出生率が上がれば高齢化率は下がる!
世界でも特に高齢化率が突出している日本。先進国の平均高齢化率16%に比べ、高齢化率23%(2013年)と言う数字は「世界一の長寿国だから」だけでは片付けられません。そこで、少し視点を変えてみましょう。
『少子高齢化』という言葉があるように高齢化と少子化はワンセット。高齢化を嘆く前に、まずは少子化問題について考えてみましょう。
出典:http://www.nikkei.com/
出生率が回復した国は?
2013年の日本の出生率は14.3%。前年よりやや回復したものの相変わらずの低水準です。では次に、同じく少子高齢化に悩んでいたフランスの、合計特殊出生率(1人の女性が生涯に生む子供の平均数)を見てみましょう。
「1964年頃から出生率が低下、1994年には1.65まで下降。ところが翌1995年から徐々に上昇し始め、2003年は1.89、2007年には1.98まで回復(MAMApicks より)」
2007年の日本の出生率は1.34人。フランスでは国が真剣に取り組んだ効果がしっかり出ているようですね。
それでは、少子化対策の成功例と言われる国々と日本の制度を比べてみましょう。
出典:http://mamapicks.jp/archives/
少子化対策①「休みやすい」環境のフランス
有給休暇は年間平均30日、しかもその消化率はほぼ100%! 妊娠前後にはさらに4か月の有給休暇。また、2人以上の子供がいる場合は3年間の育児休暇も取得できます。この期間、国から保証されるのは日本円で8万円。そして、どこの会社に勤めても良い意味で一律の対応を受けられるのがこの国です。フランスでは、育児休暇をとった女性に対して「同じ給与、ポジションで復帰させる」事が法律で決まっています。日本の有給は平均20日未満で消化率も悪く、育児休暇は基本1年間。のんびり子育てに専念できるフランス女性がうらやましい限りですね。
出典:http://mamapicks.jp/archives/
少子化対策②「休み中の手当てが厚い」スウェーデン
1歳半になるまでの育児休暇、その後も8歳までは「部分休暇」により労働時間が短縮可能。熱を出しやすい時期の小さな子供がいても、堂々と休みが取れますね。そして休業中は給料の80%相当を390日間支給!金銭面の保証が充実しているため、0歳児の保育園利用はとても珍しいそうです。対して日本の育児休暇中は給料の50%を10ヶ月間支給、にとどまります。金銭的に不安がある家庭ではやはり職場復帰を急がざるを得ません。
出典:https://ebisawayuki.com/
少子化対策のお手本はどこだ!?
同じ先進国内を見ると、育児休暇が制定されていない国(アメリカ)もいまだに存在します。日本が福祉先進国なのか後進国なのかはちょっと意見が分かれる所ですね。スウェーデンからは高齢者福祉を、ドイツからは社会保険制度を取り入れた日本。
さて、次はどこから「少子化対策」を輸入するつもりなのでしょうか。
出典:http://www.gender.go.jp/
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。