グループホーム花みず木の口コミ・評判　セイウチ（男性/60代）

新しい施設なので、清潔感がある。義父が入居している部屋は、見晴らしが良い。近くに公園があり、入居者を無理をしない範囲で、散歩に連れて行ってくれる。有名人の家族が入居している超高級な老人ホームの状況をたまたま知っているが、そこは一言でいうと豪華な調度品とサービス付きの監獄である。事故を恐れ、スタッフは管理を徹底しているが、入居者の自由はなく、現役時代は人生の大成功者であった人たちは、本当に豊かな老後を享受しているのかはなはだ疑問である。その点、比べようがないほど質素で、庶民的な施設であるが、明るい印象がある。老人施設特有の臭いとか不潔感は少ないように感じられる。

誕生会とか、季節ごとの各種イベントを開催しているようだ。我が家は、あまり家族が出席していないので、少々心苦しい。年1回、家族を含めたバス旅行を実施している。入居者は、痴ほう症の老人が多いため、楽しんでいるかどうかの感情がわかりにくいが、惚けの進行は抑えられている感じがある。無理のない範囲で、歩かせることが有効ではないかと思う。近所の施設を訪問し、そこの設備を利用することもしているようだ。

毎月の入居費用は、実額20万円台前半なので、本人の年金で賄える。負担の少ない施設に入居できて、ラッキーであったと思う。入居金も、少額で負担感はない。但し、今後は介護保険料の上昇など、国家財政の事情により、負担が増えることも覚悟しなければならない。

義父からは、食事に対する不満は一切聞いたことがない。豪華ではないだろうが、貧相というわけではないようだ。イベント時には、それに相応しい料理だ出ているようだ。毎日、おやつもあり、これも楽しみの一つであろう。

最近、スタッフの移動があり、以前よりも明るさがなくなった印象で、少し懸念している。介護業界共通の課題であると思うが、「低賃金・重労働」の職場環境では、優秀な人材の確保が困難であろうと推察している。最近耳にするような事件が生じる可能性は今のところ無いようだ。

施設を訪問する医者も、その人柄次第のところがあり、高級老人ホームだと立派な医者が来るというわけではないようだ。親切丁寧な方が来られており、イベントにも参加されることがあると聞いているので、満足している。超高級な老人ホームのように、薬漬けにすることも無いようだ。

近くに大きな公園、運動施設、大病院、美術館、スーパーなどの公共施設などが充実している。緑が多く、年寄りには良い。但し、最寄駅からバス便で、自家用車が無いと、行くのが面倒くさい。

デイサービス業者から、義父の一人暮らしは本人の命にかかわるとのアドバイスを受け、紹介してもらって、入居することができた。近くの床屋から家に帰れず、迷子になってしまうような状況であった。但し、本人は家を出ることを嫌がり、だますように連れて行ったが、結果は、とてもよかったと思っている。知り合いの人に聞いたが、皆、施設入居に当人が抵抗し、困ったようだ。本人の納得は理想だが、惚けの進行した老人は、客観的に判断することが難しくなっているので、無理やりでもしょうがないと考えている。