佐久広域老人ホーム塩名田苑の口コミ・評判　キザキ（女性/30代）

入居前は個室のほうがいいと考えていたが、大部屋に入居してみると、本人にとって適度なストレスになるようで、さらに認知症予防という点でも良いと思った。 建物が築20年ほどで、やや古さを感じさせる。その割に整備はされているのでマイナス評価ではない。窓が大きく取られており、山々と木々が広く見えるのはとても好感を持てる。 ただ、廊下が少し殺風景で、居室と比べると気温が寒いので、そこがやや気になった。

季節の変わり目や年中行事等の際に、歌を歌ったりミニゲームをしたりするイベントがある。イベントは2ヶ月に1回程度開催されており、それとは別にお誕生日会等もあり、入居者の活性化につながっていて好感を持てた。 入居者の家族も参加できるため活気があり、良い試みだと思う。 ただ、いくつかのイベントの際に不手際やトラブル、準備不足を感じることがあった。準備のための時間が取りにくい職場であるのは理解しているので、許容範囲ではある。 また、私の母が入居しているが、母はもうほとんど体力がなく、意識がない時間も多いので、そういう日にイベントが開催される場合、状態を鑑みて不参加にするといった柔軟な対応をしてもらえるとありがたいと感じる。

我が家の場合、一ヶ月5万5千円前後なので、本人の年金で賄うことができている。特養ホームのため、入居金は0円だった。薬代や、数ヶ月に一回の理容代なども上記の価格に含まれている。 老人ホームとしては最も安い部類の価格帯だと思うので、不満は一切ない。 支払いは地元の地方銀行（八十二）のみ引き落としになる。 以前遠くの県に住んでいた頃は、地方銀行との取り扱いATMがなかったため不便を感じたが、地元に住んでいる限り特別に支障はないため、満足している。

メニューは豊富な模様。 管理栄養士さんの指導のもと、介護度によって内容がまるっきり違うため、入居者によって細かく作り分けされているところはとても好感を持てる。 母はとろみのついた食事だが、おいしいと言って満足していた。 嚥下する力が落ちた入居者には、お茶やジュースもとろみ食で出してもらえるので、細かい気配りを感じる。 上記のイベント時には、ゼリーやプリンなど市販の甘味も出されるため、楽しみにしている入居者は多いようだった。

印象の悪いスタッフはほぼいない。 どの職員さんも丁寧でテキパキと仕事をしており、余裕のない印象は受けなかった。ただ、どこのホームでも同様だと思うが、人数不足があるようで、特に土日は入居者からの呼び出しも多く大変そうにしていた。 土日は事務員さんがいないので、見学などは平日が良いと思われる。 以前、介護職員の中に一人だけ、入居者に対してくだけすぎている話し方をしている方がいたが、それについて相談をしたらそういった対応はなくなったため、入居者や親族の要望に出来る限り答えようという姿勢が見て取れ、とても好感をもった。

職員の数はやや不足、という程度。看護師の常勤は2人、必ずどちらかが出勤しているとのこと。 看護師さんの夜勤はないが、緊急連絡があればすぐ駆け付けられるとの事だった。 施設の近くに嘱託のお医者様がおり、定期検診以外にもすぐに施設に来ることができる体制が整っている。 入居者に異変があった場合は、すぐに電話連絡をくださり、容体が悪い場合は迅速に入院手続きをとってくれる。特養ホームのため、家族以外でも入院の手続きができるので安心してお任せすることができる。 入居に関しては、「看護師レベルで対応可能な症状であれば問題ない」とのことだった。

周辺には小さな商店や郵便局、薬局、小さなスーパーがある程度で、ほぼなにもない田舎町といった風情。近所の服屋が出張販売で近くに来るので、元気な入居者は買い物を楽しむこともできる。 道路の車通りもまばらで、バスはあるが本数は少ない。 ホームまでの道は車幅が狭いのが気になるが、そもそも車の往来もないのであまり気にはならない。 バス停からも近く、道が入り組んだりしているわけでもないので、田舎であることが欠点と思わなければとても恵まれた立地だと思う。

緊急性のない連絡はほとんどがメールで、電話対応や対面での対応も含め、ほがらかで接しやすく、明るい方ばかりという印象がある。 入居には申し込んでから三年かかった。特養ホームという性質上、入居の順序は介護度の度合いにもよるし、入居待機者が非常に多いため、これでも早く入れたほうだと思っている。 家族の訪問の時間に制限はなく、夜間の場合は自前に連絡をしておけば良いとのこと。