夜間対応型訪問介護とは|利用条件・単位数・サービス内容などを解説

できる限り自立した生活を送るために、自宅で介護サービスを受けたいと思っている方は少なからずいます。または、夜に仕事があって親の介護ができないという方もいるでしょう。介護サービスには様々な種類がありますが、昼間しか訪問介護サービスを受けられないと思っている方は多いです。

しかしそれは間違いで実は夜間に対応している「夜間対応型訪問介護」というサービスがあります。今回は、夜間対応型訪問介護のサービス内容はどんなものなのか、メリット・デメリットはあるのかなどを詳しく解説していきます。

夜間対応型訪問介護とは|利用条件・単位数・サービス内容などを解説
平栗 潤一

この記事の監修

平栗 潤一

一般社団法人 日本介護協会 理事長

大手介護専門学校にて12年で約2,000名の人材育成に関わり、その後、人材定着に悩む介護事業所の人材育成や運営支援を実施。2020年4月からは一般社団法人日本介護協会の理事長に就任し、介護業界の発展を目指して介護甲子園を主催している。

夜間対応型訪問介護とは

夜間対応型訪問介護は、利用者ができる限り自宅で自立した生活を24時間安心して送れるように、夕方6時から8時にかけての夜間帯に介護職員が利用者の自宅を訪問して介護サービスを提供します。夜間対応型訪問介護は、夜間にベッドから転落して自力で起き上がれない時や急に容体が悪くなった時などに対応してくれるため、緊急時でも安心して介護サービスを受けられるのが特徴です。

また、家族が夜間の介護に対応できなくなってしまった場合や、夜間の介護負担を解消するためにも利用されています。夜間でも介護サービスを受けられるのは、利用者にとっても家族にとっても安心できると言えるでしょう。

夜間対応型訪問介護の利用条件

夜間対応型訪問介護は地域密着型介護サービスのため、原則として利用する事業所と同一の市区町村に住んでいる人が利用できます。さらに要介護認定で、「要介護1~5」に認定されている方でないと利用できません。つまり、要介護認定で「自立」もしくは「要支援1~2」と認定されている方は利用できないのです。

また、利用したい事業所とは別の市区町村に住んでいたり、グループホームや有料老人ホームなどの施設に入所していたりする場合は利用できないので注意しましょう。小規模多機能型居宅介護やショートステイを利用している方も、夜間対応型訪問介護は利用できません。

夜間対応型訪問介護のサービス内容

夜間対応型訪問介護には、定期巡回と臨時対応の2種類のサービスに分けられます。利用者は必要に応じて定期巡回サービスと臨時対応サービスのどちらも利用でき、いつでも安心して夜間を過ごせるようになっています。

なお、利用者がオペレーションセンターなどに通報できるように、ケアコール端末を持つことがこのサービスを提供する条件です。ここでは、それぞれのサービス内容について解説していきましょう。

定期巡回

定期巡回は、あらかじめケアプランで決められた時間に介護職員が利用者の自宅を定期的な時間に巡回して、排泄の介助や安否確認などをします。1回の訪問は30分が目安となっていますが、必要に応じて時間を延長することも可能です。また、介護に必要のない家事や来客の対応、ペットの世話などはサービスにならないので注意してください。

夜間対応型訪問介護における夜間とは夕方6時から朝8時までを含む時間帯で、サービスの提供時間は各事業所で設定されています。そのため、夜10時から深夜12時までサービス提供をしている事業所もあれば、深夜11時から朝5時までサービスを提供している事業所と様々です。ただし、朝8時から夕方6時までの時間帯はサービスに含まないので注意しましょう。

臨時対応

臨時対応サービスは、ベッドから転落して自力で起き上がれない時や急に容体が悪くなったなど異変があった時に、利用者のケアコール端末からの通報に応じて介護職員が臨時で訪問するサービスです。ケアコール端末とは、ボタンを押すなどの簡単な操作によって直接事業所に連絡できる機器のことを言います。設置は電話回線があれば、業者が無料で取り付け工事をしてくれます。

臨時対応サービスは介護福祉士などの資格を持ったオペレーターが最初に対応してくれて、利用者の状況に応じて介護職員を派遣したり主治医に連絡して救急車の手配をしたりなど判断してくれます。そのため、夜間対応型訪問介護のサービスを提供している事業所は、必ず訪問看護ステーションや主治医との連携を確保しています

事業所の中にはオペレーションセンターを設けている所もあり、利用者の健康データを確認して救急車の手配や主治医に連絡をしています。しかし夜間対応型訪問介護の利用者が少なく、介護職員が通報に十分対応できる状態の場合は、オペレーションセンターを設置しなくてもいいことになっています。

ただしオペレーションセンターを設置しない場合でも、ケアコール端末は配布されます。一般の電話や携帯電話での通報は認められていないので注意しましょう。

臨時対応サービスも定期巡回と同じように、1回の訪問で30分が目安となっていますが、必要に応じて延長できます。サービス提供時間内であれば何度でも利用できますが、利用した数に応じて料金がかかるので注意しましょう

夜間対応型訪問介護のサービスコードについて

サービスコードとは、サービス種類コード(2桁)とサービス項目コード(4桁)から構成される6桁のコードのことです。夜間対応型訪問介護のサービスコードは、サービス種類コードが71でサービス項目は基本、定期巡回、定期巡回同一、随時訪問1、随時訪問1同一、随時訪問2、随時訪問2同一、24時間通報対応加算、夜間訪問介護2、夜間訪問介護2同一と、細かく分けられています。

サービス項目コードは、基本が1111、定期巡回が1121、定期巡回同一が1123、随時訪問1が1131、随時訪問1同一が1133、随時訪問2が1141、随時訪問2同一が1143、24時間通報対応加算が6136、夜間訪問介護2が2111、夜間訪問介護2同一が2113となっています。

月の費用はいくらか

夜間対応型訪問介護を利用するにあたって、月々に費用が発生します。費用の自己負担額は1割と決められていて、ケアコール端末の貸与料や設置料、保守料などは利用者による費用負担はありません。サービス項目コードで紹介した、夜間訪問介護1や2は、オペレーションセンターがあるかを示していて、基本や定期巡回の項目がある夜間訪問介護1はオペレーションセンターがある事業所を示しています。

一方で、基本や定期巡回の項目がない夜間訪問介護2は、オペレーションセンターがない事業所を示していて、オペレーションがない事業所の月々の費用は定額になっています。オペレーションセンターを設置している事業所を利用する場合の費用は、月額基本料金の1,009円+定期巡回の利用回数や随時訪問の回数などに応じて金額が加算されます

ちなみに定期巡回は1回378円、随時訪問時の介護職員が1人の場合は1回576円、随時訪問時の介護職員が2人の場合は1回775円となっています。24時間の通報に対応している場合も、610円が月額の金額に加算されます。単価は標準値で地域によって異なるので、自分が住んでいる地域の事業所を確認しておきましょう

オペレーションセンターを設置してない事業所を利用する場合の費用は、月額2,742円です。金額は自己負担額が1割の場合で、厚生労働省が定めた目安となっているので地域によって差があります。オペレーションセンターを設置していない事業所は、月額制のため、夜間に他の訪問介護を併用できないので注意しましょう

利用するまでの流れ

夜間対応型訪問介護を利用する時は、まず担当のケアマネジャーに相談して夜間に介護サービスが必要なことを伝えます。夜間に介護サービスが必要な理由は、一人暮らしをしているためや仕事をしているためなど人によって様々です。夜間に介護ができない理由などを、ケアマネジャーに伝えてみると良いでしょう。ケアマネジャーは利用者の状況と状態を見て把握し、介護給付の支給限度額やサービスを提供している事業所を選びます。

また、サービスの内容や利用する回数などを検討して、適切なケアプランを作成してくれます。利用者は、作成されたケアプランを承認した後に、夜間対応型訪問介護サービスを提供している介護事業所と契約をします。介護事業所からケアコールを受け取って自宅に帰ってから、サービスの提供が開始されるのです。

夜間対応型訪問介護のメリット・デメリット

介護サービスを利用するにあたり、メリットやデメリットは付きものです。夜間対応型訪問介護にも、もちろんメリット・デメリットがあります。夜間対応型訪問介護のメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

夜間対応型訪問介護のメリットは、利用者が不安になりがちな夜間でも対応してくれることの安心感があることです。要介護認定を受けている利用者の中には一人暮らしや夫婦で暮らしている方が多く、遠く離れている家族が安否確認できるので安心です。また老々介護の世帯で細部まで介護できない場合や、毎週金曜日が残業で帰る時間が遅くなるという場合など、スポットで利用できる点は安心できます。

何よりも、不安になりがちな夜間に定期巡回をしてくれる点は一番心強いでしょう。有料老人ホームなどの施設に入所している時の夜間対応はケアコールを押せば駆けつけてくれますが、夜間の定期巡回をしてくれる所は少ないです。1回の訪問に30分ですが、定期的に巡回してくれることは要介護5に認定されている利用者でも安心できるでしょう。

さらに家族の介護負担を軽減してくれるのも、メリットの一つです。利用者と同じように、介護をする家族にも生活があります。介護をする家族が夜間に仕事をしていたり子育てをしていたりするケースは多く、それに加えて介護をするとなると介護疲れが出てしまいます。夜間の訪問介護サービスを活用すれば、家族の心も安定したものになるのです。

デメリット

夜間対応型訪問介護のデメリットはオペレーションセンターが設置されている事業所の場合の料金体制です。月々に掛かる費用の場面でも解説したとおり、基本料金が月額で1,009円掛かり、さらに定期巡回や臨時対応を1回するたびに料金が加算されていきます。利用者が一人暮らしの場合は定期巡回を毎日するとなると、1回あたり378円(自己負担1割)なので、30日で11,340円です。

さらに週2回臨時対応をした場合、臨時対応の費用が1回あたり576円(自己負担1割)なので4,608円です。一人暮らしの利用者が毎日定期巡回のサービスを受けて、週に2回臨時対応サービスを受けた場合に月々にかかる費用は、16,957円(自己負担1割)となります。オペレーションセンターを設置していない場合は2,742円と安価になりますが、その分臨時対応サービスをあまり受けられないなどのトラブルが起きることもあります。

サービスとしては利用者を助けてくれる非常に有益なものですが、1回利用するごとに料金が加算されてしまうので、無計画にサービスを活用して請求された費用を見て驚愕することにならないためにもケアプランはきちんと立てておきましょう

どんな方におすすめなのか

夜間対応型訪問介護は夜間に仕事があって親の介護ができないという方や一人暮らしをしている高齢者などにおすすめです。夜間対応型訪問介護は、夜間の定期巡回によって安否確認をしてくれるため、離れて暮らしている家族には安心できるサービスです。また一人暮らしをしている利用者にとっても、不安になりがちな夜間に巡回に来てくれることは、非常に嬉しいものでしょう。

さらに臨時対応サービスでケアコールを鳴らしてオペレーターに繋げば急な容体変化にも対応してくれます。夜の排泄介助もそうですが、非常時に介護職員が来てくれるのは非常にありがたいものです。訪問介護の心配点は、医療的なサービスがあるかどうかですが夜間対応型訪問介護の場合は訪問看護ステーションや主治医との連携が取れるようになっているので安心です。

今回は、夜間対応型訪問介護のサービス内容やメリット・デメリットなどを解説してきました。夜間対応型訪問介護は、昼間の介護サービスと組み合わせると、24時間体制の介護サービスが利用できます。オペレーションセンターがある事業所の場合、不安な夜間にケアコールのボタンを押せば、オペレーターが話し相手になってくれる事業所もあるそうです。

夜間の介護に強い味方である夜間対応型訪問介護ですが無計画で利用してしまうと利用後の請求額が高額なものになってしまうので、ケアマネジャーと利用計画内容をよく確認しておきましょう。また日中に利用すると24時間通報対応加算というサービス料金が追加されてしまい、さらに高額になることもあるので注意してください。

夜間対応型訪問介護は夜間以外に使用してしまうと料金が高くなってしまうのが難点です。しかし、サービス内容は利用者にとって非常に有益なものと言えます。夜間対応型訪問介護を利用する際は、利用料金の仕組みをある程度理解して、利用者のニーズに最適なサービスを選ぶようにしましょう。

この記事のまとめ

  • 夜間対応型訪問介護は夕方6時から朝8時までの夜間帯に自宅で介護サービスを受けられる
  • 要介護1~5に認定されている人のみ利用できて、要支援に認定されている人は利用できない
  • 日中にも利用できるが、料金が高くなってしまう

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