あえて昭和レトロ路線！話題の介護施設が増えている
介護施設のスタッフの中には平成生まれの人も増えてきましたが、利用者が生まれ育ったのは昭和の時代。そんな昭和に親しんだ利用者が心地よく過ごせるよう、あえて最新の外観や内装ではなく、昭和レトロの雰囲気を取り入れている施設が増えてきています。実際どんな雰囲気なのでしょうか？レトロな施設に寄せられた口コミをもとにご紹介します。
ほっと落ち着く日本家屋
奈良県奈良市の『フレンド尼ヶ辻』さんは、初めて訪れた方もどこか懐かしさを感じるというグループホーム。施設をご存知の50代女性の口コミによると、
「住宅街にある古民家を利用した、定員9名のこじんまりした明るい施設」
− 「フレンド尼ヶ辻」に寄せられたmikeneko（女性/50代）さんの「古民家を生かした、懐かしさを感じる開放的な施設」より
だそうです。もちろん手すりの取り付けや段差の解消などのリフォームは万全。
「自立支援に向けた生活リハビリを多く取り入れておられ、ご利用者とスタッフが一緒に食事作りやおやつ作りに取り組まれています。そこに、ご利用者のご家族や地域のかたも参加されることもあります」
− 「フレンド尼ヶ辻」に寄せられたmikeneko（女性/50代）さんの「古民家を生かした、懐かしさを感じる開放的な施設」より
なつかしさを感じる建物の中での、和気あいあいとした暮らし。公式ホームページからも、「その人らしく自由な生活」を目指すようすが感じられる施設です。
昭和レトロで認知症ケア
山口県防府市の『岸津苑』さんは認知症ケアの一環として「回想法」を取り入れている特別養護老人ホーム。親族の方が利用されていた40代女性の口コミによると、
「昭和レトロのイメージへ変更され、高齢者の方にとっては懐かしいのではないかと思います。」
− 「特別養護老人ホーム 岸津苑」に寄せられたsako35（女性/40代）さんの「リラックスできる昭和の雰囲気」より
とのこと。公式ホームページによると、古いバス停や公衆電話など昭和30年代をコンセプトにした一画があり、火鉢や看板など時代を感じさせる道具の数々が置かれているそうですよ。入居者の方々やそのご家族にとっても懐かしい記憶がよみがえってきそうですね。
ノスタルジックなだけじゃない！昭和横丁で寝たきりを防ぐ
愛知県高浜市の特別養護老人ホーム『高浜安立荘』さんは、学習療法や回想法による認知症ケアを行っています。お父様が入所されていた40代女性、それは詳しい口コミを投稿して下さいました。
「ノスタルジーと温かみを感じるレトロな昭和横丁が、大変好評です。認知症のお年寄りが多いので、この横丁で昔懐かしい話をするにはもってこい。（中略）ここは昭和横丁がありテーマパークでは?と思えるような楽しい仕掛けがあります」
− 「特別養護老人ホーム高浜安立荘」に寄せられたゆうこりんさんさん（女性/40代）さんの「オムツゼロ、地元でも有名な良心的な施設」より
ほかにも、利用者さんが噛む力を回復するためのケアや、「オムツゼロ運動」など、「寝たきりにならない。最後まで人間らしく生活できるように、工夫されている」と施設の取り組みに感謝されていました。
昭和を通り越してまるで明治!?レトロでモダンな高級ホテル風
神奈川県横浜市の『グッドタイムリビング長津田みなみ台』さんは、レトロで落ち着いた雰囲気の有料老人ホームです。実習先として訪問した60代女性の口コミでは
「全体的に高級感がありながらも、居心地の良い雰囲気でした。レトロな雰囲気なので、まるで明治時代にタイムスリップしたのかと思えるほど、快適な環境です。」
− 「グッドタイムリビング長津田みなみ台」に寄せられたぽかり（女性/60代）さんの「ちょっとお高めですがレトロな雰囲気が魅力的」より
とのこと。昭和よりもさらにさかのぼってしまいましたが、上質なインテリアとゆったりとした空間が、まさに「古き良き時代」を象徴する施設。手厚い医療・介護体制とともに、さまざまな利用者さんのリクエストに応えてくれるようですね。
レトロな介護施設の効果とは？
『岸津苑』さんや『高浜安立荘』さんが実践している「回想法」とは、高齢者の子どもの頃の記憶を引き出すことで、認知症などの予防や治療の効果が期待されているもの。薬を使わない療法としても注目されています。レトロな介護施設、ただ「懐かしい」だけではない高齢者の元気に繋がる工夫といえそうですね。
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この記事の寄稿者
ノック
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。
