「かかりつけ医」と呼べるお医者さん、あなたにはいますか?
介護も医療も、施設型から在宅型への移行を目指す今の日本。そんな中、再び見直されているのが「かかりつけ医」の存在です。今は風邪をひいたら内科へ、目の具合が悪ければ眼科へ、といったように症状に合わせて病院を選ぶのは当たり前ですね。でも一昔前は、体のどの部分に不調が出てきたかに関わらず、近所の「かかりつけ医」を受診するということが多かったようです。
長年にわたってその人の健康状態を観察し、場合によっては生活環境や仕事上の悩みについてもしっかり把握している。そんなかかりつけ医の存在は、在宅介護においても欠かせない存在です。
「かかりつけ医」は在宅介護のリーダー的存在
要介護状態になっても、住み慣れた地域で暮らし続けることができる仕組みづくり。それが、2015年の介護保険改正のポイントにもなった「地域包括ケアシステム」です。
在宅介護をする場合は、ご家族だけでなく医療スタッフ・介護スタッフがチームを組んで介護にあたっていくことになりますね。そしてこのチームのリーダー的存在となるのがかかりつけ医です。
例えば、介護が始まったら最初にやることの一つ、「要介護認定」を受けるためには「主治医意見書」が必要です。また、在宅医療にあたる医師には「患者のQOLの維持・向上のために予防的視点からも診療に当たるとともに、患者のみならず患者の介護に当たる家族の健康管理についても配慮する」ことも求められています(『厚生省健康政策局総務課』報道発表資料より)。
これらのことを考えると、在宅介護チームのリーダーには患者自身とその家族についてよく知っているかかりつけ医が適任、というわけなのですね。
かかりつけ医選びのコツ
在宅介護や在宅医療が必要になってから慌てて探しても、相性の良い医師に巡り合えるとは限りません。やはり、健康なうちから「ぜひこの人に!」と思えるかかりつけ医を探しておくのが理想ですね。
かかりつけ医選びで一番大切なポイントは、まず病院が近所にあること。いくら名医と評判の医師でも、通院に何時間もかかるような場所では、気軽に足を運べません。また、日頃から健康に関するアドバイスを行ってくれるか、在宅診療にも力を入れているかなども確認しておきましょう。
医師と患者という立場とはいえ、同じ人間同士。お互い良い関係を築くためにも、医師任せにせず自分自身も良い患者であるよう心がけたいものですね。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。