認知症カフェとは|活動内容や具体的なサービス、おすすめのカフェ5選など

認知症の高齢者が自由に過ごせる「認知症カフェ」が注目を集めています。地域とのつながりや認知症についての情報交換ができる場です。この記事では認知症カフェの活動内容やおすすめの認知症カフェを紹介します。

認知症カフェとは|活動内容や具体的なサービス、おすすめのカフェ5選など

介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、認知症ケア上級専門士、認知症介護実践リーダー、米国アクティビティディレクター、他。介護職として働く傍ら、レクや認知症、コミュニケーションに関する研修講師も務める。2014年米国アクティビティディレクター資格取得。レクリエーションを通じ、多くの高齢者に「人と触れ合う喜び」を伝え、「介護技術としてのレクリエーション援助」を広める一方、介護情報誌やメディアにおいて執筆等を手掛けている。『認知症の人もいっしょにできる高齢者レクリエーション 』(講談社)など著書多数。

認知症カフェとは

認知症カフェは、認知症の方とその家族が気軽に立ち寄れるカフェです。一般的なカフェのように、お茶や軽食を楽しみながら自由に過ごせます。

また認知症カフェは、利用者を限定していません。認知症の方と介護者である家族はもちろん、地域の住民や介護・医療に携わる方など、大人から子どもまで誰でも参加できるのです。認知症の診断を受けていなくても「認知症かも?」と違和感を覚えた方も利用できます。

認知症の方同士の交流が深められたり、介護や医療についての情報交換できたりするため、認知症の方や家族にとっても有意義な時間を過ごせるでしょう。また認知症カフェを通じて地域住民と顔見知りになることで、本人や介護者の孤立を防げるというメリットもあります。

なお認知症カフェは自治体や運営者によっては「オレンジカフェ」「ケアラーズカフェ」と呼ばれています。

認知症カフェの特徴
  • 認知症の方だけではなく、誰でも利用できる
  • 認知症について気軽に学べる
  • カフェや喫茶店に訪れる感覚で気軽に利用できる
認知症カフェの目的
  • 地域社会からの孤立を防げる交流の場
  • 認知症についての学びの場
  • 認知症の方と介護者の心理的負担を軽減できる
  • 「認知症になっても安心して暮らせる地域」を地域全体に根付かせる
認知症カフェはこんな人におすすめ
  • 認知症と判断されてしまった本人、その家族
  • 介護サービスや治療方針について不安がある本人、その家族
  • 認知症の介護によって社会との関わりが薄れている本人、その家族

認知症カフェのルーツはヨーロッパ

日本の認知症カフェよりも前に、1990年代に福祉先進国のオランダでは「アルツハイマーカフェ」が誕生しました。その後、イギリスでも「メモリーカフェ」「ディメンシアカフェ」などが開かれています。ディメンシア(dementia)は認知症という意味です。

2000年頃から日本の認知症カフェは「ディメンシアカフェ」が由来となって誕生しました。この憩いの場は、ヨーロッパのみならずアメリカなど世界各国に広がりを見せています。

超高齢社会の日本では全国に6,000カ所以上の認知症カフェがあります。この普及は2012年の「オレンジプラン(認知症施策推進5か年計画)」にて認知症施策の1つとして普及が始まったことが要因です。

さらに2015年の「新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)」の中心施策として位置づけられました。このプランから派生して「オレンジカフェ」という名前で運営している認知症カフェも多くあります。

認知症カフェの運営基準

認知症カフェは介護サービスではないので、原則として運営基準はありません。しかし地域によって助成金や広報活動の支援がある場合は、運営基準が設けられている場合もあります。

全国的に開催頻度は、およそ月1回です。場所によっては毎日開催している認知症カフェもまれにあります。午後に約2時間ほど開催されるケースが多いのが特徴です。

運営者は、NPO法人・介護事業所・地域のボランティアなどです。主に認知症の支援活動をしている個人/法人となります。

運営場所はデイサービスデイケアが多く、地域のコミュニティセンター個人の自宅を解放するケースもあります。参加費や自治体の補助金、法人の予算などをもとに運営している状況です。

認知症カフェで体験できるプログラム

認知症カフェで体験できるプログラム

認知症カフェは運営方針により活動プログラムが異なります。主な認知症カフェの取り組みを紹介しましょう。

カフェタイム

認知症カフェという名前の通り、コーヒーやお茶やを飲みながら談笑します。飲み物やお菓子にこだわっているカフェもあり、参加することが楽しみとなるでしょう。

介護の情報交換

認知症の方または家族が情報交換する場としての活用です。地域の方が集まるので、デイサービスやデイケアなどの評判も耳に入りやすいでしょう。また同じ認知症という境遇だからこそ、会話も弾みます。

専門家に相談

介護や医療の専門家に気軽に相談できる場でもあります。ちょっとしたお悩みやよく分からない制度について、尋ねてみるのもおすすめです。

レクリエーション・イベント

認知症の方同士が交流できるレクリエーションを開催しています。脳トレのクイズや体操、カラオケ、コンサートなど、各カフェによって趣向を凝らしています。またひな祭りやクリスマスなど、季節行事をしているカフェもあります。

ただしデイサービスやデイケアとの大きな違いは、レクリエーション・イベント自体が目的ではないことです。あくまでもレクリエーションは会話を促すための手段と考えています。会話を通して認知症の方のつながりを深めるためです。

講座・勉強会

さまざまな方が講師となって、認知症に関する講座や勉強会が開かれています。介護や医療の方だけではなく、弁護士やファイナンシャルプランナーなど専門職の方が日々の暮らしに役立つ情報を教えてくれます。学びの場としても機能しているのです。

特にプログラムはない

特にプログラムを用意していない認知症カフェもあります。とはいえ、一般的なカフェよりも認知症に理解ある方々が集っているので、自然と距離が近づき、気が休まるでしょう。

実際に行われているプログラム

認知症介護研究・研修仙台センターのアンケートによると、認知症カフェで実践されているプログラムは「カフェタイム」が最多でした。次に介護相談アクティビティとなっています。

運営方針によって異なるので、まずは介護者が参加して雰囲気が合いそうならば、認知症の本人に参加をすすめるといいでしょう。

認知症カフェプログラム 参考:社会福祉法人東北福祉会認知症介護研究・研修仙台センター「認知症カフェの実態に関する研究事業 報告書 平成29年3月

認知症カフェに参加するには

認知症カフェを探す

地域とのつながりを作るためにも、近場の認知症カフェがおすすめです。住所が分からない場合は、最寄りの地域包括支援センターに問い合わせましょう。

またはインターネットで検索できます。市区町村のホームページで紹介されていることが多いです。また「全国認知症カフェガイド on The WEB」にも全国5,500カ所以上の認知症カフェの情報が掲載されています。

認知症カフェは基本的には予約・申し込みが不要です。カフェによっても違うので事前に確認してください。

地域包括支援センターについては下記の記事を参考にしてください。

認知症カフェの費用

参加費用の相場は、利用料や飲み物代として100~200円程度です。または無料で提供している場所もあります。

1,000円以上の参加費用がかかるのはは、ランチを準備していたり、何かを作る材料費が含まれたりしている場合です。介護保険サービスではありませんが、安価なため安心して利用できます。

認知症の本人が参加したくない場合

本人が認知症カフェに乗り気ではない場合もあります。無理やり連れていくと、認知症カフェを楽しめません。本人が親しくしている友人やヘルパーさんなどに誘われることで、足を運ぶケースが多いでしょう。

また本人だけではなく、介護者だけが利用するケースもあります。介護や医療の話も相談できるので、介護者にとっても気軽に地域の方と交流できるスペースです。普段は話しにくい会話も気軽にでき、ストレスの軽減にもつながります。

東京都の認知症カフェおすすめ5選

東京都の評判のよい認知症カフェを編集部がピックアップしました。

※現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大リスクを考慮し、運営を中止しているカフェもありますので、詳しい情報は運営者にお問い合わせください。

オレンジカフェ梅田(東京都足立区)

オレンジカフェ梅田は、足立区の「モスバーガーカリブ梅島店」で開催されいている認知症カフェです。地域包括支援センター関原が運営しています。

また認知症カフェを開催している間も、モスバーガーは通常営業しているのです。特別感がなく、街中の飲食店で開催されるからこそ、はじめての方も参加しやすい雰囲気が魅力となっています。

Dカフェ・ラミヨ(東京都目黒区)

東急東横線「祐天寺」駅近くの住宅地にあるDカフェ・ラミヨは、NPO「Dカフェnet」が運営する認知症カフェです。介護や医療の専門家も参加することが多く、専門的なアドバイスも受けられます。認知症の介護経験者と現役の介護者が集まって作ったカフェでアットホームな雰囲気が評判です。

認知症カフェがまだ少なかった2012年にオープンしており、先駆け的存在です。現在、NPO「Dカフェnet」が運営する認知症カフェは目黒区、世田谷区を中心に10ヵ所あります。

  • 開催地:東京都目黒区五本木1丁目5番11号 竹内氏宅
  • 参加費:300円
  • ホームページ:Dカフェ・ラミヨ

オレンジカフェKIMAMA(東京都世田谷区)

オレンジカフェKIMAMAは、市民活動団体ZUTTO-KOKOの岩瀬はるみさんが運営している認知症カフェです。現在、桜丘区民センターの談話室を利用して運営しています。

参加費は、コーヒーとシフォンケーキが付いて500円。シフォンケーキはケーキ教室の先生をしていた岩瀬さんの手作りです。認知症の方にも役割があるイベントやレクリエーションが盛んなので、充実した日々を過ごせます。

カフェ イースト(東京都板橋区)

日本屈指の大規模団地「高島平団地」で開催されているカフェ イースト。昭和40年代に入居した方は現在高齢者になっており、独居世帯が多い地域です。「認知症になることの不安」「認知症かも知れない」という住民の声が増えてきました。そこで団地の家族会、民生委員、地域住民有志、地域包括支援センター職員が協力しあって発足したのです。

参加費は100円、毎月第4金曜日に開催しています。独居の方も参加することで、同じ悩みを持っている方とつながれるので気持ちも軽くなれるでしょう。

きのこカフェ(東京都千代田区)

きのこカフェは、東京千代田区、東京メトロ「半蔵門」駅直結の場所にある、アクセス抜群の認知症カフェです。運営者は「ジロール麴町」という小規模多機能型居宅介護であり、その1階に認知所カフェをオープンしています。

きのこカフェの特長は認知症カフェには珍しく常設でオープンしていることです(日曜日は休館日)。普通のカフェとしても利用する方も多く、多世代交流の場となっています。

認知症の悩みを共有できるその他の場所

認知症の悩みを共有できるその他の場所

認知症カフェは地域の人たちが気軽に集い、悩みを共有したり専門家に相談できたりする場所です。とはいえ「近所に認知症カフェがない」「移動することが困難である」場合は利用が難しいでしょう。次に認知症カフェ以外にも悩みを共有できる場つながれる場を紹介します。

オンラインカフェ

オンラインで開催している認知症カフェもあります。遠隔コミュニケーションツールのZOOMなどツールを使うことには最初は抵抗があるかもしれませんが、一度使い方を覚えてしまえば簡単です。寝たきりの方などは、家にこもりきってしまうのでオンライン上のコミュニケーションを活用するのもおすすめです。

ここ最近は、コロナ禍の影響もありオンライン開催するカフェも増えてきています。参加したい方は地域包括支援センターで、オンライン開催のカフェがあるか聞いてみましょう。

Webコミュニティ

インターネット上で交流できるコミュニティもあります。コミュニティによっては、介護の悩みを書ける掲示板もあり、相談することが可能です。ただし、誹謗中傷の声が書かれているなど、場が荒れている場合もありますので、注意が必要です。

【関連サイト】公益社団法人認証の人と家族の会「会員専用交流サイト alun-alun

専門家への電話相談

電話相談を受けているサービスもあります。自治体によっては「認知症コールセンター」を設けていますので、確認してみましょう。認知症の介護経験者や社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員が相談に答えてくれます。

【関連サイト】川崎市「認知症コールセンター~サポートほっと~

自治体発信の認知症に関するイベント

認知症の方にやさしい地域づくりを積極的に進めている自治体もあります。相談会や勉強会、講座を開催しています。自治体のイベントは、市区町村の窓口やホームページ、地域包括支援センターで情報を得てください。

ケアマネジャーや親族、友人などへの相談

ケアマネジャーは介護のプロであるため、もし困ったことがあれば相談してみましょう。介護保険サービスや制度にも詳しく頼れる存在です。

また親族や友人など身近な方に相談するのもいいでしょう。介護者の気持ちが分かる「現在、介護中の方」「介護経験者の方」などに悩みを聞いてもらうと、等身大でのアドバイスをもらえるかもしれません。また気持ちも軽くなるでしょう。何でも悩みを話せる人や場所をぜひ見つけてください。

認知症の介護を抱え込まないこと、つながることが大切

認知症カフェの利用は、本人だけではなく介護者である家族にもおすすめします。休息できる場所であったり、介護仲間と知り合う場所であったりと、家族にとっても大きなメリットがあるでしょう。

また悩みを口に出すことで、気持ちも楽になります。気軽に参加できますので、気になる方はぜひ足を運んでみてください。

認知症の介護については、下記の記事でも解説しています。

この記事のまとめ

  • 認知症カフェは、子どもから大人まで誰でも立ち寄れる場所
  • カフェを楽しみながら情報交換、介護相談ができる
  • メリットは地域の人とつながれて、社会から孤立しないこと

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