【2020年冬・新型コロナ対策】第3波に備えて高齢者とその家族が知っておくべきこと

2020.11.12
新型コロナ感染対策で知っておきたいこと

2020年11月に開催された「住まい×介護×医療サミット」(株式会社高齢者住宅新聞社主催)に参加しました。11日には株式会社安全な介護の山田滋さん「これからの季節に備える新型コロナ感染対策」と題したセミナーに登壇。

セミナーは介護事業者向けの内容でしたが、在宅介護などで介護に携わる方にとっても実践的で役立つ情報が多くありました。この記事ではセミナーの情報を一部抜粋して「新型コロナ感染対策」を紹介します。

新型コロナ感染症の知識を正しく身につける

まず感染症対策の前に「新型コロナ感染症の基礎知識をきちんと知っておくことが大切である」と山田さんは言います。押さえておくべき基本知識としては以下の10点を述べました。いま一度、新型コロナの認識が合っているかを確認してみてください。

  • 新型コロナウイルスは気道(のどや鼻)の粘膜から細胞内に侵入
  • 気道の細胞内で増殖して炎症を起こして発症
  • ウイルスは気道の分泌物に混じって体外に排出される
  • 飛沫感染は、感染者の飛沫を直接吸い込み感染すること(感染リスク高)
  • 接触感染は、手やモノを介して感染すること(感染リスク低)
  • 手やモノに付着したウイルスは人の細胞内に侵入できなければ死滅
  • 体外から排出後8~12時間程度で死滅する(※ただし環境による)
  • 発症した症状が出るまでの潜伏期間が長い
  • 重篤化すると致死率が高い
  • 特異な初期症状がなく感染していることに気づかない

帰宅時は手洗い・うがいだけではなく洗顔も!

上記で述べたように、のどや鼻がウイルスの侵入口となります。皮膚や手の傷口から体内に侵入した場合は感染することはありません。よって口や鼻をマスクで防御することが大切なのです。

なお感染対策として、帰宅時に手洗い・うがいだけではなく、洗顔することも山田さんは推奨しています。顔にウイルスが付着している場合、口や鼻に侵入しやすいからです。気軽にできるので生活に取り入れてみましょう。

新型コロナと風邪とインフルエンザの違いを知る

冬期になると新型コロナだけではなく、風邪やインフルエンザも流行します。特に新型コロナと風邪を見分けることは難しいでしょう。「きっと風邪だから大丈夫」と思い込むことは、周囲に感染させてしまうかもしれないので危険です。

今回はオーストラリア政府啓発資料を用いて、新型コロナと風邪とインフルエンザとの症状の違いを掴むポイントを教えていただきました(下記の表を参考)。

  • インフルエンザとの違い:悪寒からの高熱、関節痛がないこと
  • 風邪との違い:クシャミと鼻水の症状が少ないこと

クシャミと鼻水の症状がないときは新型コロナを疑う必要があります。

身体介護は濃厚接触 少しでも感染を防ぐ対策は?

次に介護による感染について対策する方法のお話がありました。身体介護はどうしても要介護者と介護者が濃厚接触になってしまいます。特に移乗の介助は頻度も多く、顔が10センチほど近くなることも。山田さんはできる限り感染を防ぐ介助をするために次の対策を実践することを推奨しています。

できる限り感染を防ぐ介助方法

  • マスクをきちんと顔に密着させる
  • できるだけ距離を保つ
  • 大きな声で話さない
  • 顔を近づけない介助方法に変える

顔を近づけない介助方法としてトランスボート(スライディングボード)を活用することもおすすめです。

基礎疾患がある方は特に感染症対策を

新型コロナは重篤化すると致死率が高い感染症です。感染症対策をするなかで、もし感染した際にどのぐらい重篤化する危険があるのかを知っておくことも大切です。また年齢だけではなく、基礎疾患がある人は重篤化しやすいことが分かっています。

中国の研究論文によると、70代がコロナに感染した際の致死率は7.6%に対して、心血管疾患者の致死率が10.5%という結果が出ました。高齢者でなくても基礎疾患がある方は、注意が必要です。

高齢者の新型コロナウイルス重篤化のリスクを把握しよう

高齢者であり基礎疾患がある場合は、致死率に大きく影響します。セミナーの中では重篤リスク予測の指標を教えてくれました。ご自分やご家族の重症化リスクを、下記の計算方法で把握してみましょう。

重篤化リスク予測指標

計算方法は、下記の表を参考に「年齢別指標 + 基礎疾患別指標」を求めます。例えば90代の高血圧症の方は17点。70代の心血管疾患で糖尿病がある方は25点。後者の方のほうが圧倒的に重篤化のリスクが高いことが分かります。

寒くなる冬にもう一度生活を見直してみる

2020年3月31日に緊急事態宣言が措置されてから、はや8カ月経ちます。新しい生活様式に慣れて気が緩んできた方もいるかもしれません。今回私はセミナーに参加することで、改めて新型コロナの知識を見直すよい機会になりました。

在宅介護をしている方は「感染症対策を強化すべきか」「正しい知識はあるか」などをご家族で話し合う機会をつくるのもいいでしょう。ぜひ、冬の時期に備えてもう一度感染症対策を見直してみてください。

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寄稿者

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井上薫

介護のほんねニュース編集部。
認知症サポーターです。介護に関する今話題のトピックや疑問を、分かりやすくお届けします。

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