「医療観光」とは?
「メディカルツーリズム(medical tourism)」という言葉を知っていますか?日本では「医療観光」と訳されていて、医療を受けるために外国へ旅行することを指します。名前だけ聞くと観光が主な目的に思いがちですが、「医療観光」の一番の目的は自国では受けることができない医療を求めて他国へ受診に行くことです。どんな人が利用していて、どんな国が力を入れているのでしょうか?出典:http://file.icsead.or.jp/
世界で医療観光に行く人々とは
例えば世界ではこんな人々が医療観光に出向いています。実は、日本のように公的保険が整えられていて質の高い医療を比較的安価で受けることができる国は世界的に多くありません。そのため、自国の医療になんらかの不満を持った人たちがほかの国へと医療観光をしているのです。
出典:http://medical-tourism.jnto.go.jp/
トルコが医療観光に注力中!?
アジア諸国の中でも医療観光という新しい分野に力を入れているのが、トルコです。トルコへの医療観光者数は、2014年は、前年比17%増の36万人で、過去最高を更新しました。では、なぜトルコが人気なのでしょうか?まず、医療水準が高いこと。トルコには、国際的な医療品質基準であるJCIの認証を受けている病院が50ほどあり、この数は世界最高規模となっています。また、医療費が欧米などに比べて安く、地理的にもアクセスしやすいこと。そのため近隣諸国から医療観光者が多い理由となっています。
トルコが医療観光に力を入れる理由、それは医療観光に訪れた人がトルコ国内でたくさんお金を使うからという面があるようです。高い医療水準をアピールして、経済活性化につなげようとしているのですね。
出典:https://www.jetro.go.jp/
いいことばかりではない医療観光
自国で受けられない医療を受けられる、と考えると利用者にとってメリットが大きい医療観光ですが、デメリットとなる点もあります。まずは、言葉の壁。外国語に対応できる医療機関が少ない国では、受診する際にうまく意思疎通ができない場合があります。しっかりと意思疎通ができないと、自分が希望していた医療内容を十分に受けられない可能性があります。さらに、医療水準が高く低コストだったとしても外国人患者まで受け入れる体制になっていないこともあります。こうした場合も期待した医療を受けられない可能性があります。
最近では、日本の経済活性化に繋がるとして政府や病院、旅行会社などで受け入れ態勢を整える動きが出ています。しかし、現状の日本では、言葉の壁や将来の看護師不足など、自国のことだけでも問題は山積み。高い医療技術などの魅力をアピールして、医療観光者の来日を増やすことはできるのでしょうか。
出典:http://diamond.jp/
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この記事の寄稿者
coba
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。