家庭でも施設でも、常に「やけど」のリスクはある
先日、入浴中にやけどを負った80代女性が多臓器不全で亡くなるというニュースが報道されました。これは老人ホーム内で起こった事故ですが、家庭でも十分に起こり得ることです。
大人の場合で全身の30%、子供ならたった10%で死に至る可能性があるやけど。日常生活の中でも比較的起こりやすいケガだけに、いざという時の対処法をしっかり覚えておきましょう。
やけど=熱によって皮膚や粘膜を損傷すること
ガスコンロの火やポットから出る熱湯は高熱をもっていますから、一瞬ふれるだけでもやけどに至ってしまいます。ですが、使い捨てカイロや湯たんぽ程度の熱でも「低温やけど」を引き起こすのはよく知られていますね。ですから、体温よりちょっと高い40度程度の熱があればやけどするには必要十分というわけです。
それでは、3段階にわけられるやけどの症状を見ていきましょう。
2度くらいまではご自身でも経験済み、応急処置の基本は「冷やすこと」ということをご存知の方は多いかもしれません。ここでは介護をしている方ならではの気を付けたいポイント、そして受診の目安などを見ていきましょう。
介護中のやけど、対処法と受診の目安は?
やけどをしたら、流水や保冷剤を包んだタオルなどで冷やします。衣服を着ている部分にやけどをした場合は、服を脱がせずに流水で冷やしましょう。
水ぶくれができていれば破らないようにして、病院へ。水ぶくれの水を抜く処置や、抗生物質の入った塗り薬を処方してもらいましょう。
3度のやけどでは褥瘡(床ずれ)と見間違うことも。痛みを伝えるのが難しい方の場合、いつの間にか体液の流出や脱水を起こしていることもあります。3度のやけどは小さなやけどでも必ず受診しましょう。
高齢者で特に注意したいのが冷やしている時の低体温や凍傷。同じ部位に冷たいタオルを当て続けない、体温が下がりすぎないように観察するなど、注意深く行いましょう。
出典:http://www.med.fukuoka-u.ac.jp/
やけどにアロエは・・・?
よく、やけどをしたらアロエを使うといいと聞きますよね。でも、お医者さんからすると「ヤケドにより皮膚のバリア機能を失った部分は清潔にすることが肝要」「アロエを塗るよりもまずは流水でよく冷やし、洗って」(MEDLEY「患者さんへのメッセージ」より)とのこと。
命に関わることもあるやけど。自分の判断で悪化させてしまわないよう気をつけてくださいね。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。