「2023年に人口の半数以上が50歳になる」
今年の敬老の日、各局のニュース番組で取り上げていたこの話題。日本が超高齢社会なのを知ってはいても、改めてその数字を見ると驚かされますね。でも、ここに含まれている50~64歳の方はまだ高齢者ではなく、生産人口に分類される現役世代です。…少しホッとした方もいるでしょうか。
しかしよく考えてみると、本当の超高齢社会はその後にやってくる事に気付くかもしれません。
出典:http://bizmakoto.jp
高齢者1人を9人の若者で支えていた時代
まずは、日本の人口推移を少し振り返ってみましょう。時は高度経済成長期の真っただ中、1975年。
この頃は人口1億1000万人のうち、65歳以上の高齢者人口は1000万人弱でした。今よりずいぶん低い数字ですね。それに対して、出生率は第2次ベビーブームの影響でピークを迎えています。ですから高齢者人口の割合も当然今より低く、10人に1人となっています。
高齢化率を「○人の若者で1人の高齢者を支える」と表すことがありますが、それが9人だったのがこの時代。そして1980年には8人へ、1990年には6人、そして現在は2人と、何とも心細い土台になってしまいました。
出典:http://www8.cao.go.jp
「高齢者人口」のピークは2041年!
2014年現在、「高齢者人口は3296万人、総人口に占める割合は25.9%と共に過去最高(H26.9.16総務省統計発表より)」になっています。外を歩けば4人に1人は高齢者、そんな時代です。これが今後さらに増え2025年問題に発展するのですが、その鍵を握るのが団塊ジュニア。第2次ベビーブーム世代と言われる人たちです。2023年に彼らが50歳を迎える時、その親である団塊の世代はすでに後期高齢者。まずは親子揃って「50歳以上」にカウントされます。
そして15年後には彼らも前期高齢者。団塊の世代と団塊ジュニアがそろって高齢者になるこの頃が高齢者人口のピークだと予想されています。
出典:http://www8.cao.go.jp
それでも「高齢者割合」が減ることはない
高齢者人口は2040年頃のピークを境に減少していきます。ですがこのまま出生率が下がり続ける限り、高齢者の「割合」が下がることはありません。しかも今後予想されるのは、さらにその大半が支援なしでの生活が難しい後期高齢者だということ。これを高齢者1人に若者1.3人、というほぼマンツーマンで支えていくことになります。
そしてほどなく訪れる高齢者人口4割の時代。
日本の高齢化は、世界のどの国でもいまだ経験したことのないレベルを突き進んでいきます。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。