24時間、誰かが見守っていることの安心
老人ホーム・介護施設の入居者、またその家族にとって「体調の管理」は重要なものです。「今よりも要介護度を高めたくない」「できることなら要支援状態まで回復したい」と考えている方も多いことでしょう。
そんなときに24時間、介護士が見守っていてくれる体制があると、非常に心強いものでしょう。深夜・早朝帯でも介護職員がいることで、急に体調に異変が起きた際にも、すぐに病院と連携できます。また褥瘡(床ずれ)などのケアをしてくれることも心強いはずです。
今回は24時間介護士が常駐している施設について「メリット」「どんな人におすすめか」「検討する際にチェックしたいこと」を紹介します。
※ここで解説する介護士は、介護福祉士または介護職員を含みます。
介護付き有料老人ホームは基本的に24時間介護士常駐
有料老人ホームには「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類があります。なかでも最も介護度が重い方が入居する「介護付き有料老人ホーム」は規則として「24時間介護士を常駐させること」が定められています。
また介護付き有料老人ホームだけではなく、サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームなどにも「24時間介護士常駐の施設」はあります。
介護士には国家資格「社会福祉士」も含まれている
24時間介護士常駐の老人ホームのメリットを紹介する前に「介護士」の定義をはっきりさせておきましょう。介護士とは「介護の仕事をする人のこと」です。具体的には以下のような仕事をする方のことを「介護士」といいます。介護士には介護職員と介護福祉士が含まれるのです。
介護士の仕事
- 着替えの介助
- 起き上がりの介助
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 調理
- 食事の配膳
- 掃除
- 洗濯
- 家族へのアドバイス
- 介護方針の伝達
これらの仕事をしている介護職員と「介護福祉士」を混同して覚えてしまう方もいます。しかし決して同じ意味ではありません。介護職員は資格を取得せずとも就ける職業です。そのなかでも「介護福祉士」とは国家資格であり「プロの資格を持った介護士」ということになります。資格なしの介護職員と、介護福祉士は主な仕事の内容は同じですが、仕事のレベルには違いがあります。
24時間介護士常駐の施設はこんな入居者におすすめ
では「介護士の定義」が分かったところで、実際に24時間介護士がいる老人ホームならではのメリットを紹介しましょう。どんな方におすすめなのかを紹介していきますので、ぜひ老人ホーム探しの参考にしてみてください。
夜間・早朝の体調の変化が心配な方
24時間介護士が常駐していることで夜間や早朝の変化にも素早く対応できます。老人ホームによっては定期的な見回りをしてくれることもあり、異変に素早く気づいて救急処置をしてもらえるのがメリットです。
おむつ交換などのナイトケアが必要な方
24時間介護士がいることで、夜間のおむつ交換や褥瘡の予防などのナイトケアに対応してもらえます。重度の方も安心して生活できるのが魅力であり、家族としても安心し任せられるといえるでしょう。
24時間介護士常駐の老人ホーム検討時のチェックポイント
では実際に24時間介護士常駐の施設を検討している場合、どういった部分を事前にチェックしておくといいのでしょうか。具体的に5つの点を紹介しましょう。パンフレットを取り寄せた際、また見学時にスタッフと話す際に、確認をしてみてください。
介護士は資格を保有しているか
先述した通り、介護士のなかには国家資格である「介護福祉士」もいます。もちろん介護福祉士のケアは質が高いものです。事前に「介護福祉士の資格を持つスタッフの割合」「夜間・早朝時のスタッフは資格を持っているか」を施設に確認しておきましょう。
夜間帯の介護士の数は何名か
介護付き有料老人ホームでは24時間介護士常駐が義務付けられています。しかし夜間・早朝帯に何名が働いているかは施設によって違うものです。もちろん数が多いほうが余裕を持ってケアできます。緊急時も迅速に医療連携できますし、ナイトケアの質も高まりますので、確認をしておきましょう。
介護士が疲れていないか
夜勤は介護士にとっても疲れるものです。スタッフが少ないなかで夜勤の人数を増やしている場合、介護士に疲労の色が見える場合もあります。「余裕がないなかで介助をしていないか」「きちんと明るく挨拶ができているか」などをチェックしておきましょう。
施設内の看護師との連携は取れているか
「深夜・早朝帯の入居者の様子を翌日に看護師に伝えられているか」は重要なポイントです。「施設内で入居者の情報を共有する時間は設けていますか?」と見学時に訪ねてみましょう。
オンコール体制はあるか
介護士は医療的な措置に関する知識と技術をほとんど持ち合わせていません。ですので、異変を見つけた場合は、すぐに病院に連絡をするのが仕事です。緊急事態に備えて連携している医療機関の医師や看護師が待機をすることを「オンコール」といいます。
オンコール体制がある場合はスムーズに救急車が到着して処置に移れますので、それだけ大事に至らずに済む可能性が高くなるのが魅力です。
評判の良い24時間介護士常駐の老人ホームとは
ライフコミューン一橋学園
株式会社木下の介護が運営する「ライフコミューン一橋学園」は東京都小平市にある施設です。「食事は施設内で調理」「困り事は専属のヘルパーに相談」「プロの講師を招くレクリエーション」など、非常に生活しやすい環境が整っているといえます。
ライフコミューン一橋学園の口コミ
看護師と介護職員、機能訓練指導員、ケアマネなど連携をとりご利用者様の状態に合わせてケアプランをたて、カンファレンスし、いろいろな職種の方と情報を共有し、ケアを統一、状態の把握に努めています。
看護師・介護士などの共有会が開かれており、常に入居者の体の状態を施設全体で把握できる環境があります。
チャーム新大阪淡路
株式会社チャーム・ケア・コーポレーションの「チャーム新大阪淡路」は大阪市東淀川区の介護付き有料老人ホームです。全スタッフが自社の研修センターで研修を受けているのが魅力。高品質なケアを受けられます。
チャーム新大阪淡路の口コミ
訪問医療施設は3つの医療機関から選べます。透析の場合、無料送迎のある病院もありました。また緊急搬送の場合、市内の希望する病院を指定することができます。
医療機関との連携が手厚い点は、24時間看護師常駐の施設との相性が抜群です。何か起きた際も希望した病院を利用できるのは嬉しいですね。
守山ケアコミュニティそよ風
株式会社ユニマットリタイアメント・コミュニティの「守山ケアコミュニティそよ風」は名古屋市守山区の介護付き有料老人ホームです。ターミナルケア、看取りにも対応しているので終身利用できる施設となっています。
守山ケアコミュニティそよ風の口コミ
ナースコールなどの設備もしっかり施設内に完備されていたので、どこにいても救急連絡できる点も安心感が高いかも?と思えました。
入居者自身が異変を感じた際にナースコールで介護士を呼べる状況があるのは非常に安心できるでしょう。
SOMPOケア ラヴィーレ舟入
SOMPOケア株式会社の「SOMPOケアラヴィーレ舟入」は広島市中区の介護付き有料老人ホームです。管理栄養士が考えた献立を手作りで提供、またマンツーマンでのリハビリなど、身体機能の改善もよく考えられた施設になっています。
SOMPOケア ラヴィーレ舟入の口コミ
スタッフが親切で、いつも笑顔で挨拶をしてくれます。 家族が電話した時や施設に訪問した際に、いつも丁寧な対応をしてくださるので、安心して母をお任せできます。
24時間介護士常駐でかつ明るい対応もできるのは、非常に高評価です。働いている環境が優れている証拠といえるでしょう。
さわやかレークサイド中の原
株式会社さわやか倶楽部の「さわやかレークサイド中の原」は北九州市八幡西区の介護付き有料老人ホームです。職員や他の入居者とのコミュニケーションの場を積極的に設けており、施設全体が明るい雰囲気に満ちています。
さわやかレークサイド中の原の口コミ
夜中にインフルエンザで高熱を出したのですが、すぐに大きな病院に運んで付き添っていただいたりと急な病気にもきちんと対応してくれます
実際に24時間介護士常駐だからこそのスピードで入居者の異変を解決した例です。夜間・早朝の対応はスピードが大事です。過去に解決した事例なども質問するといいでしょう。
24時間介護士常駐の老人ホーム・介護施設は「介護のほんね」で
24時間介護士常駐の施設ではチェックするべきポイントがたくさんあり、探す際にも苦労してしまうかもしれません。介護のほんね入居相談室では、入居希望の方の要望に合わせて施設を提案し、入居までを無料でサポートします。
また、下記からご希望のエリアを選択すると、24時間介護士常駐に対応しているホームがエリアごとに検索できます。入居を検討している方はご活用ください。
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関東 [3627]
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北海道・東北 [515]
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東海 [749]
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信越・北陸 [267]
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関西 [1662]
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中国 [217]
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四国 [130]
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九州・沖縄 [452]
この記事の寄稿者
緒方
介護のほんね編集部。認知症サポーターです。
介護を始めたての方に向けて、老人ホームや認知症に関する知っておきたい情報を、誰もが分かる簡単な言葉でご紹介します。