インタビュー

100人の介護専門家より、1000人の介護経験者をつくる。4年間で返済する奨学金”ミライ塾”に迫る。 介護コネクション 奥平さんインタビュー

地域密着型の高齢者・介護事業所応援サイト「介護本舗」や、介護版の奨学制度「介護現場インターンシップ型自立支援プログラム『ミライ塾』を運営する奥平さんに、この事業にかける想いを聞きました。

株式会社 介護コネクション 代表取締役 奥平 幹也さん
地域密着型の高齢者・介護事業所応援サイト「介護本舗」や、介護版の奨学制度「介護現場インターンシップ型自立支援プログラム『ミライ塾』を運営する奥平さんに、この事業にかける想いを聞きました。

地域、介護、医療をつなげていける存在でありたい

―起業の背景を教えてください―

これからは地域、介護、医療がつながっていく時代かなと思いました。僕もその一端を担いたいと思ったのがきっかけです。なので、「つなげていこう」という思いで、介護経験もなくつながりも無いくせに「介護コネクション」という社名にしました。今思えば何て大層な名前を付けたなと思っています。

―介護コネクションはどういう事業をしているんですか?―

「マッチング」をテーマに様々な事業を展開しています。例えば、ボランティアの方が「施設で何かパフォーマンスをしたい」と思っていてもパフォーマンスする場所が見つからない。一方どこかの施設ではそういう方々を呼びたいんだけどつながりが無い。そういう人たちをつないでいく場所をインターネットサイトの『介護本舗』を通じてバーチャルとリアルで提供しています。また、最近の注力事業は『ミライ塾』という奨学金事業になります。

大学奨学金の課題と介護現場の人手不足を同時に解決できると思った

―ミライ塾とは?―

奨学金を提供する代わりに、介護現場で働いてもらいながら学生生活を送って頂く仕組みになっています。現在、経済的な理由で進学できない学生が年々増加していると感じています。私自身も同様の理由から新聞奨学生をしながら大学を卒業しました。また、大学を卒業してからの奨学金返済が苦しく、返済自体が滞っているケースが増えており、これは社会問題になりつつあります。一方、介護業界は人が圧倒的に足りてない。それをどうやって支えていくかと考えた時に、奨学金の問題と介護業界における人手不足の問題を一個一個解決するのではなく、同時に解決できるんじゃないかなと思いました。現在、特に新聞社系の奨学金はたくさんあるけれど、これは女性が働きにくい環境であったり、朝刊・夕刊の縛り等の拘束があるために夜間の学生は断念せざるを得なかったりと様々な問題が生じています。ですが、介護の現場はシフトの組み合わせによって夜間の学生も働けたり、女性も十分働ける環境です。

―ミライ塾の特徴を教えてください―

我々の奨学金は3つの特徴があります。一つ目は、授業料だけでなく、入学金を借りることが可能です。だいたいの奨学金が入学してから授業料に払われる形ですが、経済的な理由で奨学金を申し込む学生は入学金自体の支払いも難しいのが現状だと思います。こうした状態の学生にとって入学金の借り入れができることは大変なメリットになります。二つ目の特徴は、大学を卒業してから返済が始まる通常の奨学金制度に対し、弊社の奨学金は日本学生支援機構等の奨学金を組合せ、在学中の4年間の間に返しきる形を取っています。初年度は在学中の勤め先となる事業者に借り入れ、1年目の奨学金を2年目に当て、2年目の奨学金を3年目に当てるという具合に進めていきます。ですが、こうして進めていくと卒業時にはまだ返済が終わっていない計算になりますが、不足分は事業者さんに免除してもらえるように交渉をしています。3つ目はお祝い金を頂けること。卒業時に残りの費用を免除してもらうだけではなく、最高30万円のお祝い金を受け取ることが可能です。

100人の介護専門家より、1000人の介護経験者を作りたい

―ミライ塾を通してやりたい事とは―

なぜ学生を支えようとしているかというと、今後は彼らが高齢化を支えていく世代になりますので、ここを支えておかないと今後ますます高齢化が進んでいく社会を支える人材が不足することになってしまうと思っているからです。高齢者を支えていく仕組みも大事だと思いますが、高齢化社会を支えていく人材自体を支えていかないとダメだと思います。介護の現場を経験した人が色々な業界で活躍していくという状態を作っていけば、その分だけ介護・高齢化社会に関心を持つ人が増えていく。そしてゆくゆくは、その方たちが介護・高齢化社会を支える力になってくれるのだと思っています。僕は、「100人の介護専門家より、1000人の介護経験者をつくる」というテーマでミライ塾をやっていこうと思っています。

今までの介護業界にはなかった新たな仕組みを構築する奥平さん。。。自らの経験から生まれた仕組みというところがアツいですよね!まだスタートアップ段階ではありますが、学生時代に抱える課題と介護業界が抱える人材不足という大きな課題を同時に解決できる素晴らしいシステムだと思いました!これからが楽しみです!!(岡)
岡勇樹(NPO法人Ubdobe代表理事)

この記事の寄稿者

岡勇樹(NPO法人Ubdobe代表理事)

介護のほんねニュース初代編集長。1981年 東京生まれ。3歳〜11歳までアメリカ・カリフォルニア州で生活。27歳で高齢者介護と障がい者支援の仕事を始め、29歳で医療福祉・音楽・アートを融合させた「NPO法人Ubdobe」を設立。近年は厚生労働省 介護人材確保地域戦略会議の有識者やNHK出演など多岐に渡る活動を展開中。(http://ubdobe.jp)

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