【専門家監修】介護医療院とは|施設・人員基準などをわかりやすく解説

2018年に新設された「介護医療院」。特別養護老人ホームや介護老人保健施設など、あらゆる施設形態があるなか、どのような特徴があり、どう違うのでしょうか。費用や設備、サービス、入所までの流れなど、専門家の監修のもと、分かりやすく解説していきます。

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平栗 潤一

この記事の監修

平栗 潤一

一般社団法人 日本介護協会 理事長

大手介護専門学校にて12年で約2,000名の人材育成に関わり、その後、人材定着に悩む介護事業所の人材育成や運営支援を実施。2020年4月からは一般社団法人日本介護協会の理事長に就任し、介護業界の発展を目指して介護甲子園を主催している。

介護医療院とは「医療ケアが充実した生活施設」

介護医療院は「日常的な医療ケアなどの医療機能」と「生活施設としての機能」とを兼ね備えた住まいです。夜間も医師や看護師が常駐し、看取りやターミナルケアにも対応しています。

入所条件は要介護認定を受けている要介護1以上の人です。長期療養を必要とする要介護者が対象になります。

自宅での生活が難しい要介護度4・5の人や、日常的に医療ケアが必要な人におすすめです。

介護医療院は2018年4月に新設された

介護医療院は、介護保険法の一部改正により、2018年4月に新設された比較的新しい形態の施設です。介護付き有料老人ホームなどの民間サービスとは異なり、介護保険で規定された公的サービス「介護保険施設」の1種に含まれます。

介護保険施設
  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養病床(介護療養型医療施設)
  • 介護医療院

4種類の介護保険施設を比較

介護保険施設には介護医療院をはじめ、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、介護老人保健施設、介護療養型医療施設(介護療養病床)があり、施設形態によって運営方針がすみ分けされています。各施設の特徴を知り、介護医療院の理解を深めることが重要です。

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)

特別養護老人ホーム、通称「特養」は、要介護者のための生活施設です。あくまで生活施設であるため、日常的な医療ケアが必要な人には向いていません。ほとんどの人が終身利用しているため、待機者が多い傾向にあります。

特別養護老人ホームについてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

特別養護老人ホームとは、入居条件や費用、有料老人ホームとの違いを紹介

介護老人保健施設

通称「老健」と呼ばれている介護老人保健施設は、自宅と病院の中間的な施設です。利用者の在宅復帰を目指しているため、リハビリテーションが充実しています。原則3カ月の利用のため、長期利用には向いていません。

介護老人保健施設についてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

介護老人保健施設(老健)とは|費用や法的な特徴、特養との違いを解説

介護療養病床(介護療養型医療施設)

介護療養病床(介護療養型医療施設)は、慢性の病気によって長期入院が必要な人に医療・介護・リハビリを提供する施設です。2017年に廃止が決定し、2024年3月末までに全面廃止の予定です。経緯は後述しますが、現在介護医療院への転換が進められています。

介護医療院

介護医療院は長期療養のための医療と日常的な介護、生活支援が整った施設です。介護保険法の改正案により2018年4月に創設されました。

介護保険施設の特徴
医療ケアの充実 生活施設の充実 看取り対応 長期療養
介護老人福祉施設
介護老人保健施設
介護療養病床
介護医療院

介護療養病床の廃止、“受け皿”としての役割とは

2024年3月に廃止される介護療養型医療施設(介護療養病床)の受け皿として創設されたのが介護医療院です。介護医療院の特徴について理解を深めるために、まずは介護療養型医療施設が廃止されることになった経緯を紹介します。 詳しく解説する前に「療養病床」について解説します。

療養病床とは

病院の病床には、一般病床・療養病床・精神病床・感染症病床・結核病床の5分類があり「療養病床」は長期にわたり療養が必要な人のための病床です。

その療養病床には「医療療養型病床」「介護療養型病床」があります。差別化として、医療療養型病床は介護療養型病床よりも、医療依存度が高い人を対象にしていました。そのため、医療療養型病床のほうが人員配置に力を入れています。

医療療養型病床

  • 慢性期の病状である医療処置が必要な人を対象
  • 医療保険で提供する病床
  • 入所者4人に対し、看護師・介護職員が1人配置

介護療養型病床(介護療養型医療施設)

  • 要介護1以上の医療処置が必要な人を対象
  • 介護保険で提供する病床
  • 入所者6人に対し、看護師・介護職員が1人配置
  • 医療療養病床よりは病状が落ち着いている

療養病床の課題とは?

2001年の創設当時、療養病床は医療ケアが不要な時点で転出・退出する短期療養を想定していました。しかし、実際は長期入居の入所者が多数占めているため、なかなか退去することができず、医療費や社会保障費を圧迫していたのです。

また厚生労働省の調査により、各療養病床の入所者を比較すると「医療の必要性の高い人と低い人が同等の比率で混在している」という実態が分かりました。

上記の課題を解決するためにも、医療依存度の高い人は医療療養病床へ、医療より介護の必要性が高い人は他の介護施設へ促し、介護療養病床の廃止を決定。

介護療養病床の受け入れ先となる施設がないため、2018年に介護医療院が新設されたのです。

現在は移行期間であり、2024年3月に向けて介護療養病床から他の施設形態への移行が進んでいます。

療養病床の再編成
  • 医療の必要性が高い人⇒医療療養病床へ
  • 医療より介護の必要性が高い人⇒介護医療院をはじめとした介護施設へ

受け皿となる3タイプの介護施設

では介護療養病床からの転居先として、どのような施設が選択肢となるのでしょうか。介護度や医療重要度によって3種類の施設が、国が進める受け入れ先となっています。

施設種類 医療重要度
介護医療院Ⅰ型 医療依存度:高
介護医療院Ⅱ型 医療依存度:中
医療外付け型 医療依存度:低

介護医療院Ⅰ型・Ⅱ型については、追って説明しましょう。「医療外付け型」は、医療機関を併設した有料老人ホームであり、介護医療院よりも自立度が高い人におすすめです、個室タイプの居室が多いので、プライベートの時間がきちんと確保できます。デメリットは、介護医療院に比べると費用が高額になることでしょう。

介護医療院のⅠ型・Ⅱ型とは

では本題である「介護医療院」の説明に移ります。介護医療院には想定される利用者によって「Ⅰ型」と「Ⅱ型」があるのが特徴です。Ⅰ型は介護療養病床と同等の人員・設備の基準が定められています。Ⅱ型は介護老人保健施設と同等以上の基準です。

ただし、Ⅰ型でも病状が安定していないと受け入れが困難なため、かかりつけの医師やケアマネージャーと相談しながら、施設を検討してみてください。

Ⅰ型・Ⅱ型の特徴
Ⅰ型 Ⅱ型
施設基準 介護療養病床に相当 介護老人保健施設に相当以上
主な利用者 病状が急変するリスクが高い人を受け入れる方針 Ⅰ型と比較して医療・介護の度合いが安定している人を受け入れる方針

医療療養病床とI型の違いは?

介護医療病床の相当の基準で運営するⅠ型ですが、医療療養病床との違いは何でしょうか? 医療療養病床とⅠ型を比較してみましょう。

医療療養病床とI型の比較
医療療養病床 介護医療院Ⅰ型
サービス
  • 長期療養を目的としたサービス
  • 特に医療の必要性が高い
  • 長期療養を目的としたサービス
  • 特に介護の必要性が高い
利用者像
  • 医療の必要性が高い人
  • 医療区分2・3を中心
  • 長期の医療・介護が必要な人
  • 医療区分1を中心
医療機能
  • 人工呼吸器や中心静脈栄養などの医療
  • 24時間の看取り・ターミナルケア
  • 当直体制(夜間・休日の対応)
  • 医療の必要性が比較的高く、容体が急変するリスクがある人
  • 喀痰吸引や経管栄養を中心とした継続的な医学管理
  • 24時間の看取り・ターミナルケア
  • 当直体制(夜間・休日の対応)もしくはオンコール体制
介護機能 介護ニーズは問わない 高い介護ニーズに対応
給付 医療保険からサービスを給付 介護保険からサービスを給付

おおまかに違いを解説すると、医療療養病床は介護医療院Ⅰ型より医療行為が必要な人が対象です。医療行為の必要性は「医療区分」で判断されます。医療区分とは、疾患や状態、医療処置などを3段階に分類したものです。

医療区分2・3の人は医療療養病床へ、医療区分1の人は介護医療院Ⅰ型を利用するといいでしょう。どちらも長期療養を目的としたサービスですが、医療療養病床は「医療機関」、介護医療院は「生活施設」であるため、サービスにも違いが出ます。介護医療院で受けられるサービスの内容は後ほど紹介していきます。

医療区分3

疾患・状態 スモン(亜急性視神経脊髄末梢神経炎)、医師及び看護師により、常時監視・管理を実施している状態

※状態により医療区分2に分類

医療処置
  • 中心静脈栄養
  • 24時間持続点滴
  • 人工呼吸器使用
  • ドレーン法、胸腹腔洗浄、発熱を伴う場合の気管切開、気管内挿管
  • 感染隔離室における管理
  • 酸素療法を実施している状態
  • 肺炎等の急性増悪により点滴治療を実施している状態

医療区分2

疾患・状態
  • 筋ジストロフィー
  • 多発性硬化症
  • 筋委縮性側索硬化症
  • パーキンソン病関連疾患・その他の指定難病
  • せき髄損傷(頚髄損傷)
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 疼痛コントロールが必要な悪性腫瘍
  • 肺炎
  • 尿路感染症
  • リハビリテーションが必要な疾患が発生してから30日以内
  • 発熱を伴う脱水・頻回の嘔吐
  • 体内出血
  • 褥瘡(床ずれ)
  • 末梢循環障害による下肢末端開放創
  • せん妄の兆候
  • うつ症状に対する治療を実施している状態
  • 暴行が毎日見られる状態
  • 酸素療法を実施している状態
医療処置
  • 透析
  • 発熱又は嘔吐を伴う場合の経腸栄養
  • 頻回の喀痰吸引(1日8回以上)
  • 気管切開、気管内挿管のケア
  • 頻回の血糖チェック
  • 創傷(皮膚潰瘍、手術創、創傷処置)

医療区分1

医療区分2、3に該当しない人

介護医療院の人員体制

日常的な医療ケア、身体介護、リハビリテーションなどに対応しているホームであるため、多様な職業の人が常駐しています。他の施設に比べ、医師・薬剤師・看護師などの医療従事者が充実していることも大きなメリットといえるでしょう。

医師

日常的に医学的管理を実施。ご本人の病状を把握したうえで、看護師や薬剤師、リハビリ専門職などの医療従事者へ指示を仰ぎます。

薬剤師

医師の指示に基づき、お薬の処方から服薬管理を実施します。

看護師

医師と協力して、入所者の健康管理を実施。医学的知識を生かして、適切なケア方針を検討していく心強い存在です。

介護職員

お食事や入浴、排泄、着替えなど日常生活を支えてくれます。入所者にとって、身の回りのお世話をしてくれる身近な存在です。

リハビリ専門職

理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)など国家資格を持った専門職が、自立に向けた生活機能を維持・改善するためのリハビリテーションを支援します。

管理栄養士/栄養士

医師の指示に基づき、栄養管理をコーディネートする仕事です。1日3食、高齢者の栄養バランスを考えた献立を作成します。

ケアマネージャー(介護支援専門員)

ご本人のニーズや状態を踏まえたサービスを選定し、計画書を作成します。入所者やご家族の相談にも乗るのも重要な仕事です。

放射線技師

放射線技師は、レントゲンなど放射線を取り扱いを担う専門技師です。医師の指示を受け、検査や治療を実施します。

Ⅰ型・Ⅱ型で異なる人員基準

前述した通り、介護医療院には介護療養病床に相当する「Ⅰ型」と介護老人保健施設に相当以上の「Ⅱ型」があり、人員基準も異なります。Ⅰ型のほうが、医師・薬剤師・介護職員の人員が多く、幅広いサービスが受けられるのです。

介護医療院の人員基準
職種 Ⅰ型 Ⅱ型
医師 入所者48人に対して1名

(施設で3人以上)

入所者100人に対して1名

(施設で1人以上)

薬剤師 入所者150人に対して1名 入所者300人に対して1名
看護職員 入所者6人に対して1名 入所者6人に対して1名
介護職員 入所者5人に対して1名 入所者6人に対して1名
リハビリ専門職 適当数 適当数
栄養士 入所定員100人以上に1名 入所定員100人以上に1名
介護支援専門員 入所者100人に対して1名 入所者100人に対して1名
放射線技師 適当数 適当数
他の従業員

(調理員・事務員など)

適当数 適当数
出典:厚生労働省「介護医療院の概要

介護医療院のサービス内容とは

「医療」「介護」「住まい」の機能を備えた介護医療院では日常生活に必要な医療ケアや看護、介護、リハビリテーションなどのサービスを提供しています。

歯科衛生士による口腔ケアを提供している施設もあり、食欲低下の防止や肺炎などの病気予防にもつながるのが魅力です。では各サービスについて見ていきましょう。

日常生活上の支援

食事、入浴、排泄、着替え、移動などの日常生活を支援します。

食事は1日3食ご提供。身体状況に合わせた介護食(ミキサー食・きざみ食など)をはじめ、経管栄養・糖尿病・腎臓病などの病状に合わせた治療食にも対応します。

医療・看護ケア

医師の指導のもと、適切な医療ケアが可能です。夜間のたん吸引や、朝食前のインスリン注射など、24時間医療行為が可能です。

主な医療サービス
  • たん吸引
  • 経管栄養(胃ろう、経鼻経管栄養、腸ろう)
  • 点滴
  • 在宅酸素
  • 褥瘡(床ずれ)のケア
  • 注射など薬の処方
  • 看取りやターミナルケア

リハビリ・機能訓練

リハビリ専門職が「理学療法」「作業療法」「言語聴覚療法」などを実施。在宅復帰を目指す機能訓練から、痛みを緩和するケアまで、一人ひとりの暮らしに合わせたリハビリテーションを提供します。

レクリエーション

体操や歌、趣味活動、季節行事などのレクリエーションを実施。入所者同士の交流を図ります。地域住民やボランティア団体と連携するなど、地域交流が盛んな施設もあるので、事前に確認しましょう。

介護医療院の施設設備とは

居室や共用設備は、介護保険法により標準基準が定められています。一般的な施設と比べて、医療行為に対応できるよう医療設備が充実しているのが特徴です。

介護療養病床の居室(療養室)は1人当たりの床面積6.4㎡以上でしたが、介護医療院は1人当たりの床面積8.0㎡以上です。介護医療院は生活施設であるという観点から、生活の拠点となる居室の床面積が広がったという背景があります。

介護医療院の設備基準
設備 指定基準
診療室 医師が診療を実施するのに適切なもの
居室(療養室) 定員4名以下、床面積8.0㎡/人以上

※転換の場合、大規模改修まで6.4㎡/人以上で可

機能訓練室 40㎡以上
談話室 談話を楽しめる広さ
食堂 入所定員1人あたり1㎡人以上
浴室 体が不自由な者が入浴するのに適したもの
レクリエーションルーム 十分な広さ
その他医療設備 処置室、臨床検査施設、X線装置、調剤室
他設備 洗面所、トイレ、サービスステーション、調理室、洗面室または洗濯場、汚物処理室
出典:厚生労働省「介護医療院の概要

介護医療院でかかる費用は?

介護医療院は、入居一時金や敷金などの初期費用が発生しません。発生するのは、月々の支払いのみです。介護医療院の利用にかかる費用はおよそ8~20万円といわれています。ただしⅠ型・Ⅱ型、要介護度、収入などに応じて、自己負担額に差が出るのは確かです。

月額費用の主な内訳は「介護サービス費」「居住費」「食費」「日常生活費」の4種類になります。施設によって多少変動しますが、各費用の水準額について解説しましょう。

介護サービス費

介護医療院は介護保険が適用される施設です。介護サービス費は国や自治体が一部を負担します。入所者の自己負担額は原則1割です。しかし収入に応じて2割、3割となります。

また「要介護度」「施設形態」「人員配置」などの組み合わせにより、支払い額が変わります。複数のパターンがあるため複雑ですが、基本としては「医療体制が手厚くなるほど負担額が増加すること」を覚えておきましょう。

Ⅰ型の介護サービス費(自己負担割合が1割の場合)
療養機能強化型A 療養機能強化型B
人員配置
  • 看護師 6:1
  • 介護職員 4:1
  • 看護師 6:1
  • 介護職員 4:1
  • 看護師 6:1
  • 介護職員 5:1
要介護1 803円/日 791円/日 775円/日
要介護2 911円/日 898円/日 882円/日
要介護3 1,144円/日 1,127円/日 1,111円/日
要介護4 1,243円/日 1,224円/日 1,208円/日
要介護5 1,332円/日 1,312円/日 1,296円/日

Ⅰ型には「療養機能強化型A」「療養機能強化型B」の2タイプの施設があります。どちらも療養機能を強化した施設です。ただし医療処置やターミナルケアを受けている人の割合が多い場合は療養機能強化型Aに指定されます。

Ⅱ型の介護サービス費(自己負担割合が1割の場合)
療養機能強化型A 療養機能強化型B
人員配置
  • 看護師 6:1
  • 介護職員 4:1
  • 看護師 6:1
  • 介護職員 5:1
  • 看護師 6:1
  • 介護職員 6:1
要介護1 758円/日 742円/日 731円/日
要介護2 852円/日 836円/日 825円/日
要介護3 1,056円/日 1,040円/日 1,029円/日
要介護4 1,143円/日 1,127円/日 1,116円/日
要介護5 1,221円/日 1,205円/日 1,194円/日

食費

施設によって異なりますが、食費の費用基準額は1日1,380円です。定められたラインより所得が低い人は、手続きを取ることで介護保険料の軽減が適用されます。

食費の基準費用額
食費 1,380円/日

居住費

居住費は施設タイプによって異なります。介護医療院の居室は「多床室」が主流です。食費同様に、低所得の人は介護保険料の軽減が適用されます。

居住費の基準費用額
従来型個室 1,640円/日
多床室 320円/日
ユニット型個室 1,970円/日
ユニット型個室的多床室 1,640円/日
居室の種類
  • 従来型個室:個室
  • 多床室:2~4人で利用する大部屋
  • ユニット型個室:共有スペース併設の個室
  • ユニット型個室的多床室:共有スペース併設、大部屋を固定壁で仕切っている個室

日常生活費

日常生活費とは、その名の通りクリーニングや理美容・娯楽・電話・新聞といった生活にかかる費用です。注意すべきポイントとしてはオムツ代は日常生活費ではなく介護サービス費に含まれるということです。

介護医療院を利用するまでの流れ

では介護医療院の概要をご紹介したところで、介護医療院へ入所するまでの流れを解説します。要介護の高い人が優先されるため、申し込んだら必ず入所できるとは限らないということを念頭に置いておきましょう。

STEP1:介護認定を受ける

介護医療院の入所対象は要介護1以上の高齢者です。要介護認定を受けていない人は、市町村に申請し取得します。

要介護度認定についてより詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

要介護認定1~5の判定基準は?給付金の限度額、入居できる施設も紹介

STEP2:施設を探す

入院中の人は病院内に設置されている「地域医療連携室」にご相談ください。地域医療連携室では利用者の退院後の暮らしも支援する部署です。福祉施設や介護サービス機関と連携し、施設入所、転院、在宅療養へのサポートをしています。

ご本人やご家族で探す場合は「地域包括支援センター」に相談してみましょう。

また、介護医療院の施設情報は、厚生労働省が提供している「介護サービス情報公表システム」でも検索できます。2018年に新設された施設であるため、お近くの地域にはない可能性もあるでしょう。隣接する地域も含めて検索してみてください。

介護事業所・生活関連情報検索(厚生労働省)

STEP3:実際に問い合わせる

希望の施設が見つかれば、直接施設へ問い合わせます。ご本人でなく、ご家族や、担当のケアマネージャーが手続きすることも可能です。

STEP4:必要な書類を準備する

介護医療院の入所判定をするためにも「診療情報提供書」「健康診断書」などの書類が必要です。診療情報提供書は、入院中の担当医師やかかりつけの医師に提供してもらいます。

書類が準備できましたら施設へ送付してください。施設側は書類をもとに、入所の可否を判断していきます。

STEP5:入所前面談を受ける

入所確定後には、入所前に面談が設定されます。この面談で入所後の治療方針や療養生活の説明を受けます。

STEP6:入所日を決める

居室が空きましたら、入所日を決めましょう。その後は手続きを進めていき、介護医療院への入所が完了です。

施設によって入所の流れも多少異なります。不明点があれば施設へ問い合わせをしましょう。

介護医療院のメリット・デメリット

まだまだ浸透していない介護医療院ですが、2023年までに廃止される介護療養型病床からの移転が増えるため、徐々に施設数も増えていくでしょう。

最後に介護医療院のメリットとデメリットをまとめました。どちらの側面も知ったうえで、介護医療院を検討してください。

メリット

  • 最期まで安心して生活できる
  • 医療体制が整っているため、緊急時も安心できる
  • 医療区分1で療養病棟に入れない人も入所できる
  • 生活支援サービスが充実している
  • 有料老人ホームなどの民間施設よりも、費用が少ないかからない
  • 初期費用は0円、月々の介護サービス費も介護保険が一部負担

デメリット

  • 寝たきりの人が多く、自立度の高い人にとっては刺激が少ない
  • 多床室が主流のため、個室と比較するとプライバシーが守られない
  • 施設数が少なく、近隣に施設がないケースもある

介護医療院は魅力ある施設だが、数が少ないのが難点

老人保健施設に生活の場をつけた介護医療院は、非常に魅力的に感じる人は多いですが、まだ介護医療院自体が少ない状態です。

もし近所で病床転換等で介護医療院ができましたら、一度見学などに行って必要であれば早めに利用を検討されることをおすすめします。

この記事のまとめ

  • 介護医療院は2018年に新設された新しい施設
  • 介護医療院は長期療養のための医療と日常的な介護、生活支援が整った施設
  • 入居一時金や敷金などの初期費用は発生しない