神奈川県川崎市は、多摩川を挟んで東京都とも隣接しています。政令指定都市であり人口増加率も高く、活気あふれる地域です。老人ホーム・介護施設も多くあります。川崎市の特徴、要介護認定を申請する場所、高齢者支援制度などをまとめました。
川崎市から見た多摩川と六郷川橋梁の写真
人口150万人以上の川崎市。県内では横浜市の次に人口が多い政令指定都市です。政令指定都市では、最も面積が小さく人口密度が高い市です。
なお、川崎市の65歳以上の高齢者数は31万人以上、高齢化率は18.13%です(2020年10月調べ)。年々高齢化が進んでいますが、全国平均に比べると低い割合です。
川崎市の地形は南北に細長く、川崎区・幸区・中原区・高津区・多摩区・宮前区・麻生区の7区で構成されています。市の中心地は工場や企業、繁華街がある川崎区です。他の区も東京へのアクセスが良いため、新興住宅街(ベットタウン)として発展しています。
また中原区・高津区・川崎区・宮前区の順に人口が多いです。特に中原区の武蔵小杉エリアは、近年タワーマンションが林立しており、人口が急増しています。区によって雰囲気が異なる点も川崎市の特徴といえます。
参考:川崎市「川崎市における高齢化等の状況」
川崎市の魅力
川崎市の魅力の1つに「利便性の高さ」があります。比較的どのエリアでも駅周辺にはお買物施設や飲食店があり、生活には困りません。特に「川崎」「武蔵小杉」「溝口」「登戸」「新百合ヶ丘」駅周辺は、お買物施設や飲食店が充実しています。
また、人口密度が高い都市と前述しましたが、自然環境も豊かです。東京との境目には一級河川の「多摩川」が流れています。川や緑が身近に感じられるため、散策や運動するスポットとしておすすめです。
さらに、多摩区には川崎市内最大の都市公園「生田緑地」が広がります。里山や雑木林が保全されているため、都会では珍しい野鳥や植物も生息・生育しています。
川崎市の主要駅・市役所・地域包括支援センター
主要な駅や市役所、区役所、地域包括支援センターなど、高齢者の生活に欠かせない施設の情報をご紹介します。
川崎市の主要駅
川崎市ではJR・京浜急行電鉄・東急電鉄・小田急電鉄・京王電鉄が運行しています。計56駅あり、1日の平均乗車人数が最も多い駅はJR「川崎」駅です。また複数の路線を使える「溝の口」「武蔵小杉」駅も乗車人数が多くなっています。
ご高齢の方や調子が優れない方は、通勤・通学の時間帯を避けることをおすすめします。また路線バスを利用するのも一案です。
川崎市の平均乗車人数ランキング
川崎市の市役所・区役所
川崎市には8カ所の市役所・区役所が存在します。川崎市役所と中原区役所、高津区役所、川崎区役所の所在地、アクセスをまとめました。
ご高齢になると要介護認定を申請したり、介護施設へ入居する際に住所変更したりと、何かと行政の手続きが多くなります。なお、川崎市役所では要介護認定の申請を受け付けていません。
参考:川崎市「市役所・区役所などの連絡先一覧」
役所
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所在地・アクセス・ホームページ
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川崎市役所
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- 所在地:川崎市川崎区宮本町1番地
- アクセス:JR「川崎」駅から徒歩10分/京浜急行「京急川崎」駅から徒歩4分
- 要介護認定申請窓口:市役所では受け付けていません
- ホームページ:川崎市役所
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中原区役所
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- 所在地:川崎市中原区小杉町3-245
- アクセス:JR「武蔵小杉」駅北改札から徒歩5分/東急「武蔵小杉」駅 正面口から徒歩5分
- 要介護認定申請窓口:高齢・障害課
- ホームページ:中原区役所
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高津区役所
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- 所在地:川崎市高津区下作延2-8-1
- アクセス:JR「武蔵溝ノ口」駅南口から徒歩4分/東急「溝の口」駅南口から徒歩3分
- 要介護認定申請窓口:高齢・障害課
- ホームページ:高津区役所
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川崎区役所
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- 所在地:川崎市川崎区東田町8番地
- アクセス:JR「川崎」駅から徒歩10分/京浜急行「京急川崎」駅から徒歩7分
- 要介護認定申請窓口:高齢・障害課
- ホームページ:川崎区役所
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川崎市の地域包括支援センター
地域包括支援センターは、介護・医療・保健・福祉といった高齢者に関する悩み事を無料で受け付けている機関です。「高齢者の総合相談窓口」「介護予防マネジメント」「権利擁護」「ケアマネジメント支援」などを業務として、各エリアに設置されています。保健師や社会福祉士、主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)などが相談ごとに対して解決策を提示してくれます。
川崎市には、49カ所の地域包括支援センターを設置しています。近隣の地域包括支援センターの場所は、川崎市の「地域包括支援センターについて」のページにて確認してください。
川崎市のイベント
川崎市制記念多摩川花火大会(2009年、東京都側から撮影)。(Volfgang - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=7651318による)
川崎市で開催しているイベントを紹介しましょう。
多摩川で打ち上がる「川崎市制記念多摩川花火大会」は川崎市では代表的なイベントです。夏ではなく10月に開催されるため、蒸し暑くなく参加しやすい気候です。川崎市の秋の風物詩となっています。なお「世田谷区たまがわ花火大会」と開催です。
また、厄除け大師として知られる「川崎大師平間寺」では毎月行事を催しています。豆まき(2月)、花まつり(4月)、風鈴市(7月)、盆踊り大会(8月)など、季節を感じられる行事が満載です。仲見世通りも活気にあふれ、飴屋や和菓子屋、喫茶などが点在しています。イベントがない日に訪れても楽しめるでしょう。
なお、老人ホームによっては、外出レクリエーションとしてイベントに参加することがあります。気になる方は、見学時に「どんなイベントに参加しているか」を老人ホームの職員に質問してください。
川崎市の高齢者支援制度
川崎市では、地域の高齢者に対して支援制度を整えています。ここでは一部の取り組みを紹介します。
認知症等行方不明SOSネットワーク
認知症を患っていると、行方不明となる恐れがあります。川崎市では「認知症等行方不明SOSネットワーク」に登録した高齢者を対象に、無料で「SOSネームプリント」を配布しています。持ち物や衣類に貼り付けるシールです。
SOSネームプリントはQRコードが印字されており、発見者が読み取るとコールセンターの電話番号が表示されます。そしてコールセンターから家族に連絡する仕組みです。
参考:川崎市「認知症等行方不明SOSネットワーク」/「認知症等行方不明
SOS ネットワークのご利用について」
高齢者等緊急通報システム
独り暮らしの高齢者であり、慢性疾患のため日常生活に注意を要する方を対象に「携帯型緊急通報システム」を貸し出しています。自宅外でも利用が可能な「携帯型」と自宅内のみで利用が可能な「自宅設置型」の2種類があります。緊急の際は、警備員が24時間体制で駆けつける体制が整っています。
利用料は所得に応じて異なりますので、以下のページをご確認ください。
参考:川崎市「高齢者等緊急通報システム」
シニア世代の情報誌「楽笑」
「楽笑」は、高齢者の生きがい、健康づくりを支援するための情報を発信している冊子です。おすすめのイベントや、川崎市で活躍しているサークルが紹介されています。新しい趣味や生きがいを見つけたい方は、冊子を参考にサークルを探すのもおすすめです。
冊子は各区役所などで配布されていますが、以下のページからもPDF版が読めます。
参考:川崎市「シニア世代の情報誌『楽笑』」
川崎市で見つからない場合は周辺エリアで探してみる
希望する老人ホームが見つからない場合は周辺地域まで範囲を広めてみましょう。川崎市に隣接する地域には神奈川県横浜市、東京都大田区・世田谷区・調布市・狛江市・稲城市・多摩市・町田市があります。
また、川崎市は全国的にも老人ホームが多いエリアです。選択肢が多すぎて迷ってしまう場合は、区で絞ってみてください。介護のほんねでは、川崎区・幸区・中原区・高津区・多摩区・宮前区・麻生区の各区で絞ることも可能です。