね。
そうですね。そもそも介護付き有料老人ホームへの入居をお考えの方は、持病など、体の状態に何かしらの不安を抱えている場合が多いんです。だからこそ「何かあったら診察してもらえる」「看護師を頼れる」という安心感が大切だと考えています。
――実際にご入居者にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
例えば「急に熱が出た」というときにも、ホームの看護師とクリニックの内科医が連携してすぐに対応できます。「一時介護室」もあるので、必要な場合は一時的にその部屋で隔離して看病することも可能です。外部のクリニックとの連携では、ここまでの対応は難しいと思います。
――緊急事態だけではなく、普段の生活にもメリットはありますか?
やはり「安心感」が最大のメリットです。実際に入居されている方で、当初は夜になると不安で胸が苦しくなってしまうという症状がありました。ご自宅ではお1人暮らしでしたが、その症状がきっかけでご入居いただいた方です。入居してすぐの間は、夜になるとナースコールで看護師が呼ばれることが続きました。でもしばらくすると、ナースコールが鳴ることも減ったんです。
――夜間に看護師を呼ぶことが減ったということですか?
はい。お話を聞いたところ「何かあったらすぐに看護師が来てくれる」という安心感で、眠れるようになったそうです。夜にぐっすり眠れるので、今では日中も同好会に参加するなど、お元気に過ごされていますよ。
――「安心できる」ということが体調にも影響するんですね。
そうなんです。私たちが考えている以上に「安心」は大きな力を持っているんだと思います。
――ちなみに夜間も2名以上の看護師が常駐しているということですが、なぜ「2名以上」なのでしょうか。
例えば「夜間に体調が急変して緊急搬送する」という場合、ドマーニ神戸では必ず看護師が付き添うようにしています。そうすると、もし看護師が1名だけだったら、ホームには看護師がいない状態になりますよね。それでは残されたご入居者は不安になってしまいます。
看護師が2名以上いれば、1人が病院に付き添っても1人はホームに残れます。「何かあっても大丈夫」と思える体制を作っているんです。
――2名以上の看護師がいることで、いつでもどんな状況でも安心できるんですね。
その通りです。もしもに備えた体制が大切だと考えています。
介護スタッフは「量」と「質」を追求
――ドマーニ神戸を運営する「スミリンケアライフ株式会社」では、介護スタッフの8割以上が正社員と伺いました。
はい。会社としてはもちろん、ドマーニ神戸も介護スタッフの8割以上が正社員です。しかも全員が介護福祉士の資格を取得しています。
――なるほど、介護の質にこだわっているんですね。
はい。それに介護スタッフの質だけでなく、数も充実しています。介護保険の基準としては3:1(※)ですが、ドマーニ神戸はその2倍の1.5:1です。
※要介護者3名に対して、介護スタッフもしくは看護スタッフを1名配置するという基準のこと。
――でも、正社員の介護スタッフをそれだけ確保するのは難しいのではないですか?
そうですね。業界としては離職率も高いのが実情です。でも、スミリンケアライフは離職率が低いのも特長なんですよ。
たとえば私は入社12年目なんですけど、同期の介護福祉士もほとんど現役で活躍しています。10年以上の介護福祉士経験のあるスタッフが50名以上いるんです。なかなかベテランですよね。専門学校を卒業して新卒で入社するスタッフも多いんですが、みんな長く働き続けています。
――何か離職率を下げるための取り組みがあるんでしょうか。
働きやすい環境ができているんだと思います。たとえば「夜勤明けは必ず休み」とか「夜間も人員配置が多い」とか。
夜間は「25名のご入居者を1人のスタッフが見る」という施設も多いと聞きますが、ドマーニ神戸では「約18名のご入居者につきスタッフ2名」を基準にしています。スタッフにかかる負担はかなり違うと思いますよ。
――そうなんですね。介護士の離職率が低いことで入居者の方々にどんなメリットがあるのでしょうか。
はい。離職率が低いとベテランのスタッフが増えます。技術があるので介護の質が高まることが大きな利点ですね。
「介護の質」という面では2~3カ月に1回以上の研修を開催していて、さまざまな勉強をしています。例えば「虐待防止研修」「接遇マナー研修」「アンガーマネジメント研修」、あとは理学療法士による「腰痛防止講座」なんてのもありましたね。看護師や医師が病気の勉強会を開くこともあります。
――いろいろな知識を学んでいらっしゃるんですね。介護スタッフの量にも質にもこだわっていることがよく分かりました。
そうですね。働く側の環境を整えることで、結果的にケアの質が高まっていく。最終的にはご入居者の幸せにつながると考えています。
「一般居室」と「介護居室」の暮らし
――ドマーニ神戸には一般居室と介護居室がありますが、一般居室から入居する方が多いんですか?
その通りです。ほとんどの方が一般居室から入居されています。居室数も、介護居室が58室なのに対して一般居室は195室あります。
――入居されている方の年齢や要介護度を教えてください。
平均年齢は86歳です。ただ、70歳の方もいれば100歳を超えている方もいるので、幅広いのです。一般居室の2割ほどはご夫婦で入居されていますよ。要介護度としては、自立の方が一番多いですね。
――要介護認定を受けている方はあまりいらっしゃらないんでしょうか?
いえ、そういうわけではありません。お元気なうちに入居される方が多いですが、要支援や要介護の方ももちろんいらっしゃいます。
――要支援や要介護になると、すぐ介護居室に移るんですか?
いえいえ、できるだけ長く一般居室で暮らしていただくように支援しています。要支援の方はもちろん、要介護1・2でも日中の介護サービスだけで済むような方は一般居室での生活を継続していただけます。
ただ、一般居室では夜間の介護サービスがありません。なので夜間のサポートが必要になったら、介護居室に住み替えていただくことが多くなります。だいたい要介護3以上の方は介護居室への住み替えをおすすめすることになりますね。
――介護居室に移動となると、抵抗を感じる方もいらっしゃるのでは?
そうですね。やはり最初は抵抗される方も多いです。ですので、私たちも突然宣告するような形はとっていません。
まずは「一時介護室」を使って、介護居室の生活を短期間体験してもらうんです。「最近こういうことがあって心配ですよね、ちょっと介護の期間を取ってみませんか?」とお伝えします。一時介護室での生活を始めてだいたい3カ月ほど経った際に「やっぱり介護居室のほうが安心して生活できますよね」とお話して介護居室に移っていただくというケースが多いです。
――なるほど、まずは体験していただくんですね。「それでも一般居室がいい!」となることはないんですか?
ありませんね。というのも「一般居室がいい!」と言えるくらいお元気な方には介護居室はおすすめしていません(笑)。あくまでも、できるだけ長く一般居室で生活していただくのが基本なんです。
――そういうことですね。介護居室ではどのような生活を送るのでしょうか。1日の流れを教えてください。
はい。まず朝起きたら「モーニングケア」といって身だしなみなどを整えます。朝食を取っていただいたあとは、しばらくゆっくり過ごしていただきますね。途中で水分補給をすることもあります。水分の摂取量などは逐一データで記録して、スタッフ同士で共有できるようにしているんですよ。日によっては午前中に入浴することもありますね。
昼食を食べたら、午後はリハビリやアクティビティなどその日のメニューに応じて活動します。その後、夕食を食べて、しばらくゆっくり過ごしたら就寝という流れですね。
――一般居室の場合はどうですか?
うーん、基本的にスケジュールなどもないので難しい質問ですね(笑)。
――基本的に自由な生活ということでしょうか?
その通りです。特に決まったスケジュールはありません。例えばお食事でも、居室にキッチンがありますのでご自身でお料理される方もいれば、ダイニングで召し上がる方もいます。外出も自由ですので、日中はお買い物に行ったり地域のカルチャーセンターに出かけたりする方もいらっしゃるんです。
――かなり自由度が高いですね。
そうですね。外泊だけは届け出が必要ですが、それ以外は本当に自由なんです。ご自分らしく過ごしていただいています。
一般居室での生活を支える介護サポート
――先ほどからのお話で、一般居室での生活をとても大切にされているように感じました。
一般居室と介護居室では、やっぱりお部屋の広さも違いますしね。住み慣れたお部屋でできるだけ長く過ごしていただきたいと思っていますよ。
――一般居室で長く暮らしていただくための工夫はありますか?
もちろんです。要支援や要介護の認定を受けた方をサポートするチームを作っています。その名も介護サポートチーム「すみれ」です。介護保険を適用したサービスを提供しています。
イメージとしては「館内の方向けの介護サポートとデイサービス」といったところです。アクティビティをしたり、お買い物を代行したり、身だしなみのケアをしたり……。あとはもちろん掃除や洗濯、入浴の介助もしています。
――生活全般の支援をしてくれるんですね。
そうですね。「すみれ」があることで、多少の支援が必要になっても一般居室で生活していただけます。
――他にも何かサポートがあるんでしょうか?
「すみれ」を利用中の方はもちろん、それ以外の方の介護予防としてもリハビリに力を入れています。理学療法士や作業療法士が常駐して、リハビリをサポートしているんです。
平日は毎朝、集団体操をしています。「すみれ」の方向けにはバランスボール体操も実施していますね。また、週に1~2回程度、理学療法士による個別リハビリを受けていただけます。
――積極的なサポートがあるんですね。なかにはリハビリに前向きになれない方もいらっしゃるのではないですか?
もちろんいらっしゃいます。そんなときは理学療法士がお部屋までお迎えに行って、気持ちが前向きになるようにお声がけしています。でも無理強いはしていません。
――なるほど、ご本人の気持ちを大切にしているんですね。これまでにリハビリを通じて要介護度が改善したような例はありますか?
たくさんありますよ。数年前に入居された方は、要支援2でうまく歩けない状態で、お部屋の中を這うようにして生活されていました。集団体操には乗り気ではなかったので、週2回の個別リハビリを続けて、今では自力で歩けるまでになっています。
――できる範囲のリハビリでもしっかり効果が得られているんですね。
そうなんです。他にも「入院前はしっかり歩けていたはずなのに、退院後は歩行器になってしまった」というケースもあります。入院中はどうしても動けない時間が続きますからね。そういう方でもホームに戻ってリハビリをすると、元通り歩けるようになることが多いんです。
――機能が回復するケースも多いんですね。何かカギになるようなポイントがあるんでしょうか?
理学療法士によるアドバイスが大きいように感じます。一人ひとりの体の状態を見て「あなたは膝の上の筋肉が弱いから、そこを重点的に鍛えましょう」などと具体的にアドバイスします。そうすると、普段の生活でも意識的に動かすようになって、機能改善につながるんです。
――具体的な内容だと、ご本人にとっても納得感がありそうですね。
本当にそう思います。ただ「体を鍛えましょう」ではできませんよね。あとは高齢者の方が持っているやる気もすごいと感じています。しっかり自律したうえで「やるべきことはやる」という姿勢は、私も見習わないとと日々思いますよ(笑)。
住友林業グループならではの住環境へのこだわり
――スミリンケアライフ株式会社は住友林業グループということですが、やはり住まいへのこだわりがあるんでしょうか。
はい。2017年から住友林業グループに加わり、そのノウハウを生かしたリノベーションを進めています。特に「木のぬくもり」にはこだわっていますね。
木をふんだんに使っていて、壁面には天然の無垢材を使用しています。実際にお部屋に入っていただくとわかるんですが、とてもいい香りがするんです。
――それは気持ちがよさそうですね。
本当に心地いいですよ。あと、寝室には住友林業の研究も生かされています。寝室の壁を木材にして間接照明を当てることで、睡眠の質が向上することがわかっているんです。実際にその環境を整えて、快眠できるようにしています。
――研究に基づいた設備なんですね。
その通りです。他にも床にはクッション性のある素材を使用しています。といっても床そのものが柔らかいと違和感もあるので、通常のフローリングの下にクッションがあるようなイメージです。クッション性があると、もし転倒してしまっても骨折を予防できます。
お部屋の中で歩行器を使う方もいらっしゃるので、廊下の幅を広くしたりトイレの開口部を大きくしたりと、設備面にも配慮しています。
――心地よさと安全面が考慮されているんですね。周辺環境はどうですか?
とても緑が豊かですよ。ドマーニ神戸は垂水の高台、海沿いから上がったところにあります。昔は森だった地域なので、それを生かした大きな公園がすぐ隣にあるんです。
――身近に緑があると心地よさそうです。実際に見学に来られた方からは、どのような反応がありますか?
そうですね。例えば10階のお部屋だと明石海峡大橋や海まで見渡せますし、下の階でも公園が眺められるので「圧迫感がなくていいなぁ」と言われることが多々あります。
――海も見えるなんて開放的ですね!ご入居者が緑に触れ合うような機会も多いんでしょうか。
よくありますね。公園にはスロープでできたお散歩ルートもあります。手すりも付いていますし、安全に歩けるのがいいところですね。日常的にお散歩をする方が多いです。
自由な暮らしへの思いは食事にも
――これまでのお話で、自由でのびのびと過ごせることがよく分かりました。他にもこだわりがあれば教えてください。
そうですね、ドマーニ神戸ではお食事にもこだわっています。管理栄養士が常勤していて、栄養バランスを考慮したメニューをご用意しているんです。お食事のメニューは毎食選べますよ。
――毎食選べるのは珍しいですね!
そう思います。お食事を召し上がる際は事前に予約が必要ですが、メニューはその場で決めていただけます。スタッフがお席に伺いますので、その時の気分でご注文いただけるんです。
――まるでレストランみたいです。
まさしくその通りです。「和食か洋食か」というように選べるので、食べる楽しみがあると思います。いつまでもお食事を楽しんでいただけるように、介護居室の方も基本的にメニューは同じです。
――例えばうまく飲み込めない方にはどのように対応しているんですか?
「きざみ食」「ミキサー食」「ソフト食」など、嚥下状態に応じたお食事をご用意しています。病気の方に対応した治療食もご提供していますよ。
――なぜそこまでお食事にこだわるんでしょうか。
やっぱりお食事は毎日の貴重な楽しみですからね。もしどこにも行けなくなったとしても、1日3回のお食事は楽しめる。これはとても大切なことだと考えています。
――なるほど。ちなみに人気のメニューはありますか?
うーん、難しいですね(笑)。でも比較的お肉を好まれる方が多いと思います。そうそう、ちょうど今日はステーキイベントの日なんですよ!
――ステーキイベントとは何ですか?
夕食でステーキをご用意するんです。鉄板を用意して、ご入居者の目の前で焼き上げるんですよ。音や香りなど、五感を使って楽しめる工夫をしています。このようなイベント食は毎週ご用意していますね。
――他にはどんなイベントメニューがあるんですか?
例えば土用の丑の日には「うなぎ」をご用意したり、夏場の暑い日には「はも」をご提供したりしましたね。
ドマーニ神戸はこんな方におすすめ
――たくさんのお話を聞かせていただき、ありがとうございました。ドマーニ神戸では安心に守られながら自由な生活が楽しめるんですね。改めて、ドマーニ神戸はどのような人におすすめの施設ですか?
そうですね。一言でいえば「安心安全な環境で、アクティブに暮らしたい方」でしょうか。ドマーニ神戸では自由に生活できることが大きな魅力です。「自宅での生活が少し不安になってきた……」という方も、医療支援体制・介護体制が整っているので安心して日々の暮らしを楽しめます。ぜひお元気なうちに入居して、のびのびと楽しんでいただきたいです。
――最後に、入居を検討されている方にメッセージをお願いします。
はい。ドマーニ神戸では安心で安全で快適な生活をサポートいたします。検討されている方は、ぜひ一度見学にお越しください。心地いい木のにおいやご入居者の暮らしぶり、スタッフの雰囲気など、パンフレットや写真だけでは伝わらないものがあります。来ていただけたら、きっと「老人ホーム」のイメージが変わると思いますよ。
老人ホーム・介護施設の概要
施設名:ドマーニ神戸
事業者名:スミリンケアライフ株式会社
住所:兵庫県神戸市垂水区本多聞3丁目1-37
ドマーニ神戸の詳細ページ
この記事の寄稿者
宮本
介護のほんねニュース編集部。
話題のニュースから介護関連キーワードまで、気になるトピックについて解説します。認知症サポーターです。