2019年11月、埼玉県越谷市「せんげん台」駅のほど近く、秋には紅葉が彩る並木道に面した場所に「ロングライフ越谷」はオープンしました。創設以来「グッドフィーリング」「ヘルス&ナチュラルビューティー」など独自のコンセプトにもとづいたサービスを提供しています。ロングライフ越谷の魅力や入居者さまの暮らしについて、支配人の山田耕平さんにお話を伺いました。
五感に響くこだわりの住まい設計
──2019年11月にオープンしたということで、建物自体が新しいですね。住空間へのこだわりを教えてください。
ありがとうございます。“施設”の無機質な印象をなくした、温もりを感じる建物になっています。コンセプトは「風・光・水・緑を感じられる住まい」です。
なかでも光にこだわっていますね。
──「光にこだわっている」とは具体的にどういうことでしょうか?
そうですね、どの部屋にも光が差し込むように設計しています。正面玄関を入ったエントランスにはステンドグラスを設置していて、夕方になるとステンドグラスに夕日が差し込むんです。
他にも、夜は中庭をライトアップしていますね。中庭には水場があるので、光が水面に反射する光景は癒やされますよ。
──中庭も広々としていますね、水場があるのも素敵です。
ありがとうございます。水場にもひと工夫あって、館内にいると水の流れる音が聞こえるように設計されています。音や香り、光などで五感に響く造りになっているんですよ。
今後はもっと中庭に木や花を増やしていく予定です。入居者さまと一緒に花壇作りに挑戦しようと計画しています。
入居者さまに家事や講師をお願いすることも
──ますます心地よい空間になりそうですね。入居者さまと一緒に何かに取り組むことは多いんでしょうか。
はい。過去には掃除を一緒にしたこともありましたね。もちろん嫌がる方にはお願いしませんが、暮らしのなかで「役割」があることは、その人の生きがいにつながると思ってます。
家事などのお手伝い以外にも、入居者さまの経験を生かしてレクリエーションの講師をお願いすることもありますね。
──レクリエーションの講師をですか。具体的にどんなお願いをしたのかを教えてください。
そうですね、もともと書道の先生だった方には、書道のレクリエーションをお願いしました。ご本人も先生時代のことを思い出して生き生きとしていましたね。他にも趣味を生かして俳句の先生をしてもらったこともあります。
入居者さまの楽しそうな表情を見ると、ホームでの暮らしで誰かに頼られたり、役割があったりすることは大切だなと実感しますね。
──他の入居者さまの反応も教えてください。
年齢の近い人が講師をしていることは「あの人ががんばっているから、自分もがんばろう」と刺激になっていますよ。
私たち職員も、その人ならではの役割や好きなことを見つけられるように、一人ひとりを深く知ることを大切にしています。
──その人のパーソナルな部分をどうやって見つけていくのですか?
一度の会話で聞き出そうとしても難しいので、日々のふとした会話から「その人らしさ」を拾っていきますね。
ロングライフ越谷では月に1、2回茶話会を開いて、職員が入居者の方からいろんなお話を聞いています。先日は、男性の入居者さまとお相撲の話で盛り上がりましたよ(笑)。
──お話しやすい環境なんですね。会話から得た情報はどうやって職員同士で共有しているのでしょうか?
ロングライフには「グッドフィーリング シート」と呼んでいる書類があります。入居者さまにとって心地よいことを共有するためのツールです。
日々の会話で知った「その方が好きなもの」「過去の思い出」「磨いてきた特技」などを職員が書き込んでいるんです。
そのシートを職員全員で共有しています。毎日の会議で入居者さまがグッドフィーリングと思えることが何かできないかを考えているんです。レクリエーションの講師をお願いしたこともその一例ですね。
ロングライフが提供するグッドフィーリングとは
──グッドフィーリングですか。ユニークなネーミングですね。
はい。グッドフィーリングは当社のサービスコンセプトです。
「質の高い介護」「心地よい空間」「文化と背景」を尊重したサービスを提供することで、入居者さまに心地よさを提供するという意味でもあります。
入居者さまの生き様や好きなことなど「その人らしさ」を知るためにも、グッドフィーリング シートは重要な役割をもっているんですよ。
──他にもグッドフィーリングを提供するために意識していることはありますか?
押し付けることや、制限することはしません。食堂や共有設備も自由に使っていただけますし、門限もない。外泊も自由です。
あくまでもロングライフ越谷は入居者さまの「自宅」と思っていただくことを意識しています。
──自由なんですね。入居者さまはどんな1日を過ごしていますか。
朝は体操をして、朝食を食べます。お元気な方はホームから徒歩約3分の「イオンせんげん台店」でお買い物を楽しんでいますね。
昼食や夕食は、ホームでも提供していますが、外食、または居室にあるキッチンで自炊する方もいます。
介護が必要な方は、日中はレクリエーションに参加するほか、外部のデイサービスを利用していることもありますね。自由気ままに生活を楽しんでいただけていますよ。
──他にも「自宅」としての工夫があれば教えてください。
ご自宅で愛用している家具を持ち込むことが可能です。あとお食事の際にマイ調味料も持ち込めます。皆さん、塩コショウを足したり、海苔を付けたり、お好みの味にカスタマイズしていますね。
自宅と同じように何かを強制することはありません。あくまでもこの場所はお客様の自宅です。私たち職員は黒子なんです。
ヘルス&ナチュラルビューティーを叶える
──黒子としてサポートすることを意識しているんですね。
はい、主体はお客さまという気持ちを忘れないようにしていますね。この気持ちが「ロングライフらしさ」なのかもしれません。
他にも健康寿命をサポートする「ヘルス&ナチュラルビューティー」というプログラムがあります。
──女性の方がそそられる言葉ですね。具体的な内容を教えてください。
そうなんですよ。女性の入居者さまが多いので喜ばれています。
お食事面では医師が監修した「パワーサラダ」というメニューがあります。高齢者のエネルギーとなるように鶏肉や豆が入ったタンパク質多めのサラダです。
パワーサラダは、当施設に来た社長が近くのイタリアンレストランでたまたま食べたのがきっかけで、そのままメニューになったんですよ(笑)。
──おいしそうですね! 医師が監修したという点も信頼できます。
はい、生活習慣病や認知症、フレイル(虚弱)の予防効果があるメニューをいろいろとご用意しています。入居者さまからもおいしいと喜ばれていますよ。
他にもヘルス&ナチュラルビューティーの取り組みとして、オリジナルの「ロングライフ体操」があります。こちらはテコンドーのオリンピックメダリストである岡本依子さん監修です。やりだすと皆さん楽しいみたいで、毎朝の習慣になっていますね。
──オリジナル体操まであるんですか。ロングライフのケアに対するこだわりを感じました。ロングライフ越谷ならではの魅力も教えてください。
ロングライフ越谷は2019年にオープンした施設です。設備がきれいなことはもちろんですが、かなり細かいところまで掃除が行き届いています。施設選びの際は意外と見落とされがちですが、基本的な部分は最も大事だと思っています。
あと周辺には「イオンせんげん台店」や「千間台第三公園」もあり、心地よさと利便さが両立している周辺環境も魅力ですね。越谷は、平坦な道が続いていますのでシニアの方も暮らしやすい街です。
ヘルス&ナチュラルビューティーの取り組みとしては、お越しいただいたお客さまにデトックスウォーターをお出しています。輪切りのフルーツを付けたお水です。おもてなしの気持ちを込めていますので、お越しになった際はぜひ召し上がってください。
──最後に施設探しをなさっている読者の方にメッセージをお願いします。
実際に足を運んで自分の目でホームを見てほしいです。それこそ「掃除は行き届いているか」「スタッフの顔はどうか」「入居者はどうやって過ごしているか」など、施設の内面的な部分が見えてきます。
ロングライフ越谷は自由に生き生きと過ごしたい方におすすめです。私たちが黒子としてサポートしますので、皆様の見学をお待ちしております。
──本日はありがとうございました。
老人ホーム・介護施設の概要
施設名:ロングライフ越谷
事業者名:日本ロングライフ株式会社<
住所:埼玉県越谷市千間台西3-2-15
ロングライフ越谷の詳細ページ
この記事の寄稿者
井上
介護のほんねニュース編集部。
認知症サポーターです。介護に関する今話題のトピックや疑問を、分かりやすくお届けします。