特別養護老人ホーム青浄苑の口コミ・評判　あべんぬ（女性/40代）

青祥会はたくさんの施設を運営しているけれど、その中でもここは運営が始まってからの日が長いので、建物が古いと職員の方がおっしゃっていた。その通り、建物の雰囲気や壁の質感などは古い感じが拭えない。ただ、剃りの中でもとてもきれいに清掃が行き届いていたように感じたし、壁にたくさんの貼物をして賑やかさが演出されていたように思う。個室は、他の介護施設を見たことがないのでわからないが、4人部屋でもこれくらいの広さなら、と感じた広さだった。ベッドから車いすに移譲される際も、部屋の広さがネックになっていたと言うことはなかった。ただ、部屋によっては時計が止まったままであったり、職員によってはノックもせずに部屋に入ったりすることもあって、その点は気になった。お風呂は少ししか見なかったけれど、じゅうぶん清潔と言えるレベルだった。トイレも清潔さは保たれていたが、少し照明などの関係で暗いと感じた。

広い庭があるので、天候が良い日などはそこに出たり、お花見などを行っているそうです。比較的、介護度が高くない人は自分でうろうろと動き回ったりされていましたが、ほとんどは介護度の重い人、また認知症が進行している人なので、施設全体が活気ある、と言うよりは、落ち着いて、個人に合ったイベントや楽しみを提供していると言う雰囲気のように感じた。壁に季節に応じた貼物をしたりすることで、空気を盛り上げようとしているのは感じた。常時、楽しむことができるものとしては文庫本やボールなどが設置されてあった。ただ、ボール遊びに関しては、利用者の方はそれほど楽しそうでなかったし、何と言うか、職員側も自分たちの記録時間確保のために無理矢理、やらせているという感じがあった。やっている私自身も、利用者の人のアクティビティ、残存能力の活用と言う面では、これはほとんど役に立たないだろうな、と感じていた。

食事に関しては調理場が併設されているので、栄養士管理の食事がそこで作られているとのこと。メニュー、あるいは個人の介護度に合わせた調理設定が導入されていて、とても配慮がなされているなと感じた。介助については、正直、職員さん次第。自力での食事が難しい人に対して、声かけを行いながら丁寧に食事を口元まで運んでいた人もいれば、無言のまま次から次へと、ほとんど食べ物を口の中へ押し込むようにして食べさせていた職員さんもいた。あと、職員さんの食事に関してもお味噌汁などが提供されていて、これは介護施設においては珍しいんじゃないかなと感じた。食事に関しては、贅沢さえ言わなければじゅうぶんに満足できるレベルだと思う。

利用者と職員の関わりが24時間1年中ではない通所系施設とは異なり、入所系施設の空気の良し悪しは、本当にそこで働いている職員さん次第だと思う。私が最初、お世話になった職員さんは若い女性で、フレンドリーな態度で利用者さんに接しておられたが、その次にお世話になった職員さんは、少しベテランと言った女性の方で、だからこそなのか、態度も横柄だっした、ガムをくちゃくちゃさせながら仕事をしていた。手際は良いが、事務的と言うか、丁寧さとか優しさには欠ける印象。あと、入浴介助の際、利用者さんのひとりが入浴中に便を漏らしてしまったようで、そのことを本人がいるにもかかわらず、大声で『嫌やわ〜』言っていた職員さんもいた。ただこの人は、職員と言うより多分ですが、入浴介助専門のアルバイトさんのよう。ただそれでも、さすがは青祥会さんと言うべきか、私が見る限りでは、こんな人、よく雇ったな、と言うような人はいなくて、多少、愛想や手際に差はあるものの、非常にみなさん、忙しい中でも自分がやれることをやっておられた印象を受けた。

ひっきりなしに鳴るコールに対応するため、職員は走り回っていた。また、人材を紹介した人に対しては報奨金が支給される旨を知らせる張り紙もなされていたので、職員は全く足りないのだと思う。夜勤に関してはわからないが、働いている人に聞いたところ、やはりとても厳しいとのこと。少しでも1人の利用者さんに手がかかってしまうと、そこからコールが鳴ってもどうしようもなく心苦しいし、何かあったらどうしようと気が気でないと答えてくれた。看護師さんは昼間は多く、それぞれ部屋を巡回したり、入浴後の体の状態をチェックされていたりした。介護職との連携も、そこそこはかられていたように感じる。朝番、昼番の人の入れ替えもスムーズで、引継ぎもきちんと行われていた。少ない人数で、本当によくやられているなぁ、と感じた。

町の中心部からは遠い位置に立っているので、移動には自動車は欠かすことができない。だから、元気な利用者さんがいたとしても、おいそれと気軽に外出することは難しいと思う。ただその分、非常に静けさが保たれているし、自然も豊かなので、静に休みたい人にとっては良い環境なのかもしれないと感じた。周辺には買い物できるような店なども皆無なので、利便性は悪い。職員さんも、自分の食事を工面するのが大変だろうなぁと感じた。この施設の構造自体に関しては、ウナギの寝床そのままで、縦に長いので移動するには少し労力がいる。

日常生活の自由度は、食べ物に関しては家族などからの差し入れがあれば、それが提供されていた。ただ、お酒、たばこに関しては難しいと思う。基本、動くことができる人は施設内をうろうろと移動されていたし、認知症の症状が重い人は、ベッドの上で人形相手に語りかけておられ、そこに職員さんが声をかけると言ったことはなかったのて、基本的には自由なのだと感じた。介護度が重い人、認知症が進行している人でも受け入れている施設なので、待機人数は少なくないとのこと。地元での、青祥会と言う名前に対する信頼感のようなものもあるのかもしれないと感じた。