自宅で死の瞬間をむかえること…みんなはどう考えている?
できれば家族に見守られ、住み慣れた自宅で最期を迎えたい。みなさんも一度はそんな風に考えたことがありませんか?
厚生労働省の「在宅医療の最近の動向」という資料には『終末期の療養場所に関する希望』についての調査結果が出ています。それによると、やはり「終末期を自宅で療養したい」と答えた人は半数以上。一方、そう答えた人の多くは「必要になれば医療機関に入院したい」「必要になれば緩和病棟に入院したい」という思いも抱いていることがわかります。
また、日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団の「ホスピス・緩和ケアに関する意識調査」によると、自宅で最期のときをむかえたいと考えている人の割合は約8割。ですが、このうち6割以上の人が「実現は難しい」と考えています。
できるだけ長く自宅で過ごし、もう無理だと感じたときに入院。そして、病院のベッドで最期のときをむかえる。これが、多くの人が思い描く終末期の現実的な過ごし方ではないでしょうか。
なぜ自宅で死をむかえることは難しいと考えてしまう?
ひとつには、「死は病院でむかえる」のが当たり前になっているから。一昔前と比べて自宅で亡くなる人はずいぶんと減り、いまでは老人ホームを合わせても全体の2割を切る状況です。人の死が身近なものではなくなっている分、自宅で死ぬというイメージがわきにくくなっているのかもしれません。また、家族に負担をかけたくないという遠慮。そして急変したときにどうしていいのかわからないという不安感も大きな理由といえます。
本当に自宅で死をむかえるのは難しいの?
ですが、このような環境が整っていけば、自宅で最期のときをむかえることがもっと身近になるのではないでしょうか。
たとえ一人暮らしでも自宅で最期をむかえられるように
特に一人暮らしの場合、自宅に帰りたいと本人が望んでも「ひとりで何かあっては大変」と家族からの反対を受け、やむなく病院にとどまる人も多いでしょう。ですが、本人が望むのであれば一人暮らしでも最期は自宅で過ごせることが理想。最近ではそんな理想の実現に向け、在宅ケアの支援体制を充実化させる動きもあります。一人ひとりが理想の死が迎えられるよう、こういった取り組みが広がっていくといいですね。
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この記事の寄稿者
チヴェッタ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。