質の高いケアの秘訣は「楽しんで働くこと」
「ファミリー・ホスピス荒川ハウス」は、都電荒川線「荒川七丁目」駅から徒歩1分、各線「町屋」駅から徒歩約7分のホスピスです。がん末期やALS、パーキンソン病といった難病の方が入居されています。ホーム長の上田さんは「職員が楽しく働くことが入居者様への良いケアにつながる」と話します。ケアする側が心身ともに健康であれば、丁寧で質の高いケアができるからです。
また明るい職員たちと過ごすことで、いい影響を受ける入居者様も多いそうです。入居後にお食事の量が増えた方や、伝えられていた余命より長く生活された方もいらっしゃるのだとか。「ご入居前は病院で過ごされ、長時間お一人でいた方も少なくありません。そんな方がホームに来て職員とふれあうことで、いい刺激になっているのではないでしょうか」と上田さんはほほ笑んでいました。
おすすめポイント “入居者様が望む医療ケアを尊重”
ファミリー・ホスピス荒川ハウスは、入居時に「私のらいふプラン」というシートを作成しています。医療サポートの方法や、終末期にどのようなケアを望むかという入居者様の要望を確認するシートです。入居者様が納得いくケアを受けられるよう、シートを作る際は決して施設側の意見を押しつけません。
「職員から医療ケアについてご説明するときは、どのケアを選ばれてもいいというスタンスを徹底しています。なぜなら、看護師の視点から最適なケアと判断したことが、ご本人の希望に沿うとは限らないからです」。そのうえで入居者様から助言を求められたときに、初めて職員側の見解を伝えています。入居者様の希望を尊重したケアをしてくれるホームです。
気になるポイント
ファミリー・ホスピス荒川ハウスはホスピスのため、比較的お元気な方やレクリエーションなどを楽しみたい方にはミスマッチです。主に指定難病の方などが入居できます。病院では外出が難しかった方が散歩に出たり、好きな食べ物を食べたりといった希望を叶えています。「終末期に納得のいくケアを受けたい」「病院では制限されていたことをやりたい」といった方にはおすすめのホームです。
お食事レポート
左手前から時計回りに「たまごあんかけうどん」「フルーツ」「カレーコロッケ」です。 ファミリー・ホスピス荒川ハウスでは和食を中心に、中華や洋食といったさまざまな献立を提供しています。献立表には「鮭のチーズ焼き」や「スペイン風オムレツ」「とんかつ」などのメニュー名が並んでいました。
食事形態は、常食のほかソフト食に対応可能です。またお食事をされない方は、点滴や胃ろう注入をおこなっています。