北九州市は福岡県の北部にある政令指定都市です。都市機能を持ちながら海や山などの自然に恵まれています。こちらでは「北九州市の高齢者の暮らし」にまつわる情報を紹介します。
北九州市の総人口は93万9,961人です。男女別の人口は男性が44万5,768人、女性が49万4,193人となっています。43万6,638世帯が住んでおり、総人口の31.0%にあたる29万1,695人が65歳以上の高齢者です(2021年3月31日現在)。
北九州市の魅力
北九州市は、九州最北端に位置し、関門海峡を隔てて本州と向かい合う都市です。1963年に門司市、戸畑市、小倉市、八幡市、若松市の5市が合併して誕生しました。
三大都市圏や県庁所在地以外では初めて政令指定都市になったことでも知られています。政令指定都市といえば大都市のイメージがありますが、北九州市は海や山など豊かな自然に恵まれています。都会的な暮らしと地方ならではの暮らしの両方を楽しめるのが特徴です。
海の幸と山の幸に恵まれており、四季折々の食材が豊富です。なかでもブランド水産物の豊前本ガニと豊前海一粒カキが有名です。
また1,500haと日本でも有数の竹林面積を誇る小倉南区合馬は、たけのこの一大産地です。さらに北九州市には歴史的建造物もあります。1602年に細川忠興(ほそかわただおき)が築城した名城「小倉城」は北九州市のシンボルです。春はサクラ、秋はケヤキやイチョウの紅葉が美しいことで知られています。
北九州市の主要な駅・市役所・地域包括支援センター
北九州市の主要な駅
北九州市の主要駅は「小倉」駅です。在来線では、鹿児島本線、日豊本線、日田彦山(ひたひこさん)線、山陽本線が運行しており、市内や博多などの福岡県内、大分県や佐賀県など隣県の方面にアクセスできます。
「小倉」駅から「企救丘(きくがおか)」駅までをつなぐ北九州モノレールへの乗り換えも可能です。さらに、JR東海の山陽新幹線も運行しているので、博多・鹿児島方面や大阪・東京方面からもアクセスできます。
また「小倉」駅は商業施設のアミュプラザ小倉と直結しているほか、駅前には商業施設のセントシティもあります。ファッションや生活雑貨、飲食店などさまざまなお店が集まっています。生活用品を揃えたいときや食事を楽しみたいときに便利です。
北九州市役所本庁舎と主な区役所
高齢者にとって役所は住民票の受け取り、要介護認定の申請、行政主導のサービスの申し込みなどの際に利用する施設です。北九州市では住まいがある区役所で要介護認定の申請をします。
ここでは北九州市役所本庁舎の他、市内で最も人口が多い「八幡西区」「小倉南区」「小倉北区」の区役所について所在地、アクセス、要介護認定の申請先をご紹介します。
市役所・区役所
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所在地・アクセス・ホームページ
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北九州市役所本庁舎
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- 所在地:北九州市小倉北区城内1-1
- アクセス:北九州市営バス・西鉄バス「北九州市役所前」バス停からすぐ
- ホームページ:北九州市役所
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八幡西区役所
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- 所在地:北九州市八幡西区黒崎3丁目15-3 コムシティ4階~6階
- アクセス:JR鹿児島本線「黒崎」駅からすぐ、または西鉄バス・市営バスの「黒崎バスセンター」バス停から徒歩5分
- 要介護認定の申請先:保健福祉課 介護保険担当
- ホームページ:八幡西区役所
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小倉南区役所
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- 所在地:北九州市小倉南区若園5丁目1-2
- アクセス:「小倉南区役所前」バス停から徒歩2分
- 要介護認定の申請先:保健福祉課 介護保険担当
- ホームページ:小倉南区役所
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小倉北区役所
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- 所在地:北九州市小倉北区大手町1-1
- アクセス:「市立医療センター前」バス停から徒歩8分、または北九州モノレール「旦過」駅から徒歩10分
- 要介護認定の申請先:保健福祉課 介護保険担当
- ホームページ:小倉北区役所
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北九州市の地域包括支援センター
地域包括支援センターは、介護・医療・保健・福祉といった高齢者に関する悩み事を無料で受け付けている機関です。「高齢者の総合相談窓口」「介護予防マネジメント」「権利擁護」「ケアマネジメント支援」などを業務として、各エリアに設置されています。
保健師や社会福祉士、主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)などが相談ごとに対して解決策を提示してくれます。
北九州市内には、合計24カ所の地域包括センターが設置されています(2020年5月11日現在)。門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区のすべてに配置されているので、介護や医療などのお悩みの相談が可能です。
参考: 北九州市「地域包括支援センター」
北九州市のイベント
北九州市で開催されているイベントをご紹介します。「わっしょい百万夏まつり」は、毎年夏に開催される北九州市の夏の風物詩です。現在では150万人を超える人々が市外からも訪れています。
最終日におこなわれる「百万踊り」では多彩な衣装の地元住民や企業が参列し、市内の小文字通りを華やかに踊り歩きます。ほかにも「小倉祇園太鼓」や「戸畑祇園大山笠」をはじめとした、北九州市の代表的なお祭りが勢ぞろいする「夏まつり大集合」も人気です。お祭りのフィナーレとして、夜には約3,000発もの盛大な花火が打ち上がります。
また「若松みなと祭り」も北九州市を代表するお祭りです。「くきのうみ花火の祭典」では洞海湾の中心部から打ち上がる海上花火が見られます。さらに、ジャズに合わせた花火の打ち上げや、若戸大橋一面に広がる名物花火ナイアガラも必見です。
介護施設や老人ホームによっては、職員と一緒にお祭りに参加することもあります。お祭りやイベントが好きな方は、希望の施設でイベントへの参加が可能か調べておきましょう。
北九州市の高齢者支援制度
北九州市は市民を対象に、高齢者支援制度を多数用意しています。どのような支援が受けられるのか、その一部をご紹介しましょう。
すこやか住宅改造助成
介護が必要な高齢者や障害を持つ方の住まいを、身体状態に合わせてリフォームする際に利用できる助成金制度です。段差解消などのリフォームで発生する費用の一部もしくは全額を助成してもらえます。申し込みは各区役所の高齢者・障害者相談係から可能です。
助成対象の工事は、介護保険の対象となる工事(手すりの設置や段差解消など)のほか、玄関や廊下、水まわり、居室など要介護者が利用する部分で市が認めた改造工事です。保険介護の対象工事は支給額から超過した分、市が認める工事では合計額(上限30万円)が助成対象となります。
参考:北九州市「すこやか住宅改造助成」
高齢者地域交流支援通所事業
北九州市は、今後要介護になる可能性が高い65歳以上の方が少しでも長く自立した生活を続けられるように、健康や生きがいづくりをサポートしています。市内50カ所に設置される市民センターに週2回通所し、昼食会や介護予防プログラム、軽スポーツの参加、日常動作の訓練、創作・趣味活動、健康チェックなどのサービスが受けることが可能です。
高齢になると外での活動が億劫に感じ、社会との関わりを断ってしまう方は少なくありません。今は元気でも、社会との交流が途絶えると要介護のリスクを高めます。高齢者地域交流支援通所事業は、そのリスクを回避する取り組みです。
各市役所の保健福祉課高齢者・障害者相談係や、お住まいの小学校区にある地域包括支援センターからサービスの申し込みができます。
参考:北九州市「高齢者地域交流支援通所事業」
排泄ケア相談窓口
尿漏れや頻尿、尿失禁など排泄関連の悩みを抱える高齢者やその家族、かかりつけ医などに向けて、北九州市では専門の相談窓口を設けています。排泄ケアを専門とする相談員が些細なお悩みや質問まで答えてくれます。
相談は電話相談または相談会から可能です。電話は土日祝日、年末年始を除き、福祉用具プラザ北九州の専門ダイヤルから相談できます。
また、相談会は福祉用具プラザ北九州にて奇数月の第3日曜日を原則に実施しており、相談員へ1人あたり20分程度対応してもらえます。相談会では予約が必要です。
参考:北九州市「排泄ケア相談窓口について」
北九州市で見つからない場合は周辺エリアで探してみる
北九州市で老人ホームや介護施設を探しているものの、希望の施設が見つからない場合は周辺の地域まで視野を広げてみましょう。北九州市は中間市、直方市、行橋市、芦屋町、水巻町、福智町、香春町、みやこ町、鞍手町、苅田町、山口県下関市と隣接しています。