一人っ子の方、介護のこと考えてますか?
多くの場合、主に介護を行うのは配偶者や子どもなどのご家族。もちろん、介護サービスを上手に組み合わせれば家族の負担は減りますし、さらに家族間で協力すれば一人一人の負担は少なくなります。
ですが、なかなかそうもいかないのが一人っ子。もし親の介護が必要になった時、何から何まで一人で引き受けることになります。そんな将来を想像して、漠然とした不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
一人っ子に降りかかる金銭的負担
介護サービス利用にかかる費用は、在宅の場合でも一人あたり月額3万円~5万円前後が目安。ご両親とも要介護状態なら、最低でも月6万円程度を一人で負担することになりますね。さらに施設に入居したり保険適用外サービスや決められた点数を超えて利用したりした場合、この金額はより大きくなります。
そして残念ながら、今はまだ介護と仕事の両立は少し難しい状況。残業を減らしたり転職をしたりして収入がダウンした状態で、月に数万円以上の負担はかなり厳しそうです。
一人っ子を襲う精神的・肉体的負担
そして心配なのが、近年「介護うつ」として取り上げられるようになってきた精神面での負担。介護を始めると今までと生活は一変し、知らず知らずのうちにストレスはたまっていきます。かといって一人っ子の場合、気軽に相談したり協力を頼める兄弟もいません。
また親の介護が必要になる頃は、本人自身の体力にも不安が出てくる40~50代。精神的、肉体的な負担が重なって、共倒れになってしまわないかという心配もあります。
一人っ子が準備しておきたいこと
「なんだかよけい心配になってきた…」という方がいたら申し訳ないのですが、これはあくまで想定されるリスク。事前の準備や心構えしだいでは、親の介護をそう大きな負担と感じなくてすむかもしれません。
介護保険の基本(申請・利用方法)、自分自身の就労に関わる制度(介護休業など)を知っておきましょう。
自分名義のものだけでなく、ご両親の資産状況(不動産・預貯金など)、年金支給額なども把握しておきたいもの。いくら程度のお金があるかということを知れば、在宅または施設利用かなどの介護計画もたてやすくなります。
親戚、近所の方、地域のボランティアさんなど頼れる人はたくさんいます。ご両親が元気なうちから、いざという時の協力をお願いしておきましょう。
一人っ子として育った分、きっと親子間の絆は深いはず。お互い良い介護生活を送れるように、今のうちからご両親といろいろ話をしておいてくださいね。
-
関東 [12229]
-
北海道・東北 [6920]
-
東海 [4898]
-
信越・北陸 [3311]
-
関西 [6701]
-
中国 [3567]
-
四国 [2056]
-
九州・沖縄 [7732]
この記事の寄稿者
チヴェッタ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。