介護の窓口となる「介護保険課」は何をするところ?
各自治体の役所にかならず設置されている「介護保険課」。「介護支援課」「高齢介護課」「長寿介護課」など呼び方はさまざまですが、いずれも各自治体における介護の窓口となるところです。
いったいどんな業務を行っているのか、介護保険課の役割と仕事内容についてご紹介します。
要介護認定の事務手続きや介護保険料の算定を行っています
介護保険課は、介護が必要になったときに本人や家族が介護について相談したり、要介護認定の申請をするところです。要介護認定とは、介護サービスがどのぐらい必要となるかを判定するもの。介護保険課はその要介護認定に関わるさまざまな事務手続きを行っています。
また、介護保険料の計算や支払い、給付、介護保険についての相談、さらに高齢者住宅改造費や高額介護サービスに対する助成や貸付を行う自治体もあります。
けれども介護保険課の仕事はそれだけではありません。介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けられるように、自治体によってさまざまな取り組みが行われています。
出典:http://www.city.toshima.lg.jp/
高齢者のためのさまざまなコンテストを実施する「静岡県」
静岡県の介護保険課では、介護を身近に感じられるイベントやコンテストを実施しています。たとえば、今年の9月19・20日に行われた「ふじのくにケアフェスタ2015」。ここでは介護技術を競うコンテストや、食が細くなりがちな高齢者が思わず食べたくなる「ケアごはんアイデアコンクール」が開かれました。地域住民が楽しみながら介護に触れられる機会があるって素敵ですね。
音楽療法に脳トレ運動…介護予防教室に力を入れる「長野県長野市」
音楽講師を招いての音楽療法や、健康運動指導士を招いての脳トレ運動など、独自の介護予防教室に力を入れている長野県長野市の介護保険。運動、音楽、ストレッチ…とさまざまなテーマの教室が行われるので、得意なものを選んで参加できそうですね。
また、長野市では介護者に向けた交流イベントも実施。参加すれば、孤独になりがちな介護を分かち合える仲間が見つかるかもしれません。
社会貢献で健康増進!独自のポイント制度が面白い「東京都世田谷区」
東京都世田谷区の介護保険課では、高齢者がボランティア体験をしながら健康増進や介護予防をはかる「シニアボランティア・ポイント事業」を実施。これは、通所施設などを介してボランティア活動に参加した高齢者に、区独自のポイントを付与するというものです。貯まったポイントに応じて、年間最大で6000円分の介護保険料負担軽減資金が受けとれます。ボランティアの内容は、話し相手や囲碁や将棋の相手などさまざま。ポイントを集めるたのしみを感じながら、他人とのかかわりをもつ機会も増え、いっそう元気になれそうな制度ですね。
自治体で異なる介護保険課の取り組み。あなたの住む町ではどんな取り組みが行われているのでしょうか。ぜひ調べてみてくださいね。
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この記事の寄稿者
シノヅカヨーコ
家事が嫌いなぐうたら主婦。25年2月生まれのムスメと夫の三人暮らしです。 子育てをしながら育児や暮らしにまつわる話題を中心にライターとして執筆活動をしています。