オランダの最先端介護施設「ホフヴェイ」はこんな所!
オランダの首都アムステルダム郊外にある施設ホフヴェイ。その1.5ヘクタールの敷地内を自由に散策しているのは、ここに住む高齢者達です。敷地全体は文化や宗教、工芸などの7つのテーマにわけられて、それぞれが映画のワンセットのよう。美容院や劇場、飲食店だってあります。絵画が飾られ音楽が流れるその空間は、まさに「外の世界」。
ですが、敷地の外に出ようとすれば職員にやんわりと止められてしまいます。
出典:http://www.cnn.co.jp/
「認知症の村」誕生の経緯は?
ホフヴェイと外の世界を仕切るのは23棟の住居棟。ここは152人が暮らす通称「認知症の村」です。敷地内の美容院の職員や飲食店の職員、実はこれもみんな介護施設の職員。
創業者の1人イボンヌさんは、元々老人ホームの経営に携わりながらも「自分の親をここには入れたくない」と感じていました。その思いが募り、仲間と共同で立ち上げたのがこのホフヴェイです。
「個々の入居者のそれまでのライフスタイルを大切にしながら、できる限り普通の生活をしてもらう(CNN より)」がコンセプト。
また、家族の負担にも考慮して、オランダ国内の同じ24時間型介護施設より料金は低く設定してあります。
出典:http://www.cnn.co.jp/
「グループホーム」と「認知症の村」を比較すると?
日本で認知症対応の施設と言うと真っ先に思い浮かぶのが「グループホーム」ですね。グループホームは1ユニット最大9人で、少人数体制ならではの家族的な介護、そして入居者同士で家族のような関係を築くことが出来ます。最近では地域交流でお買いものに映画館、遊園地。またレクリエーションなども充実しています。
日本のグループホームは気心のしれた入居者同士での毎日を楽しんで暮らしていけますが、自主性が重んじられるホフヴェイとはまた違いますね。
出典:http://ghkyo.or.jp/
「最先端」=「最良」とは限らない……!?
認知症の村が完成して5年。ここの入居者は服薬の量も減り食欲は増し、寿命が長くなる傾向にあるのだとか。良い事づくめのように見えますが、安易な導入に異議を唱える専門家もいます。ホフヴェイがオランダ発の最新スタイルで成功をおさめたのは間違いありません。でも、それが万国共通で最良の介護体制だと言い切ることは出来ないのです。例えば日本の国民性で考えた場合、自由な生活より確実に職員の目が行き届く介護体制を望む人は少なくないでしょう。
何はともあれ、ホフヴェイが世界的に高い評価を受けていることは事実。
第2の認知症の村がどこかに誕生する日もそう遠くはなさそうですね。
出典:http://www.uchida.co.jp/
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。