特別養護老人ホーム桜谷荘の口コミ・評判　起死回生（女性/60代）

施設にたどり着くまでに少々細い坂道を登らなければいけないが、静かな環境にあり、入居者は落ち着いて暮らせるだろうと思われる。共有スペースには大きく窓がとられており、高台にあることもあって日当たりは大変良いはずなのだが、カーテンで常に閉ざされているので思いの外薄暗く、空気が澱んでいるような印象を受け、非常に残念。また、訪問の際に強烈な糞便の臭いがすることがあり、処理の直後であったのかも知れないことを考慮しても、如何なものかと思った。

季節ごとにイベントを用意してくれているようで、その様子を収めた写真が共有スペースに飾られており、入居者の普段の暮らしを知ることができ、訪問時の楽しみのひとつになっている。また、壁面には習字や工作などの作品も展示されていて、その中に自分の親族のものを見つけると昔のことが思い出されたりもし、思わず携帯電話で撮影したりしてしまう。様子を見たり聴いたりすることはもちろんだが、このような展示物は入居している親族の日々を知ることができる大きな要素となっており、多数の入居者を抱えながらの創意工夫に頭が下がる思いである。

費用については、年金の範囲内で収まっている様子であるので問題を感じてはいない。

たまたま食事前の時間帯に訪問したこともあって、親族の側に席を用意していただいてメニューを見ることができたのだが、十分な品数が用意されており、賑やかな食卓であった。しかし、いかにも病院食といった器が少々気になる。入院しているのならば仕方がないが、長期に渡って暮らしてゆくことを考えれば、自力で食事がとれる今の段階では、せめて陶器の器に盛ってやってもらえないだろうか、などと贅沢なことを考えてしまう。

スタッフの方は若い方から年配の方まで様々。特段、愛想が良いわけでもなく悪いわけでもない対応であるが、いつ伺ってもすぐに人数分の椅子を用意してくれることに好印象を抱く。人数的にはさほど多いとは感じないので、それぞれの方が何かと御用をなさっている様子であり、親族の日々の様子についての話をゆっくり聞かせていただくには遠慮が先立ってしまう。カウンターが用意されているのだから、受付の役割をするような方が座っていて下されば、と思う。

病院併設の施設であるので、医療の面については全く心配はない。今のところは急な異変などなく、平穏に暮らしている親族であるが、なにか異状があった時にはすぐに適切な対応をとってくれるであろうことは予測できる。

国道から少し入った山の中腹にあるので、公共機関を利用しての訪問はかなり厳しいかと思われる。自家用車の利用についても、住宅地の細い道を通らなければならないので慣れない内は若干向かいづらいか。しかし、市街地から離れているので静か、小高い場所にあって南向きに広いので施設全体は明るく、落ち着いて暮らせるだろう環境にある。

特に不便は感じず、問題はないと思われる。