医療福祉系セレクトショップ「HALU」がこの夏オープン!
この夏、東京都世田谷区の三軒茶屋に医療福祉系セレクトショップ「HALU」がオープンします。どうして三軒茶屋?医療福祉系セレクトショップって?そんな疑問を介護のほんねニュースの初代編集長でもありHALUオープンの準備を進めるUbdobe代表の岡勇樹さんに話を伺いました。
メッセージを発信し続けられる仕組み。
− どうして今回「場」をつくることになったのですか?
僕らは自主開催や委託事業でイベントを開催する機会が多いのですが、イベント以外にいつでもメッセージを発信し続けられる仕組みがほしい。そう思ったらすぐに『店舗だ』って浮かびました。思い立ったが吉日。よし、店舗をやろう!
それに活動の中で「行政の窓口に行っても具体的な話をしてくれず、相談できる人がいない」「支援してくれる事業所の種類や数が多すぎてよくわからない」といった話をたくさん聞くようになりました。であれば、それも創ろう!
クリエイション!ヤーマン!ということでショップを作ることを決意しました!
− 東京都世田谷区の三軒茶屋というと、渋谷からもほど近くて、住宅街と商店街といい雰囲気の飲み屋さんがたくさんある街、というイメージです。今回「HALU」をオープンする場所を三軒茶屋にした理由はなんですか?
サラリーマンを辞めて、音楽療法の専門学校に通いはじめたのが三軒茶屋駅から徒歩圏内の学校だったんです。実は、事務局長の舘野も同じ専門学校に通っていて、そこで出会いました。2008年に学校の仲間も巻き込んで、あらゆる子ども達が芸術活動を通してコラボレーションを実現する音楽とアートの祭典「Kodomo Music & Art Festival」(KMA FES)も開催して。そのイベント開催に向けて三軒茶屋にあるボランティアセンターでスタッフ説明会をしたり、子どもたちとワークショップをしたり…。三軒茶屋は、NPO法人Ubdobe発祥の地でもあるのです。思い入れがある地域というのもあるし、昔から住んでいる方、ファミリー、学生さんなど幅広い年齢層で賑わう街でもあるのが魅力ですね!
どのような環境であってもあらゆる人々が積極的に社会参加できる楽しい世の中を。
− 岡さんが医療福祉に携わるようになった背景やUbdobeを立ち上げた経緯を教えてください
僕は日本で生まれ、アメリカで幼少期を過ごし、高校時代は毎日ライブハウスに通い、大学時代は毎晩DJバーで過ごすような、音楽まみれの人生を送ってきました。
そんな中、医療福祉の業界に関わるようになったきっかけは、大学時代に母をがんで亡くし、サラリーマン時代の祖父の認知症を、僕が経験したこと。
病気のことなんて、誰も教えてくれなかった。
自分が『知らない』ということで、自分の大切な家族に対するアクションができなかったことに、僕は責任を感じ始めました。
その後、専門学校に通いながら、高齢者介護と障がい者支援の事業所でアルバイトをはじめました。自閉症の男の子や脳性麻痺のおじいちゃん。色々な人と出会い、色々な意味で「社会から断絶された状態」で生活をしている人がいることを知りました。
何よりも自分自身が音楽やアートに救われてきたから、医療福祉業界ももっとポップに生活の中に入り込んで、大事なことはより楽しく人に伝わっていくような仕組みを考えたい。
どのような環境であっても、あらゆる人々が積極的に社会参加できる楽しい世の中を創っていきたい。そんな想いから、NPO法人Ubdobeを立ち上げて、今に至ります。
− これから「HALU」をどんな場所にしていきたいですか?
障がいがあるとか高齢であるとかっていう理由で社会参加を諦める必要なんてない。障がいは環境の側にあり、高齢とは年輪のように積み重ねられた経験や体験の宝庫である。それなのに難病や障がいと共に生きる当事者と家族の相談場所があまりに少なすぎる!さらに、医療福祉分野の情報や状況は外から見えにくく、市民の理解や興味関心を引くきっかけ作りが困難だと言われています。
それなら、作っちゃおう!見えやすくしちゃおう!行政や制度の枠から飛び出て、商店街の中に医療福祉を突っ込んじゃいます。
だから、一緒にやりましょう。
− 「HALU」で実際にどんなことをやっていく予定ですか?
ユニバーサルデザインの玩具、食器、家具や、最先端医療福祉機器、福祉作業所で作られたこだわりのプロダクトなどを厳選した「セレクトショップ」にしたい!というか、します!あとは、医療福祉業界の最新情報が詰まったタブレットや書籍コーナーを設置して、より多くの選択肢を提供するだけでなく医療福祉従事者、難病当事者や家族がリアルで適切な相談支援も行っていきます。不登校児、シングルマザーなどの相談も含めて、あらゆる人々の味方になれる空間創りを行いたいです!
あとは、キッズやファミリー向けのワークショップとか、Ubdobe理事によるスクール「Ubdobe Universal University」を開校しちゃいます!理事には、介護士、看護師、社会福祉士と現場で働きつつ、団体運営に携わっている変態ばかりなので、医療福祉を多角的に切り、誰にとってもわかりやすい内容で行います。
などなど、これからもどんどん増える予定!!
− 読者の方へのメッセージをお願いします!
最後まで読んでくれた皆さん、ぜひ、このムーブメントにご協力ください。それは、「あなたの力がないとできません(涙)」という意味ではありません。「あなたの力がなくてもやりきります(気合:汗)だからこそ、一緒にやりましょう」というメッセージです。
「Ready for」で人生初のクラウドファンディングというものを始めました!店舗の詳細もこのリンク先に載っています。6月末までに300万円必要です!
https://readyfor.jp/projects/8032一口3000円から寄付できて、応援いただくと店舗で取り扱う商品やイベント割引券などもプレゼントしちゃいます!応援しながらも肌でHALUやUbdobeを体感できるようなお礼を用意しましたので、ぜひ、チラ見&シェア&ご支援、よろしくお願いします!!!!
編集者の一言
なぜか入り口は狭いのに奥が深すぎる医療福祉業界。それがきっとHALUによって「素敵なお店だなと思ってフラっと入ってみたらそこが医療福祉への入り口だった」という世界観になっていくのではないでしょうか?オープンしたらまた続報をお伝えしますのでお楽しみに!
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この記事の寄稿者
横尾千歌
「介護のほんね」ディレクター。介護の用語や介護関連の仕事のこと、高齢者向けの住宅事情など、今まで縁遠かった人でも読みやすいよう図や絵とともに情報を発信します。