ケアハウス(軽費老人ホームC型)とは?

低所得の方でも入居可能な軽費老人ホームの中で、より住宅としての機能を重視したものをケアハウス(軽費老人ホームC型)と呼びます。食事の提供や24時間の見守りはありますが、身の回りのことは基本的にご自身でおこなうことになります。

ケアハウス(軽費老人ホームC型)とは?
遠藤 木実

この記事の監修

遠藤 木実

介護のほんね 入居相談員

介護のほんね 入居相談グループ マネージャー。「介護のほんねの入居相談グループでは、老人ホームをお探しの方から年間2万件近くご相談を承っています。条件に合った施設の提案から見学予約の代行まで、入居相談員が老人ホーム探しをお手伝いします。お困りのことがあれば、お電話やWeb、LINEでお問い合わせください」

低所得でも入居が可能な高齢者向け住宅

ケアハウスとは、家庭や住宅、経済的な事情で一人暮らしや夫婦のみの暮らしに不安のある高齢者を対象とした公的施設です。国からの助成があるため、収入が限られる方でも入居が可能です。

要介護度の目安はおおむね自立〜要介護2と、お元気な方が中心となっています。食事の提供や24時間の見守りはありますが、掃除や洗濯は基本的に入居者自身がおこないます。介護サービスも提供されていないため、介護が必要な際は外部の居宅介護サービスを利用します。

ただし、特定施設入居者生活介護の指定を受けているケアハウスでは、施設内で介護サービスが提供されます。特定施設の指定を受けているものを「介護型」、そうではないものを「一般型」と呼ぶこともあります。

なお、ケアハウスは軽費老人ホームC型とも呼ばれます。A型は1964年、B型は1971年、C型は1989年に制度化されたもので、最も厳しい設置基準が定められているのがC型です。A型・B型は1990年以降新設されておらず、C型(ケアハウス)に一本化される方針です。

メリット・デメリット

低所得者に対しては国からの助成があるため、民間の施設と比較して安価です。入居に所得制限はなく、要介護度が低くても入居できます。また、スタッフが24時間常駐しているため、安心感があります。

ただし、ケアハウスは国の助成を受けて運営される公的施設であることから、施設数に限りがあり、申し込みをしてもすぐに入居できるとは限りません。また、主に自立や要介護度の低い方向けの施設になるため、掃除や洗濯は自身でする必要があります。特定施設を除き、介護サービスは提供されていませんので、介護が必要になった場合は外部サービスを利用し、要介護度が進むと退去となるケースもあります

メリット デメリット
  • 費用が低所得者向けに設定されている
  • 所得制限がない
  • 要介護度の低い方も入居できる
  • スタッフが24時間常駐している
  • 外泊や外出など生活の自由度が高い
  • 施設数が少なく、申し込んでも入居待ちが多い
  • 掃除や洗濯は自身でする
  • 通常、介護サービスは提供されていない
  • 介護度・医療依存度が重くなると退去となる場合がある

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ケアハウスで受けられるサービス

サービス 食事の提供生活相談など、日常生活上必要なサービスを利用できる。介護が必要な場合には、外部の居宅介護サービスを利用する。
スタッフ 施設長と生活相談員、介護職員、栄養士、事務員を配置。スタッフが24時間常駐
設備 居室は個室で、面積は21.6㎡以上(2人部屋の場合は31.9㎡以上)。各居室に洗面所トイレ収納設備簡易な調理設備緊急連絡用の装置

サービス

ケアハウスでは、食事の提供入浴の準備生活相談緊急対応といった日常生活上必要なサービスが提供されています。外出の機会を確保することが推奨されているため、外出外泊も基本的に自由にできます。このほか体操やカラオケなどのレクリエーションも実施されています。

主にお元気な方向けの施設のため、掃除や洗濯などの身の回りの世話は原則入居者自身がおこなわなくてはなりません。また、介護サービスも提供されませんので、介護が必要になった場合は、訪問介護やデイサービスといった外部の居宅介護サービスを利用します(特定施設入居者生活介護の指定を受けている場合は除く)。

スタッフ

ケアハウスでは施設長を1名、生活相談員と介護職員、栄養士、事務員をそれぞれ1名以上配置することが義務付けられています。また、夜間は1名以上のスタッフによる勤務が義務付けられており、スタッフが24時間常駐しています。

設備

設備はバリアフリーで、居室は1人部屋または2人部屋となっています。居室の広さは1人あたり14.85㎡以上。ただし、共用のリビング・ダイニングスペースが設けられたユニット型の施設の場合は1人あたり13.2㎡以上になります。居室内には洗面所トイレ収納設備簡易な調理設備(ミニキッチン)緊急連絡用の装置が備え付けられています。

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ケアハウスにかかる費用

ケアハウスの費用の支払い方式は主に前払い方式月払い方式の2つです。前払い方式の場合、居住費の全部または一部を5〜20年分前払いすることで、月額費用を抑えられます。一方の月払い方式の場合は、初期費用としてかかるのは敷金(保証金)程度になります。

支払い方式 初期費用 月額費用
前払い方式 数十〜数百万円 7〜15万円
月払い方式 0〜30万円 9〜17万円

初期費用

前払い方式の場合、おおむね5〜20年分の居住費の全部または一部を入居一時金として支払うため、数十〜数百万円というまとまったお金が必要になります。一時金は毎月居住費に充てられ、期間内に退去することになった場合、残りは返金されます。

月払い方式の場合、初期費用としてかかるのは敷金(保証金)で、相場は0〜30万円程度です。退去時の現状復帰費やクリーニング代に充てられ、こちらも残金があれば返金されます。

月額費用

ケアハウスの月額費用の目安は9~17万円になります。内訳はサービス提供費(事務費)、生活費(食材費や共益費)、居住費(家賃や管理費)、水道光熱費です。

サービス提供費に対しては国からの補助があり、入居者の前年の所得によって支払う金額が変わります。「年収150万円以下で月額1万円」「年収250万円で月額5万円」と、所得の低い人ほど支払う金額は低くなります

*参考:厚生労働省「軽費老人ホームの利用料等に係る取り扱い指針について

なお、介護が必要になった場合は、外部の訪問介護事業所などへの介護保険サービス費の支払いが発生します。居宅介護サービス費は原則1割負担、または所得に応じて2~3割負担です。ただし、介護度別に定められた限度額を超えた場合は、超過した分が全額自己負担となります。そのため、介護度が重くなり居宅介護サービスの利用が増えると、介護費用の負担が大きくなる場合があります。

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ケアハウスの入居条件

入居者 自立した生活を送るのに不安がある60歳以上の低所得者で、家族の援助を受けるのが困難な方。介護度の目安は自立~要介護2
同居者 入居者と同条件だが、入居者の配偶者や3親等以内の親族であれば、60歳以上でなくても入居可。
身元保証人 原則必要。依頼できる人がいない場合は、成年後見制度保証会社を利用できる。
退去となるケース 日常的に介護や医療ケアが必要となった場合、集団生活を送ることが困難な場合、入院により長期間不在となる場合など。

入居者

入居条件は自立した生活を送るのに不安がある60歳以上の低所得者で、家族の援助を受けるのが難しい方です。施設によって受け入れ体制は異なりますが、自立~要介護2が目安となります。軽費老人ホームA型・B型には所得制限がありますが、ケアハウスにはありません。

同居者

同居者の条件は、入居者と基本的に同じです。ただし、入居者の配偶者や3親等内の親族であれば、60歳以上でなくても入居可能です。

保証人の要否

契約時には保証人が原則必要です。保証人は利用料の支払いや入院時の手続き、退去時の身柄引取など、本人に代わって支払いや入退去時の対応をします。保証人をお願いできる人がいない場合は、成年後見制度保証会社を利用できます。

退去となるケース

介護度が重くなり常時介護や医療ケアが必要となった場合は退去となる可能性があります。また、認知症の進行などによりほかの入居者に対して迷惑行為がある場合や、入院により長期間不在にする場合なども退去になります。退去後の住居として多いのは、特養や老健などの介護保険施設となります。

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