廃用症候群って?
皆さんは何日か寝込んだ後に「体力が落ちた」「だるさが抜けない」と感じた事はありませんか?もちろんまだ若い人ならいつの間にか元通り、気力も体力も復活していますよね。けれど、高齢者の場合はそれがきっかけで寝たきり状態になってしまうケースが少なくありません。そして、そんな寝たきり高齢者の実に3割は「廃用症候群」だと言われています。この廃用症候群とは、「安静状態が長期に続く事によって起こる心身のさまざまな低下」(「脳卒中を生きる」より)の総称。生活不発病、寝たきり症候群とも呼ばれます。放っておけば次々に新しい症状を生み出すこの廃用症候群の仕組みと予防法を見ていきましょう。
廃用症候群は体も心もむしばんでいく
筋肉は使わなければ衰えていくもの。高齢者が絶対安静になった場合、その衰えは1週間で1割、2週間で2割とかなりのハイペースで進みます。筋肉を動かさないので、当然関節の動きも悪くなってきますよね。そして運動量が減った事で心拍数が低下し、たまに動こうとしても起立性低血圧でくらくらするように。こうなったらいよいよ寝たきりから脱するのが難しくなってきます。体を動かさないので、床ずれ(褥瘡)もできやすくなってきます。また、1日中寝たきりでメリハリのない生活が続くと心理面にも影響します。だんだん気持ちが沈みがちになり、うつ症状が見られるようになる方もいます。そして日時や場所の感覚がよくわからなくなる見当識障害や認知症へと発展していくのです。よく「高齢者が骨折したら寝たきりになりやすい」とは言われますが、まさにこの事を指していたわけですね。
出典:http://www.tyojyu.or.jp/
廃用症候群を予防するには?
廃用症候群の原因は、長期間の寝たきり生活が続くこと。そう考えれば予防するのもそれほど難しい事ではありません。歩けない、立ち上がれない方でもせめてベッドから起き上がって座る時間を増やし、動かせる部位だけでも動かすだけで予防になります。その際は医師に許可された範囲で行いましょう。また、介護者が適度に体位転換を行えば褥瘡予防にもなりますね。そのついでに積極的に声掛けすれば心理面でのフォローも行えるでしょう。周囲の応援があれば、高齢者本人も「寝たきりにならないぞ」という気力がわいてくるものです。ご家族が病院や介護施設にいる場合は、可能な限り面会に訪れ元気づけてあげてくださいね。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。