今回の改正の大きな目的は、「地域包括システムの構築」、「利用者負担の公平化」と言われています。利用者にとってサービス提供者にとって、何がどう変わるのでしょうか。
主な変更点を見ていきましょう。
出典:http://www.fukunavi.or.jp
4月以降は要支援1、2の方の通所介護と訪問介護が給付対象外に!
現在、要支援1、2の方の半数以上が受けている通所介護や訪問介護サービス、これが今後は予防給付の対象外になります。そうなった場合に、新たな受け皿になるのは各市町村と地域のボランティア。今までは国の保護の元に全国どこでもほぼ同じサービスを受けていたわけですが、今後はそうはいかないかもしれません。
自治体の準備期間を考慮して、2015年度から3年間の移行期間が残されています。
出典:http://www.fukunavi.or.jp
小規模通所介護(小規模デイサービス)の区分が消える?
今回の介護保険制度改正では、各施設の区分変更もされます。これには、介護施設が増えるにつれ、それぞれの機能や目的があやふやになっているという背景がありました。そこで特に大きく変わるのが、小規模の通所介護施設(デイサービス)の扱い。今後1年の間に「地域密着型サービス」に姿を変え、各自治体の介護事業計画のもとで事業所数などを管理されることになります。
出典:http://www.care-news.jp
特別養護老人ホーム(特養)への入所は要介護3以上へ
特養は人気が高く、入居希望者は常に空き待ち状態。現在の基準では、入居者の介護度は「要介護1~5」とそれほど厳しくはありません。ですが2015年4月からは、基本的には「要介護3以上」に変更されます。すでに入居している方は対象外です。出典:http://www.hokende.com
利用者の負担額も見直される!
また、4月には低所得者の負担額が減る一方で、8月から高所得者の自己負担額引き上げも始まります。介護を受ける人の所得に応じて負担額を変えることで公平化を図ろうとしているのですね。今まで国が大きく担っていた部分も各自治体へと移行されることで今後さまざまな課題が出てくることも予想されます。国から地方へのバトンタッチ、うまくつながると良いのですが。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。