「脱・車いす」を掲げ、積極的なリハビリに取り組めるホーム
助け合いの家宮前は、JR「溝ノ口」駅または東急各線「溝の口」駅からバスで20分ほどの住宅型有料老人ホームです。運営法人は、川崎市内で10年以上接骨院・介護事業を展開する「ナグラ接骨院グループ」。接骨院の運営ノウハウや技術を生かしたデイサービスも展開しており、歩行訓練や運動療法を提供しています。ホームではほどんどの方がデイサービスを利用しており、積極的にリハビリに取り組んでいるそうです。
施設長の名倉 健多(なぐら けんた)さんは「2019年に開設したばかりのホームですが、要介護4で入居されてきた方が要支援2に改善したり、車いすで入居されてきた方が歩けるようになったりと機能改善の事例が多くあります」とおっしゃいます。取材に伺うと、玄関先でちょうどデイサービスに向かう入居者様とお会いしました。リハビリに取り組んで2カ月ほどで、もともと登れなかったホーム内の階段を登りきれるようになったと嬉しそうに話してくださいました。
おすすめポイント “生活保護や資金面で悩む方を支える、低価格ながらきめ細やかなサービス”
助け合いの家宮前のもう一つの特徴は、月額費用がリーズナブルなことです。低価格の理由は、名倉さんが接骨院の運営に長年携わるなかで、高齢者の方々が持つ問題に直面したからだといいます。
「なかには、老後の貧困で介護を受ける資金がない方、生活保護を受けている方などさまざまな方がいらっしゃいます。そういった状況の方が安価でも適切な介護サービスを受けられるよう、助け合いの精神を持って明るく暮らせる住宅を造りたいと思いホームを設立しました」と名倉さん。
低価格帯である一方、丁寧なサービスに抜かりがありません。小規模施設である強みを生かして、入居者様一人ひとりに寄り添ったケアをおこなっています。例えば、食事は入居者様それぞれのその日の体調にあわせた食事形態で提供しているとのこと。刻み食やミキサー食への変更にもオプション料金なしで臨機応変に対応しています。
気になるポイント
古民家をリノベーションして造ったホームのため、エレベーターがありません。そのため寝たきりの方、頻繁に階段を使って移動するのが難しい方にはマッチしない施設といえるでしょう。一方で、ホーム内、また玄関から道路までの階段には階段昇降機が設置されており、実際に車いすが必要な方もご入居されています。歩行に問題のない方、または必要なときは設備の力を借りつつ日常のなかで体を動かす機会がほしいといった方には充実した環境です。