介護予防運動、夏場は少し注意が必要
体力増進や健康管理のために、年をとっても欠かせないのが日々の運動。もちろん「介護予防」という側面もありますね。まだまだお元気な方、体の機能が一部制限されてしまっている方。それでも自分なりに体を動かそうと心がけている方は、多いのではないでしょうか。
ただし、この時期に運動するなら少し注意も必要。夏のじりじりと照りつける日差しの下では、じっとしているだけでも体力が奪われてしまいます。介護予防のための運動で逆に体調が悪くなってしまった…とならないように、いくつか気を付けておきたいポイントをまとめてみました。
熱中症に注意!
高齢者の方は基本的に体温調整が苦手です。それに加えて認知症の方の場合は、暑さ寒さを感じにくくなってしまうことも。いざ熱中症を発症しても、頭痛や吐き気などの自覚症状にすら気づかないかもしれません。当然、周囲の方の見守りが必要になってきますね。
この時期は激しい運動や慣れない運動は控え、運動前後にはしっかり水分補給を。ついつい頑張りすぎてしまう方の場合は、頃合いを見て休憩をすすめましょう。屋内で運動する場合も、もちろん注意が必要です。
脱水症状に注意!
体内水分量が少ない高齢者の方は、年間を通して脱水症状に要注意です。脱水は、実は脳梗塞や心筋梗塞の原因にもなる怖い状態。夏場や運動時はますますそのリスクは高まります。
運動前後の水分補給は基本。また、下痢や嘔吐をしていた方は体内の水分量がまだ元に戻っていないかもしれません。当日は体調が良くても、数日間は運動は控えてもらいましょう。万が一、めまいなどが現れた時に備えて、経口補水液を用意してくと安心です(経口補水液はドラッグストアなどで購入可能です)。
水中毒に注意!
脱水症状や熱中症対策を考えると、たしかに水分は積極的にとりたいもの。ですが、水分のとりすぎも危険な症状を招くことがあります。
体内の水分は、主に「水」と「ナトリウムなどの電解質」でできています。水分を大量に失った時に「水」だけを摂取すると、このバランスが崩れてしまうことに。また、市販のスポーツドリンクもこういう時の水分補給に向いているとはいえないでしょう。バランスの崩れは軽度であればめまいや疲労感で済みますが、極端に重症になると、けいれんや昏睡状態になる「水中毒」を引き起こすこともあるのです。
水分の摂取量は食事からの摂取を入れて1日2L程度を目安に。そして「もしもの場合はスポーツドリンクよりも経口補水液」と覚えておきましょう。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。