増える在宅介護
高齢化が急速に進む日本。厚生労働省の調査によると、65歳以上の高齢者数は2025年には3,600万人を超えると予測されています。
そんな中、
「老人ホームや介護施設には入りたくない」
「生まれ育った家で最期まで過ごしたい」
といった、自宅での療養を望んでいる方の割合は国民の60%以上に上るといったデータもあります。あわせてハード面では、急激に増える高齢者を受け入れるだけの介護施設が足りないといった問題も表面化しています。
こういった流れの中で、今後急速に増えていくであろう介護のスタイルが、「在宅介護」。
国としても、「住み慣れた地域で長く安心して暮らす」ということを目的とした地域包括ケアシステムの構築に力を入れています。その核となるのが、各地域にある「地域包括支援センター」。介護に関する相談から、成年後見制度の活用促進、介護予防事業等など、幅広くサポートをしてくれる在宅介護の心強い味方です。
見落とされがちな家族へのサポート
とは言え在宅介護の主体はあくまで「家族」。家族による介護は第三者が介入しない安心感がある反面、家族だからこそ遠慮もなくなりがち。
終わりの見えない介護は、介護する側の身体的・精神的負担も大きくなり、兄弟間で介護の押し付けあいがはじまったり、高齢者虐待につながってしまうこともありえます。
家族をベースに考える新しいサービスも
今後在宅介護が増加していく中、要介護者・介護者双方ができるだけ快適に生活をしていくための精神的なサポートは、より求められるものと考えられます。
そういった状況を見越して今年スタートしたのが、「家・笑・結」(かわゆい)というサービス。
例えばおじいちゃん・おばあちゃんの誕生日や喜寿のお祝いといった場を、より思い出深くなるようトータルコーディネートしてくれます。
まずはテーブルセッティング。ご自宅のダイニングなど食事の席を、プロのテーブルコーディネーターが華やかに演出してくれます。準備の間には、主役となるおじいちゃんおばあちゃんに医療向け対応のエステを提供。そしてそんな準備から食事の様子をプロのフォトグラファーが写真撮影。飾りのない自然な表情を、たしかな技術で写真に収めてくれます。
一見イベント演出サービスのようにも見えるのですが、このサービスの本当の狙いは、少子化・核家族も進む中で、在宅介護をより円滑にしていくことにあります。このようなきっかけで家族が要介護者の元に集まり、その状況と、介護している方の負担について理解をしていくことで、在宅介護の負担軽減やストレスの緩和などにつながっていくことが真の目的となっています。
在宅介護を支える制度や仕組みと合わせて、精神面を支えてくれるような同種のサービスは、今後増えていくのではないでしょうか。
この記事は、doppo の内容をアレンジしてお送りしています
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この記事の寄稿者
doppo編集部
アラフォー・40代独身女性が自分らしく、ひとりで生きていくための多様な情報を配信するWEBマガジン。