ななくさ白寿荘の口コミ・評判　さいたまぽっぽ（女性/50代）

清掃が行き届いており、各居室の採光や風通しも充分で大変気持ちの良い施設です。段差や手すりも、必要な所には十分設置されており、足元の不安な利用者の方も、安心して使えるところだと感じました。立地としては、駅から遠く公共機関にバスを利用するしかないのがデメリットですが、その分静かな高台の環境で、春には窓から桜が沢山咲いているのが見えます。穏やかに暮らしていける環境で、お勧めです。

独自に夏祭りや敬老会などのイベントがあり、スタッフの方々が優しく見守っているのが判ります。ただ、日常的に個別の利用者さんに合わせた活動をしているかと言えばそうではなくて、認知症がかなり進行している方と、まだ程度が軽い方とが両方楽しめる様に出来ているかと言うほどではありません。特別養護施設では、そこまで望むのは厳しいと思いますが、安全面や衛生面に充分に配慮が感じられる一方で、利用者の方々の個性に合わせて生活を飽きずに楽しく過ごせるか、といえば、ちょっと難しいかも。

我が家の場合は、本人の年金の範囲で充分支払うことが出来ています。特別養護施設のお蔭で、非常に助かっています。月額費用以外に、身の回りの洋服や日用品は原則自前で調達する必要があります。（頼めば、実費で用意してくださいますがちょっと高めかも）そのほかにインフルエンザの予防接種や突然のけがなどの際に、医療費が掛ります。明細がきちんと出る事、予定外の費用が発生する際には事前に連絡をきちんと入れて下さることで安心感はあります。

三度の食事でのメニューのバリエーションはそれほど多くありませんが、おやつなど常備され、食事の楽しさにはそれなりに配慮してくださっているようです。現在父がお世話になっていますが、食欲のコントロールが出来なくなっており「まだ食べていない」と要求していても、スタッフの方々がきちんと見守ってくれて、上手に父の注意をそらして呉れる等、恐縮しています。

認知症の利用者と、身体介助が必要な利用者と、看護棟がはっきり区分されています。特別養護施設の性格上、介護度の高い利用者の方が大変で大抵は寝たきりか車椅子なのに対し、私の父の様に認知症がありながらも活発に動き回るタイプの人間をお世話するのは大変なのでは、と心配はありますが、いつも笑顔で請合って下さりホッとしています。

父が怪我をしたときや具合が悪くなった時は、程度に関わらず速やかに連絡して対応方法を説明して伺いを立てて下さるので、問題は感じていません。逆に、父が不穏になった時に他の利用者の方やスタッフの方に対して起こしたトラブルも、きちんと丁寧に報告してくださるので、対応に関しては信頼を置いています。介護日記も、お願いすれば全く嫌がらずに事務所で閲覧させて下さいますので、前回お見舞い以降の父の病態の変化について良く知る事が出来ます。これは大変有り難い事です。

正直、大変不便な場所にあります。駅からバスで20−30分乗らなければならず、お見舞いが一日がかりになってしまいます。施設の敷地は大変広く、建物の施錠管理もきちんとしていますので、徘徊で施設外に出ていく心配は殆どありません。西宮名塩インターから出てすぐの場所にあり、車の方が便利だと思います。

特別養護施設の例にもれず、待機人数は常時何百人単位で、父は奇跡的に入れた方だと福祉関係者の方々からも言われています。入居が決まった時の事前説明で「問題行動があっても、拘束等は原則行わない」と言われていましたが、本当にその通りでした。