若年性認知症は一般的に65歳以下で発症する認知症を指します。介護施設の場合はそもそも65歳以下で入居できる施設が限られているのが現状。ですので、若年性認知症で施設に入居をする場合は、まず自分の年齢を施設に伝えたうえで受け入れ可能かを調べましょう。
また若年性認知症は早期発見・早期治療が重要になります。認知症はそのままにしておくと、だんだん進行してしまうからです。完治は難しいのが現状ですが、進行を抑制できるように治療を開始することが重要になります。
今回は、若年性認知症の方が施設に入居する際にチェックすべきポイント。また介護のほんねに掲載している「若年性認知症に対応している施設」についての工夫を口コミとともに紹介しましょう。
具体的に若年性認知症対応可の施設についてメリットを書き出してみましょう。
若年性認知症は完治できません。しかし放っておくと悪化してしまう一方です。レクリエーションや周りの方々とのコミュニケーションなどを通して進行を抑制することが大切になります。若年性認知症対応可の施設は、認知症を抑制する施策に取り組んでいる可能性が高いです。
データを見ても、生きがいを持っている方は認知症の進行が穏やかになっている傾向があります。
若年性認知症と高齢になってからの認知症とでは、意識に相違があります。特に65歳以下は定年の前であり、まだ働きたいという意識があるはずです。そのぶん、自身が認知症だと診断された際のショックは大きく精神的なケアも必要だといえます。
心のケアに慣れているスタッフがいるだけでも安心して入居できるでしょう。
若年性j認知症とは一般的に65歳以下で認知症になってしまった方を指します。介護施設のなかには65歳以上の受け入れにしか対応できない施設もありますが「若年性認知症可」の施設では40歳以上64歳以下の方の受け入れができる可能性が高いです。
ただし、詳しい受け入れ条件は施設に問い合わせてみましょう。
老人ホームへの入居を考える際には、費用や場所などさまざまな決定要因があります。なかでも認知症の進行を遅らせたいと考えている方は、若年性認知症対応可能な施設を選んでみてください。
若年性対応可の施設を見学する際に、職員に質問したり、注意深く観察したりすべきポイントを紹介します。今後、実際に入居を考えている方は参考にしてみてください。
「認知症の介護には慣れているものの、若年性認知症の介護をした経験がない」という場合もあります。あらかじめ質問をして経験の有無を把握しましょう。また「若年性認知症の際に特に配慮していることは?」などの絞った質問をするといいでしょう。
レクリエーションは脳への刺激を与えるうえで大切なものです。どれくらいの頻度で行われており、認知症に配慮した内容になっているかなどを聞き出しましょう。
会話は相手の言葉を聞いて思考して返すという、かなり脳を使う行動です。コミュニケーションがあるだけで認知症対策にもなりますので、あらかじめ把握しておきましょう。
コミュニケーションにつながる部分です。同じ年代の人がいるか否かを把握しておきましょう。会話が盛り上がる要因の1つでもあります。
認知症の場合は服薬の必要があります。進行の抑制につながり、大事なものです。当然、多くの施設では決まった時間に固定されていますが、一応確認をしておきましょう。
またその他、館内の内装や動線の設計、また回想法・園芸療法などの認知症対策の有無など、認知症にまつわることを質問しておくことをおすすめします。
では若年性認知症の受け入れ可能な施設をご紹介しましょう。実際の取り組みや、入居者・見学者の口コミなども一緒に紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ウェルケアガーデン馬事公苑は東京都世田谷区にある介護付き有料老人ホームです。上質な空間があり、馬事公苑ならではの余裕のある雰囲気を味わえます。
「ベランダからは馬事公苑を見下ろすことができ、時間によっては馬の姿を見ることもでき、なんとなく高級感や贅沢な感じを持ちながら静かな時を送れると思った。」
このように美しい景色などが見えることで季節の移り変わりを感じられます。すると「見当識」の機能などに好影響があり、認知症の抑制につながります。
施設の詳細はこちら:ウェルケアガーデン馬事公苑
大阪府箕面市でSOMPOケア株式会社が運営している介護付き有料老人ホームです。企業内大学「SOMPOケアユニバーシティ」で職員が介護関する知識を学んでおりますので、レベルの高い介助を受けられるはずです。
「個室へはペットを連れて入って良く、ワンちゃんの好きな入居者にとっては、 ワンちゃんの訪問は心が和むと思います。 」
認知症の療法としてペット療法があります。ペットを育てるという生きがいを感じることで進行を抑制するものです。ペット可の施設は若年性認知症の治療と相性がいいでしょう。
施設の詳細はこちら:そんぽの家 箕面
名古屋市港区のラ・ナシカあらこがわも若年性認知症に対応できる施設の1つです。運営会社である株式会社シダーが掲げるのが「”元気な体を維持することを習慣化する”」という言葉です。その通り、本格的なリハビリを受けられるのが魅力になります。
「お買い物ツアーや家族との交流など、毎月何かしらのレクリエーションが企画されていました。家族が来た時にいつでも使えるようなカラオケの設備も整っており、外出の際の参加率もかなり高いと聞いています。」
レクリエーションは前述したとおり、認知症の治療法として効果があります。脳に刺激があるので若年性認知症にもいい影響があるでしょう。
施設の詳細はこちら:ラ・ナシカあらこがわ
わじろの郷は福岡市東区にある介護付き有料老人ホームです。医療機関との連携や多種多様なレクリエーションなどがあり、認知症の方への対策もしている印象の施設です。
「ただ事務的というわけではなく、入居者とのコミュニケーションもとれており、良い雰囲気だと感じました。」
コミュニケーションによって認知機能などに好影響があります。スタッフが丁寧に会話をしてくれる施設を選ぶのもおすすめです。
施設の詳細はこちら:わじろの郷
若年性認知症の受け入れができる施設は決して多くありません。ですのであらかじめ絞ってから検索することをおすすめします。全国の若年性認知症対応可の施設のしぼりこみ検索はこちらから。お気軽に探してみてください。
この記事の寄稿者
介護のほんね編集部。認知症サポーターです。
介護を始めたての方に向けて、老人ホームや認知症に関する知っておきたい情報を、誰もが分かる簡単な言葉でご紹介します。