人間が満足いく食生活を送るためには歯が20本必要!
小学校入学の頃に生え始めた永久歯は、たいてい中学卒業の頃には28本(親知らずを入れると32本)生え揃いますね。でも「永久」という名前のわりにそんなに長いお付き合いにはなりません。40代で3本減り、50代で5本失い、70歳ともなればほぼ半分にまで減ってしまう人がほとんど。ここまでくると噛む力にも影響してきますから、好きなものが自由に食べられなくなってしまう人が多いんです。出典:http://www.dentallife.info/
時々ポスターを見かける8020運動って何?
70歳で歯が半分減ってしまえば、食事も柔らかいものや小さく切り刻んだものしか食べられなくなります。もちろん、大好物のお菓子だって食べられません。これではせっかく長生きしても楽しみが1つ減ってしまいますよね。それに食べられる物が限定されると栄養バランスも偏りがちになり、健康上も良くありません。そこで1998年に始まったのが「8020運動」。いつまでも美味しい物を食べられるように80歳までに20本の歯を残そう!という取り組みです。
出典:http://www.jda.or.jp/
8020運動は自治体単位の活動がメイン!
例えば「歯と口腔の健康づくり8020・6424条例」を定めている茨城県の場合。各市町村と地域の病院に協力してもらい、県民への定期的な歯科受診を呼びかけています。特に若い世代では「歯の健康=虫歯予防」と結び付けがちですよね。ですが、成人になってから歯を失う原因の多くは虫歯ではなく歯周病です。ですから歯科検診では虫歯の早期発見のほかにも、歯周病予防のためのブラッシング指導や食生活に関するアドバイスを受けることもあります。
ほかの自治体でも、妊婦さんや乳幼児向けの歯科指導は行われているところは多いですよね。70歳過ぎて慌ててもなくした歯は戻ってきませんから、なるべく早くから歯の健康に取り組むのが大切だということです。
出典:http://www.pref.ibaraki.jp/
岡山市では介護事業所への口腔ケア導入支援も!
入れ歯を使っているお年寄りや自分で歯磨きができない要介護の人は、歯周病になりやすいため歯の健康に不安が出てきます。そのため岡山市では、介護施設に入所している高齢者の定期的なケアや検診を歯科医にお願いしています。また、口腔ケアのコツを介護スタッフに伝授したりもしているんですよ。歯が健康ならいろいろな物をバランスよく食べることができ、体全体の健康も維持しやすくなります。食べ物をしっかり噛めば脳も活発になりますから頭の若さも維持できます。そしてなにより「いつまでもおいしいものを食べたい!」と思う気持ちが長生きの秘訣。
歯の健康を守ることは介護予防の意味でも大切ですね。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。