高齢化でますます人気が高まる電動車いす
足腰が弱って、外に出るのも辛い・・・そんな方の心強い味方が電動車いす。各地で「高齢者の足」として出荷台数も増えているそうです。
坂道の多い愛媛県伊予市でも、ゲートボールや病院、日々の買い物と、なくてはならない存在になっているのだとか。また、ひきこもりがちだった男性は、電動車いすのおかげで外出の喜びをとり戻したとのことです。
このように便利で全国的にもよく見かけるようになった電動車いすですが、事故の増加が問題になっていることをご存知ですか?
電動車いす使用中の死亡事故の状況とは?
消費者庁の発表によると、平成19~24年度の5年間に起きた電動車いすの死亡・重症事故は65件。その内訳を見てみましょう。
踏切内では、電動車いすのバッテリー切れにより動けなくなった事故。転落は、川や側溝・用水路・水田などへの転落となっています。転倒は、下り坂走行中にの急ハンドルや乗り上げによる横転。その他の事故では、操作を間違えて歩行者に重傷を負わせてしまった例も報告されています。
電動車いすの事故に共通する特徴とは?
神奈川県警がまとめたところによると、電動車いすの事故は昼間、しかも比較的自宅近くで多いのです。しかも事故の半数は自宅から500m以内のごくごく近所で起きているのだとか。
ちょっとした買い物や散歩の途中など、身近で起こっているようですね。
出典:https://www.police.pref.kanagawa.jp/
電動車いすの特性を知って事故防止を
電動車いすに乗ると、立っている時よりも見える範囲が狭まり、周囲からも見えづらいと言われています。そのため車の陰や見通しの悪いところから出るときは、必ず一旦停止して安全確認を。また、電動車いすのスピードは時速6キロ以下と決められているため、スピードを上げることができません。ですから青信号の点滅では横断しないなどの余裕を持った行動も大切です。
坂道や段差などでは、ハンドルをしっかり握ってゆっくりと走行しましょう。電動車いすは道路交通法では「歩行者」と規定されています。歩行者としてのルールを守って、安全にお出かけくださいね。
出典:https://www.police.pref.kanagawa.jp/
歩行者も車も、電動車いすに優しく
歩くのが不自由な人にとって、心強い足となっている電動車いす。ですが、時には歩行者から心無い言葉を投げかけられることもあるようです。いつか自分も電動車いすに乗ることがあるかもしれません。ちょっとした理解や気遣いで、お互いに気持ちよく道を通れる、そんな社会にしていきたいですね。
-
関東 [12230]
-
北海道・東北 [6918]
-
東海 [4891]
-
信越・北陸 [3312]
-
関西 [6684]
-
中国 [3581]
-
四国 [2057]
-
九州・沖縄 [7730]
この記事の寄稿者
ノック
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。