道具が変われば食事もより楽しくなる
食事は介護施設に入所する人にとって、毎日の楽しみであり、大きな生きがいでもあります。だからこそ介護施設も食事にはさまざまな工夫を凝らしています。料理はもちろん、お皿やフォーク、スプーンなどの食器類まで。
というわけで、今回は食事に関するそうした工夫を「介護のほんね」の口コミから集めてみました。
陶器の食器を使っておいしく感じられる工夫を
兵庫県川西市の「特別養護老人ホームやわらぎの里清和台」に寄せられた口コミを紹介します。
「施設っぽくない食卓が素敵です。いかにも病院食といった食器の施設も多いですが、こちらでは有田焼の食器を使うなど、デザインも明るくてかわいらしい食器を使っています。」
− 「特別養護老人ホームやわらぎの里清和台」に寄せられたひひこ (女性/30代)さんの「緑豊かで清潔感のあるやすらぎの里です。」より
プラスチックに比べれば割れやすいという欠点はありますが、あえて美しい陶器を使用して、食事の時間をより質の高いものにするのも一つの工夫なのではないでしょうか。
ひとりひとりに合った形状の食器を使用
福島県須賀川市の「長沼デイサービスセンター」には、食堂で働いていたという方から詳しい口コミが寄せられています。
「アレルギーを持つ入居者には皿やおぼんの色を変え、スプーンやはしをうまく持てない人には専用のゴム性のグリップをつけるなどの配慮もみられました。」
− 「長沼デイサービスセンター」に寄せられたわにを(女性/20代)さんの「自然が近くご飯がおいしい」より
握りやすく食べやすい食器を用意することで、できるだけ自力で食事を楽しめるように工夫しているのですね。ほかにも、「スプーンのサイズにも配慮している」などの声もありました。
ストローやスプーンも大活躍!
滋賀県野洲市の「介護老人保健施設 寿々はうす」にはこんな声が。
「お茶を飲むカップも、個人差を考え、ストロー付きのものがあったり、運ばれてくる食事や食器も栄養や食べやすさを考えていました。(中略)食べる器やスプーンも人によっては折れ曲がってもちやすいように食べやすいようになっていました。」
− 「介護老人保健施設 寿々はうす」に寄せられた二休(男性/50代)さんの「のどかなところにある癒やされながらも活力がわいてくる施設」より
その人のできることや、介護者がどのくらい見守れるかなど状況を考えていくつか食器の選択ができるようにしてあると嬉しいですね。
食器に重さが実は重要だった!?
東京都豊島区の「特別養護老人ホーム菊かおる園」には、このような口コミが寄せられていました。
「食器も片手が不自由だった義母のため重みのある食器にしていただけました(こちらから希望して意見を出したら実行していただけました)」
− 「特別養護老人ホーム菊かおる園」に寄せられたtukisama(女性/70代)さんの「お世話になれた人は幸せです」より
重みのある食器を利用することで、つるつると器が移動してしまうのを防げそうです。
自宅で使っていた食器をそのまま利用
最後に京都市伏見区の「特別養護老人ホーム洛和ヴィラ桃山」に投稿された口コミです。
「使い慣れた家具や食器、箸・写真などを持ち込み、自宅と同じように家庭的な生活スタイルになるように配慮している。」
− 「特別養護老人ホーム洛和ヴィラ桃山」に寄せられたつぼふー(男性/70代)さんの「サンキューでした・・・の一言です」より
家庭で使用していたマイ食器が利用できる施設は他にも複数見られました。小さな配慮かもしれませんが、慣れた食器で食事ができると、それだけでホッとできそうですね。
介護用に作られた食器を使うだけでなく、介護施設ごとにさまざまな想いを持って工夫しているんですね。介護施設を見学される際は、食器の工夫にも注目してみてください♪
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この記事の寄稿者
tamago
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。