特別養護老人ホーム　やすらぎの家の口コミ・評判　marumi（女性/50代）

基本的な設備や清掃については、問題ないように感じました。施設全体に特有の匂いはありましたが、きちんと清掃されている上でのことなので許容範囲だと思います。プライバシーについては、病院の大部屋と似た配置のため完全に確保されてはいませんでした。当時はそれで充分だろうと思ったものですが、生活スタイルの変化などから、今後はよりプライバシーに配慮した間仕切りのようなものが要求されるかもしれません。ただ、介護レベルの高い方も少なくなかったので、その場合はある程度職員の目が行き届きやすい状態が必要かと思います。なお、小高い山の上にある施設のため、春は山全体に桜、それが過ぎるとつつじと、窓から見る景色は自然豊かで気持ちの良いものです。

日々職員が、入居者の皆様に季節を感じてもらえるよう努力をしている印象でした。なかでも職員をはじめ多数のボランティアが参加して作り上げる夏祭りは特に盛大で、入居者の皆様も夜店や演芸を大変楽しんでいる様子でした。同じく夏にはよさこい踊りの踊り子隊の訪問もありました。 介助があったも外出の難しい方には、施設内でのイベントや催しは重要ですし、職員もそう意識しているように感じました。 また、定期的にスーパー等への買い物へ連れ出してもらえたりはもちろんのこと、散歩やお花見に行ったりと、高台の静かな立地ゆえ身近に四季を感じられるのは良い点でした。

食事の介助を体験した中では、利用者の皆様から特に不満は聞こえませんでした。皆さんよく食べていらっしゃいました。特に私が接したのは介助が必要な方ばかりなので、当然ミキサー食や流動食が主となります。それでも食事を嫌がるか方はいらっしゃいませんでした。メニューや味付けの選択権はなかったようなので、平等ではありますが、元気な方には物足りないかもしれません。嚥下障害の方への特別対応はきっちりされていました。

介護の業界は重労働で低賃金といわれています。夜勤など不規則な勤務で単純に大変であり、また、人間相手の仕事なので昨日と今日が同じというわけにもいきません。それでも職員の皆様はいつも明るく活気にあふれていました。利用者の方が機嫌の悪い時も、けっして嫌な雰囲気にならずに接しておられました。休憩室でも皆様和気あいあいとしていらっしゃったのが、そのまま仕事に活かされているように感じました。温かくて、施設全体に一体感がありました。

こちらの特別養護老人ホームは、大元の母体が医療法人なので医療機関との連携はスムーズでした。看護師は特別養護老人ホーム専任ですが、なにかあると病院まで付き添ってくれ引き継いでくれます。グループ内に病院を有しているため、そちらへの連絡はもちろん、他病院との連携も大変スムーズだと思います。

小高い山の上の施設です。住宅はなく、少し上に市の浄水場や広場があるぐらいです。静かで自然豊かでのんびり暮らすには快適ですが、元気な方が少し買い物へ行きたいと思ったときには山を下りるのが少々難しいと思います。家族がお見舞いに来るのも車やタクシーを利用しないと不便ですね。ただ、やはり施設に入居して暮らすとなればこのぐらい自然豊かで静かな方が心穏やかでいられると思います。