リハビリパンツとは|装着する理由・商品の種類・価格帯など

リハビリパンツは介護をするときに使用されるおむつです。最近ではさまざまな種類が発売されており、高齢者にとっても気軽に使えるものが増えてきています。

そこで今回は、リハビリパンツの特徴や商品の種類、用途別の選び方について解説していきます。家族の介護でリハビリパンツを購入しようか迷っている方は、ぜひご参考ください。

リハビリパンツとは|装着する理由・商品の種類・価格帯など
松本健史

この記事の監修

松本健史

合同会社松本リハビリ研究所 所長

理学療法士。佛教大学大学院社会福祉学修士課程修了。専門は生活期リハビリテーション。病院・デイサービス勤務後2014年合同会社松本リハビリ研究所設立。全国の老人ホーム、デイサービス、介護施設でリハビリ介護のアドバイザー、生活リハビリセミナー講師、雑誌・書籍の執筆など活動中『転倒予防のすべてがわかる本 』(講談社)など著書多数。
YouTubeチャンネル「がんばらないリハビリ介護」/オンラインサロン「松リハLAB

リハビリパンツとは

リハビリパンツとは、介護用のおむつのことを指します。しかし、一般的に思い浮かべるテープタイプの紙おむつではありません。ショーツタイプの薄手の紙おむつになっており、下着感覚でスムーズに履けます。

リハビリパンツは尿取りパッドを併用して取り付けることができ、必要に応じて汚れた箇所だけを取り替えられます。そのため、紙おむつ代と介護時の負担の軽減が可能です。また、本体が汚れてしまった時には、ショーツの左右を破って捨てられるため、体や衣類が汚れることを防げるでしょう。

ドラッグストアやスーパーといった身近な場所で気軽に購入できます。購入する際には事前に下着のサイズを調べておくと良いでしょう。

また、自治体の助成や医療費控除を受けられる可能性があります。助成や控除を受けたい人は、お住まいの地域の役場や地域包括支援センターへ問い合わせてみてください。

一般的な紙おむつとの違い

リハビリパンツは、下着感覚で履ける薄手のショーツ型の紙おむつです。一方、一般的なテープタイプの紙おむつは厚みがあり、リハビリパンツと比較しておむつを履いている感覚があります。おむつ感があるか、自然に着用できる履き心地なのかが大きな違いです。

紙おむつ利用者の状況にもよって、リハビリパンツと一般的な紙おむつは使い分けられています。リハビリパンツは、衣類の着脱時に立っていられる人に向いているタイプです。紙おむつは、座位や移動が困難な人やベッドで過ごす時間が長い人が利用することが多いタイプとなっています。

また前述したとおり、リハビリパンツは尿取りパッドと併用ができます。尿取りパッドだけが汚れている場合は、尿取りパッドのみを取り替えられて紙おむつ代の節約になります。ショーツ型になっているので、これまで通りに自立して排泄できる点もテープ型の紙おむつとの違いです。

ただし、リハビリパンツは紙おむつと違って締め付けを調整することができません。そのため、一般的な紙おむつよりも漏れやすいです。寝る時にはテープタイプの紙おむつを使用し、日中はリハビリパンツを使用するなど、上手に使い分けると良いでしょう。

リハビリパンツを履く理由

リハビリパンツは、あらゆるシーンで活用されている紙おむつです。どんな時にリハビリパンツを履くことが多いのかを詳しく見ていきましょう。利用を検討している方は、参考にしてみてください。

本人のプライドを傷つけずに排泄のサポートをするため

尿意・便意があってもトイレに間に合わないことがある場合、家族や施設のスタッフが本人に紙おむつの使用を推奨することになるでしょう。しかし、在宅介護や施設介護では、本人の意志を尊重して排泄の自立をサポートすることが大切です。

排泄トラブルで周囲にサポートしてもらうことは、本人にとって不本意なことで、すぐに受け入れられるものではありません。トイレに失敗してしまったとしても、紙おむつの使用をすんなり受け入れられる人は少ないです。

しかし、リハビリパンツのようなショーツ型のおむつなら、下着感覚で履けて紙おむつよりも抵抗感なく利用できます。リハビリパンツに尿取りパッドを併用することで、紙おむつごと取り替える必要もないため、紙おむつが初めての人でもスムーズに取り入れやすいです。

トイレに失敗して、気軽に外出ができなくなったり、生活するのが楽しくなくなったりする人も少なくありません。本人のプライドを守って排泄をサポートするうえで、リハビリパンツは役立つでしょう。いきなりテープ型の紙おむつを勧めるのではなく、本人の気持ちを汲み取って段階を踏みながら排泄をサポートすることが大切です。

おむつ代と介護者の負担を軽減するため

リハビリパンツは、本人がトイレに行けるときはサポートなしで自立して排泄することが可能です。紙おむつを上げ下げするだけで楽に着脱できるので、通常と同じ要領でトイレを済ませられます。そのため、家族や施設スタッフの介護の手間になりません。

また、尿取りパッドを取り付けることで汚れた箇所だけを部分的に交換でき、介護者のサポートが必要な場合でも負担になりません。リハビリパンツを履くことで介護者の負担にならないことが、リハビリパンツを履く理由の1つです。

入院中の一時使用のため

リハビリパンツは、入院中に本人が自立して排泄が難しい場合や、衣類の上げ下げをするのに時間がかかってしまう場合などにも使用されています。入院中は横になっている時間が多いので、一時的に体の筋肉が落ちることは少なくありません。普段はリハビリパンツを使用していない人でも、入院中にトイレで困ったときにはリハビリパンツが役立ちます。

リハビリパンツの種類と選び方は

リハビリパンツは、用途に合わせていくつかの種類に分けられています。用途別のリハビリパンツを選ぶ方法をいくつか紹介しましょう。

リハビリパンツの種類

リハビリパンツの種類は多岐にわたり、サイズもS~LLまであります。排尿吸収量は種類によって異なるものの、3~5回分が一般的です。

また、入っている枚数や着用感は異なるので何種類かチェックするのが良いでしょう。用途に合わせて尿取りパッドを併用して使い分けることで、安心して過ごせます。

リハビリパンツを初めて着用する方

リハビリパンツを初めて着用する際は、心理的にも抵抗があるでしょう。尿とりパッドは着用せずに、リハビリパンツ単体のみで慣れることから始めると良いでしょう。S~LLサイズまでの4種類展開で、いずれも排尿5回分が吸水回数の目安です。

リハビリパンツに抵抗がある方

紙おむつに抵抗がある人におすすめなのは、リハビリパンツは着用せずに、普段使用している下着の上に尿取りパッドを取り付ける方法です。尿取りパッドは、リハビリパンツに併用して取り付けられるものですが、お持ちの下着に取り付けて使用できます。トイレの失敗が時々あっても本人がリハビリパンツを嫌がる場合には、尿取りパッドの使用を提案してみてください。

日中ショーツ感覚で履きたい方

おむつ感が気になる人におすすめなのは、薄めのリハビリパンツです。ごわごわしないためおむつ感もなく、ショーツ感覚で履けます。ただし、薄い分、尿の吸収量が少なくなってしまうため、注意が必要です。

長時間の外出が多い方

長時間外出することが多い人におすすめなのは、長時間用のリハビリパンツを履く方法です。長時間使用することを目的としているため、尿の吸収量が多く複数回分を吸収できます。また、横モレしないように、立体ギャザーが付いているタイプもあるので安心です。

夜、トイレの回数が多い方

トイレの回数が多い人に夜おすすめなのが、厚めの夜用リハビリパンツを履く方法です。横向きで寝てもパッドが体にフィットして横モレしにくいように設計されています。

自尊心を守るためにもリハビリパンツを

初めて紙おむつを使用する場合、紙おむつを履くことに抵抗を感じてしまうものです。一般的な紙おむつだと特に違和感があり、介護されている感もあるため自信や元気をなくしてしまう人も多いです。しかし、リハビリパンツならショーツ感覚で履けるので、初めての人でも履きやすいでしょう。

また、紙おむつにどうしても抵抗がある人には、普段履いているショーツに尿取りパッドを取り付ける方法も試してみましょう。それでもトイレに失敗する回数が多いようなら、リハビリパンツを履くことを提案してみると、本人のプライドを傷つけにくくなります。リハビリパンツなら、本人の意志を尊重した排泄の自立をサポートできます。

さらに、リハビリパンツであれば本人がパッドの取り替えやショーツの取り替えができるため、介護者の負担にもなりません。

もし、介護が必要な場合でも尿取りパッドしか汚れていなければ、尿取りパッドのみの交換で済み、従来の紙おむつほどの負担もないでしょう。本人と介護者がお互いに気持ち良い関係でいられるように、リハビリパンツを役立ててみてください。

この記事のまとめ

  • リハビリパンツは、下着感覚で履けるショーツ型で薄手の紙おむつ
  • 必要に応じて尿取りパッドを取り替えることで、紙おむつ代と介護の負担にならない
  • 本人のプライドを傷つけずに排泄のサポートができる

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