港区立特別養護老人ホーム港南の郷の口コミ・評判　mago（女性/40代）

建物の上階はケアハウス、祖母が入居しているのは下層の特別養護老人ホーム施設で、入り口は別になっています。土日にお見舞いに行くことが多いからか、館内は静かで落ち着いた雰囲気です。建物自体の平米数と比較すると廊下や居室が広く感じられ、閉鎖感はありません。居室の設備はいたってシンプルです。ベッド頭側にある棚にはお見舞いや写真を飾れるスペースがあり、それぞれベッド周りに個性が出せるようになっています。来所者は施設入り口で名前と人数を記載し、各階ごとに必ずケアステーションの前を通るようになっています。不審者が見つかりやすく、安心です。

季節ごとにさまざまなイベントを行ってくれます。それぞれのお誕生日には介護士さんが入居者の写真を撮ってかわいらしくデコレーションをし、メッセージを添えてプレゼントしてくれます。普段寝たきりの祖母も、体調がよければ外でピクニックやお花見などのレクリエーションに参加しているそうです。その時の様子が施設内やエレベーター内に飾ってあり、来所時に祖母の姿を探すのが楽しみになっています。写真の中の祖母はおだやかな表情をしており、素敵な時間を過ごしたのだなとほほえましくなります。元気な入居者は手先を使って折り紙をしたり文字を書いたり、それぞれ興味のあることを楽しんでいるそうです。

ホームページに料金表が載っていたので、おおよそのことは事前に確認することができました。もちろん、直接詳しい説明もしていただけます。建物自体は比較的新しくきれいですし、費用は妥当だと思います。

食堂で食べられる方はなるべく食堂で一緒に食べるようにしているそうです。栄養管理士さんによる調理と個々に合わせたメニューを出してくれます。祖母は固形物の租借がし辛いのですが、流動食にするようなことはなく、きちんと口で食べられる硬さの食事をとらせてくれます。食べさせることに時間がかかるのに、頭の下がる思いです。食事の味は食べていないのでわかりません。

祖母の居住室は寝たきりの方だけで基本的に静かですが、スタッフの方が雰囲気が明るくなります。ハキハキと元気な声で入居者に話しかけてくれるため、反応の薄い祖母にはとてもいい刺激になっていると思います。忙しい中でも来客者や子供ににこやかに話しかけてくださり、ギスギスした感じを見せないのが素晴らしいと思います。こちらの話を気軽に聞いてくださり、困ったことや気になることを伝えやすいのも助かります。お風呂の時には男性介護士さんが複数で迎えに来てくれるのですが、どなたもさやわかで気持ちのいい対応をしてくださいます。施設スタッフの方々のおかげで、アットホームな雰囲気があるのだと思います。

病院が委託運営している施設なので、体調の変化にしっかり対応してくださるのが安心です。祖父も以前こちらに入所しており肺炎を起こしましたが、都度的確な処置をしてくださいます。体調が悪化した時の連絡も早く、親族としてはとても助かります。

ＪＲ品川駅が最寄になるそうですが、歩くと遠いです。健康な大人でも20分以上歩くと思います。複雑な道のりではないものの、目立つ目印がなく初めて行く人にはわかりにくいかもしれません。駅から施設の近くまで都営バスが出ていますし、港区のコミュミティバス「ちぃバス」が施設の向かいに停まるので、そちらを利用するのもいいかと思います。施設の近くにはスーパーやコンビニ、施設のすぐ後ろには図書館があります。

品川駅周辺の近代的な雰囲気からは考えられない静かな環境にある施設です。近隣に公園があり、近くの川には長い遊歩道があったりと、都会ながら自然を感じることができます。