ポイント1:職場の理解を得る
仕事と介護の両立で何よりも大切な事は職場の理解です。在宅介護で看ていく場合、ケアプランの中心になるのが日帰り通所によるデイサービスです。一般的には平日7-9時間預かってくれる施設が一般的です。この場合問題になってくるのは、朝の施設への送り出しと夕方のお迎え。
出勤時間前に送りだせるか? 17時頃のお迎えに合わせて退社出来るか? また施設から緊急で呼び出しが入った場合に、途中退社が可能かどうか?
このような細かい部分に理解・対応してもらえる職場なのかどうかはポイントになります。
また最近では要介護者が増えている社会情勢を受けて、会社によっては介護休職などの制度を設けている所もあります。このような制度がもしあれば、積極的に活用したいところです。
ポイント2:介護と自分の人生を見通したキャッシュフローを把握する
介護期間は平均5年と言われており、介護の状態によっては当然公的介護保険だけでは賄えない支出も多くなっていきます。この支出が今後どのくらいかかりそうなのか、両親の年金や貯蓄も含めてそれをどのように賄うのかをシミュレーションしておくと、資金計画が立てやすくなります。
あわせて、自分の定年退職までのキャッシュフロー表を作るのも有益です。自分の年齢と親の年齢。毎月いくら必要経費が掛かるのか「見える化」することによって、事前対策も打てるようになります。
もちろん状況の変化によって支出・収入の変動はあり得ますが、キャッシュフロー表があるとないのでは安心感が違います。
ポイント3:頼ることも大事
自分一人で介護を抱え込まないことも、介護離職を防ぐ大切なポイント。費用は掛かりますが、使える介護サービスを上手に有効利用することで、肉体的・精神的負担は軽くなります。
介護する側が心身ともに健康でいることは、介護される側にとってもいい影響が生まれます。すぐに離職を考えるのではなく、自分と家族の実情を考えた、両者にとってベストな選択をしてほしいと思います。
-
関東 [12230]
-
北海道・東北 [6918]
-
東海 [4894]
-
信越・北陸 [3311]
-
関西 [6699]
-
中国 [3567]
-
四国 [2056]
-
九州・沖縄 [7730]
この記事の寄稿者
吉田 要
獨協大学経済学部経営学科卒業 ファイナンシャルプランナー(AFP)
平成25年6月より介護マネーに特化したファイナンシャルプランナー事務所 レイズコンサルティング株式会社を開設。また東京都江東区内にてデイサービスホーム(通所介護施設)も運営し、実際の介護の現場にて多くの高齢者の方々の 介護援助も行っている。