北区立特別養護老人ホーム清水坂あじさい荘の口コミ・評判　one（女性/40代）

公立の施設ということもあり、バリアフリー等の設備面は良く広々としたフロア空間にある。ゆとりがあるスペースで清潔感もある。建物は線路沿いにあり、広い窓からは新幹線や在来線が多く通るのが良く見える。反対側には緑が多い公園があり、環境は良い。窓は防音で、換気も良く行われている。風呂は週３回、医務看護の判断で調整もしてくれる。個室もあるが４人部屋程度の少人数の部屋が多い。体調面によっては、スタッフルームに近い部屋に移動するなどの配慮もあって良かった。各ベッドにはカーテンもあったが、そこで排便があると部屋中に匂いがこもることがあるが、窓は開かないため自然に匂いが消えるのを待つしかなく、少々残念だった。

盛大な夏祭り、流しそうめん、秋のさんまなど季節の味覚に応じた行事が多く設定されていて良かった。事前に申し込むと家族も参加して一緒に楽しむことができる。行事にはボランティアの方も多く、地域とのつながりも良く感じられる。体調に応じた調理方法も良く工夫されていて、部屋や行事の会場で食べるなど臨機応変に対応してくれる。移動が難しくても、少しでも雰囲気に参加できるように、職員が声をかけてくれたり、優しく気遣う場面が多くあって良かった。カラオケや映画鑑賞など、中で楽しめるクラブもある。創作や陶芸などの作品をエントランスなどに多く飾っているのも、目を楽しませてくれる。外出できる機会は少ないが、体調に応じた対応をしてくれている。

必要な日用品など、明確に連絡をしてくれるので、特に問題や不安はなく対応してもらえた。

普通、刻み、超刻み、ペーストなどさまざまな食形態に対応してくれる。ペーストになると見た目でメニューが判断することが難しいこともあるが、食事介助をする職員によってはメニューを聞かれても答えられないことがり、そこは把握しておいて欲しいと思った。職員の技術にもよるが、食事介助の方法に多少の差があり、こまめに丁寧に口を拭いてくれる人もいたが、あまりそうではない人もいたが、多少は仕方がないと思う。何を口に入れようとしているのか、他にどのようなメニューがあるのかなど、利用者の意識レベルに関係なく情報として伝えながら、楽しく食事ができる雰囲気を全体として意識できると、もっと良かったと思う。

フロアによって介護度が違うが、介護度が高い利用者が多い。職員の年齢層は３０代以上が多く、もっと若い職員もいる。職員の人事異動や退職などで入れ替えもあったが、全体的に雰囲気は良さそうに感じた。きさくに話しかけられる雰囲気の職員が多く、変則勤務で大変ながらも、笑顔で対応してもらえる時が多かった。家族の面会があると、必ず顔を出して近況を教えてくれるのも安心できて良かった。ただ、周りの利用者のことを、暴言を吐く、暴力をふるうなど平気な様子で話してしまうのは、少々疑問に思った。職員に少し不手際なことがあっても、丁寧に伝えることで最後は誠意をもって対応してくれた。

夜勤は各フロアに２名、看護師も夜勤者が毎日いた。乾燥肌や湿疹等、何かあればすぐに医師に見てもらえる体制にあり、またその報告も丁寧にしてもらえて良かった。吸引程度は介護職も行なっていたが、やはり看護師に処置してもらいたいと思うほど、あまりうまくない職員もいて、複雑な気分もあった。特に夕食後から就寝前にかけては忙しそうな様子で、なかなか職員が見当たらなかったり、少々声をかけにくい場面もあった。ターミナルケアもおこなっている施設であり、健康面には特に注意を払って、家族も安心してもらえるように努めている姿勢が伝わった。

５つの在来線が通る駅から徒歩１５分程度、都内や埼玉などからならば交通の便は良い方だと思う。駅からバスがあれば、もっと良かったと思う。駐車場は広く、近くにはコンビニ、駅近くにはスーパー、商店街、公共施設、病院などの商業施設が多い。施設の１Ｆには喫茶店、広い中庭は近隣住民も散策できるなど、環境は良い。区内では有名な公園が目の前にあり、居室の窓からは桜や紅葉も良く見えて楽しむことができる。広い窓がある共有スペースが特徴で、日当たりも良い。

最初に申し込みをした時は約２５０人待ちと言われていた。それから約２年程度で、運が良く入居することができた。公立で運営は事業団のため、予想通りの安心感はあった。ターミナルケアにも親切に説明があり、今までのケースも教えてもらい、家族が選択できるように配慮してもらえてよかった。いろいろな職員がいることは理解できるが、利用者の人権擁護やプライバシーには、良く勉強されているらしく、専門誌の記事にも載ったことがあるだけある。家族は宿泊や２４時間の面会が可能で、ケアマネージャーも含めて、丁寧に説明をしてくれる。以前は施設で犬も飼っていて、利用者が優しく頭をなでていた様子が印象的である。