同時に3人の介護をする
父の介護疲れもあって、母が起き上がれないほどのめまいに襲われて大変なタイミングで入った、一人住まいの叔母からの電話。心配にはなりつつも、電車で1時間半ほどのところに住む叔母の元へ、このような状況では駆け付けることもできず、救急車を自分で呼んでもらう様に話をしました。
原因は盲腸で経過もよく1週間ほどで退院をしたのですが、その一時期、私は同時に3人の介護やサポートをしなければならなかったのです。
休暇を消費し介護に飛びまわる
身体は一つで3カ所・3人の介護のため、週末と夏期休業を使い、あちらこちらに飛びまわることとなりました。90歳で亡くなった母方の祖母も年の割には元気でほぼ自立していたとはいえ、最後の約10年程は何らかの介護や生活のサポートが必要な状況でもあり、叔父と叔母がそれぞれ数年ずつ同居をしていました。母を含めほかの兄弟姉妹も、何かあると兄弟姉妹間で話し合いをし、手が必要な時には母や私も手伝いに行っていました。在宅介護の得られない理解
一緒に暮らしたことのある兄弟姉妹は、在宅での介護がどれほど大変か解っているので、ヘルパー等のサービスを入れることに異論をはさまないのですが、離れて暮らしていて通いながらサポートしている兄弟姉妹たちには、365日24時間どんな状況であっても気にかけていなければならない状況を理解できず、いちいち大騒ぎをするのです。
やることなすことが的を得ていないとんちんかんな方向なのに、自分たちがどんなにかいいことを言っているかと思い込んでいるのです。そして口を開けば、「お母さん(祖母)がかわいそう」となります。更にいちいち、自分たちの思い込みや愚痴を、電話やメール等の文明の力を駆使し発信するのです。
<続く>
この寄稿文は全3回の連載です。
この記事は、doppo の内容をアレンジしてお送りしています
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この記事の寄稿者
佐久間 理央
POLE・STAR株式会社ディレクター
大正大学大学院人間研究科修士課程修了(社会福祉学)。
私立国際武道大学、社会福祉法人武蔵野療園、社会福祉法人渋谷区社会福祉協議会等を経て現在POLE・STAR株式会社を設立。
主に福祉や生活に関する相談、コンサルティングを行っている。