インタビュー

能力や想いのある人が自信を持って活躍できるように 株式会社けあらぶ 山本さんインタビュー

せっかく介護の仕事に就いても、入職後にミスマッチに気づく人もいます。そんなミスマッチを防ぐために。SCOUTME KAIGOの想い、目指す社会とは?責任者の山本さんにお話を伺いました!

SCOUTMEKAIGO山本さん

適性や特性でもマッチングするSCOUTME KAIGO。

【中浜】自己紹介をお願いします。

【山本】株式会社けあらぶで「SCOUTME KAIGO」の責任者をしている山本と申します。SCOUTME KAIGOは、登録している求職者の情報を企業が見て、自社に合った人材をスカウトできる全く新しい形の求人サービスです。企業から求職者にスカウトメールを送れるサービスはほかの求人サイトでもよく見かけますが、居住地や希望年収、経歴でのマッチングが主体です。SCOUTME KAIGOは、それらに加えて「性格診断機能」を使いその人の適性や特性を見てミスマッチを防ごうという設計になっています。

性格診断機能って?

【中浜】 介護の現場ってとても複雑で、現場業務もあれば事務業務もあり、両方やらないといけないこともある。施設にもいろんな種類があります。そういったなかで、想像していたのと違ってミスマッチを起こしている人が多いと思います。

【山本】前職で介護の採用の場にいました。そのとき、本部で採用をしていたのですが、実際に働くのは現場なんです。会社の価値観との一致も大切ですが、事業所で働く人との相性がとても大切なことに気づきました。

性格診断は、120問の質問に答えていただくと特性や力を発揮しやすい環境が分かるようになっています。例えば、現場に専念して一つのことを突き詰めたいのに会社からは管理者候補として現場をまとめてほしいと言われたりとか、もっと外に出て新しいことをやってほしいと言われたりしたら、その人にとっては苦痛じゃないですか。そういったことにならないようにあらかじめ診断に答えてもらいます。

また、企業側は事業所で働いている人に診断テストを受けてもらうことができます。それによって、今の組織にはこういう人が欠けている、こういう人が入るともっとよくなるといったことも分かるようになっています。

【中浜】普通だと、気の合う人などを採用してしまいしがちですが、それだと全体の力が伸びづらくなったりしますよね。この無料オプションは、すでに事業所で働いている人にとっても働き方を見直すことにも役立ちそうです。ところで、120問って大変じゃないですか?

【山本】正直、120問答えていると途中で嫌になります(笑)。だからその対策も考えていて、15問ずつに分けることで通勤や休憩の時間にやってもらえるようになっています。これを受けると、その人の情緒的な特性や人間関係の特性など、1から16のうちどのタイプなのかが分かるようになっています。また、採用する企業側も面接を受ける人の診断結果が分かるようになっているので、面接がしやすくなっています。

「個と個をつなげていく」さまざまな工夫。

【中浜】流れとしては、求職者は診断で自分の適性を知り、資格や希望年収を登録して採用側のスカウトを待つ。採用者は自分たちの希望を入力してマッチングできたら面接を行うということなんですね。性格診断機能以外にも、ミスマッチを減らす工夫はありますか?

【山本】言葉では人柄が伝わりづらかったり、自己PR文を入力するのはおっくうだったりするので、動画で自己PRができる機能をつけました。あとはFacebookを積極的に利用している方であれば、連携機能で自分のFacebookページを見てもらえばわざわざ自己PR文を考えずに済むようになっています。

このように、求人募集の段階で、勤務地や年収だけでなく、自分の特性・自分の経験値・人となり等を企業に伝えることで、細かいフィッティングが可能になり、「個と個をつなげていく」採用が可能になると思っています。

【中浜】「個と個をつなげていく」という考えが、求職者が入職前に企業に対して匿名で質問できる機能をつくることにつながるわけですね。

【山本】そうです。面接前に聞くと不利になるのではないかと考えてしまう質問って結構ありますよね。子どもが熱を出したときにも休みをもらいやすいか、持病をもっていても大丈夫かとか、夜勤手当はいくらなのかとか。

そういうことを誠実に話し、ミスマッチを生まないようにすることは採用担当者としてすごく大事だなと。本来、採用担当者は営業マンに近いと思います。分かりにくいかもしれませんが、採用担当も求職者をめぐってほかの企業と激しく争っているんです。

一人ひとりの特性をつかんで職場に迎え入れたら、高いパフォーマンスにつながる。

【中浜】SCOUTME KAIGOを立ち上げるときの想いをお聞かせください。

【山本】去年の11月に弊社の代表がシステム会社と一緒に立ち上げをしたのですが、あまりに未完成だったので、いっそのことゼロから立ち上げてしまうと(笑)。もともと代表は、採用費用を減らしていきたいというのと、介護職の処遇を改善していきたいという想いを持っていました。

【中浜】たしかに採用費用ってかなりかさみます。広告を出しても採用できるかも分からない。応募の電話を待ち続けるのも大変ですしね。

【山本】そうなんですよね。そこから半年ぐらいどのような仕組みがあればいいのか、代表と私、エンジニア、診断テスト制作者の4人で作っています。

【中浜】介護事業者の事務や採用をしていたなかで、SCOUTME KAIGOで一番大切にしたかった機能ってなんですか?

【山本】診断機能は絶対に入れたかったところです。企業の新卒採用をずっとやっていて、一人ひとりの特性をつかんで職場に迎え入れられたら、もっと高いパフォーマンスが出せるのにと感じていました。

ずっと働きたいと思える職場をつくるため。能力や想いのある人にもっと自信を持ってもらうため。

【中浜】今後の展開を教えてください。

【山本】人口知能を導入して、なるべく人件費をかけずにマッチングの精度をさらに高めたいです。具体的には、スタッフが入社してからどれくらいその仕事を続けているのかも追っていけるといいですね。

【中浜】今後SCOUTME KAIGOを通して、介護業界のどのような姿をめざしていますか?

【山本】企業側の視点でいえば、今まで採用にかけていた費用を職員の研修や次の事業展開の資金に回せるようにしていきたいです。人が辞めない、ずっと働きたいと思える職場をつくるためのお金を生み出したいなと。求職者の視点でいえば、能力や想いがある人にもっと自信を持ってもらって、待遇を改善できるよう環境を作っていきたいですね。

編集者の一言

これまでの求人と180度違った求人に、頑張っても報われないなんていう介護や福祉の現場が変わるきっかけになるかも知れないと感じました。
自分に力をつけてそれをしっかりアピールする。福祉の仕事でも発信力を身につけていく重要性が増していくきっかけになりそうですね。

SCOUTME KAIGO

中浜 崇之

この記事の寄稿者

中浜 崇之

二代目編集長。介護福祉士、ケアマネジャー。2014年に世田谷デイハウスイデア北烏山を立ち上げる。2010年より「介護を文化に」をテーマに介護ラボしゅうを立ち上げ運営中。(http://kaigolabo-shuu.jimdo.com/

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